散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

シャビの状況判断は早碁での手が見える状態~スペインサッカーの再挑戦

2014年06月10日 | スポーツ
NHK「スペイン代表・世界最強の“天才脳”」を日曜日の晩に見た。ミラクルボディとは言うものの、シャビに限って言えば、それは頭脳であって、確かにボディでありながらボディはないのだ。それにひきかえ、イニエスタと前回のネイマールは表題の通り、ミラクルボディなのだ。


  イニエスタ(左)とシャビ(右) NHK/ミラクルボディ

先ず、模擬実験ゲームでの映像、シャビは他の選手に比べて異常なほど首を振っていると指摘する。これで想い出すのは、ペレ選手が来日してプレーしたときのマークの相手、山口芳忠選手の話だ。ペレはしょっちゅう回りみて状況判断をしている。そんな言い方をしていたはずだ。

名選手なら当たり前だ、と思ったが、番組の構成はその程度ではなかった。ほかの選手との比較、割合とボールに視線が集中する。私たちレベルと考えて安心してはいけない。当然のことながら、この方も名選手に違いない。すると、素人の我々はもっとボールだけを見ているのだろう。

次に見た内容を平面視で選手のpositionとして表現すると、20名全部ではないが、7,8割の選手で正解を得た。他の選手は10名以下だった。シャビはバルサのトップチームの試合を沢山みて、中盤のプレーヤーが出すパスを覚えたとのことだ。その後もむずからのプレーを映像で反復して見ているだろう。その様々なパターン記憶のデータベースにしているらしい。

即ち、シャビでは、大脳基底核が激しく活動している。ここは繰り返し行ったことが保存される。シャビは考えていない、直観で即断だ。ところが、日本人選手では、前頭前野が働いており、頭で考えてパスを出す。

シャビにはパスが見えるのだ。
これは早碁における次の手の見え方と似ている。普通の囲碁だと、手が見えても先まで読んで裏付けを得てから着手する。早碁は一手30秒で打つので直観と決断が大きく勝負に影響する。ここがサッカーと似ている処だ。しかし、これを鍛えるには、繰り返した膨大なパターンを脳に蓄積する必要がある。

ところで、私たちはプレーの型を覚えようとすると、同じ練習を繰り返す。それは野球の選手が素振りをするのに似ている。本当に初歩の段階ならそれでも良いが、サッカーのプレーは状況が目まぐるしく変わる中での判断が基本になる。

従って、技術を単独で評価できないのだ。岡崎はシュートが上手くなった、とか、香川はトラップが抜群に巧い、とか批評する方がいる。確かに事実ではあるが、必ずしも真実ではない。このレベルの止まっている限りは、日本も欧州並にはなれない。

ところで、日本の成績が気になる処、日本の懸念点は次の三点だ。
1)守備陣で中心選手がいないこと
2)欧州イレギュラー組が試合感覚を取り戻せるか
3)体を張ってのギリギリのつばぜり合いができるか




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