散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

なでしこ・宇津木瑠美選手~2011年W-Cup、川崎市表彰へ

2015年07月15日 | スポーツ
表題は4年前に別のHPで記事(110729)にした出来事。以下の内容も当時の記事をベースに書き加えている。
今回は準優勝であるが、前回と違ってレギュラーとしてボランチに定着、競り合いでのボールキープの巧さ、体を張った強さで活躍し、豪戦では最優秀選手にも選出された。従って、その名前も広く知られる様になったと思われる。

宇津木選手は川崎市高津区を拠点に活動する地域のクラブチーム「川崎ウィングスFC」(現在はNPO法人)で小学生時代は育った。後に引用するご本人の経歴では、高学年では、川崎F・ジュニアにも所属していたとのこと。

川崎市少年選抜チームも協会が組織しており、宇津木選手の実力からすれば、男子の代表とも遜色なく、そちらにも所属していたかもしれない。同じ学年には、権田修平(現東京FC)、高山薫(現湘南ベルマーレ)がJリーグで活躍している。

筆者も川崎市高津区に在住し、地域のサッカークラブの代表を務め、そのクラブにも少女チームがあったから「ウィングス」とも大会などで試合をしたこともあり、宇津木選手のプレーを見る機会もあった。
技術、身のこなしは抜群、県下の大会で4年生の時、6年生選手を抑えて最優秀選手に選ばれたこともあるとの話をコーチの方から聞いた。

筆者が「なでしこ」の試合を見るキッカケは、宇津木選手の存在があるからだ。地元の地域クラブで育った選手が若くして代表に入り、その後、レギュラーとして起用されるのか、気になっていたからだ。澤、宮間、阪口と好手が揃う中で、左利きMFとして、いつ、何処のポジションでレギュラーになれるのか。

女子サッカー選手を育成するうえでの問題は、中学生時代。学校のクラブ活動で女子チームを作れるほどの生徒は集まらない。さりとて、男子に入って、となるとバリヤが大きい。

地域のサッカークラブも、男子を含めて基本は小学生以下を対象にする。グランドがなかなか見当たらない関係で、ジュニアユースチームを作るのは難しく、中学校のクラブ活動へ送り出すことになる。
従って、少なくとも女子サッカー選手には“断層”ができる。

日本の学校教育、上から作られた機構による指導と、地域活動との接点のあり方を私たちに考えさせる問題だ。その根は、非常に深い。

宇津木選手の経歴は、ご本人のブログによれば、
Youth career
1994 - 2000 Kawasaki Wings FC
1998 - 2000 Kawasaki Frontale Junior
Senior career
2001 - 2002 NTV Menina, JAPAN
2002 - 2010 NTV Beleza, JAPAN
2010 - Montpellier HSC, FRANCE
National Team
2005 ‐ 2008 JAPAN U20
2005 ‐ JAPAN

2001年に日テレ・ベレーザの下部組織チームである日テレ・メニーナに入団、同年度の皇后杯全日本女子サッカー選手権大会出場を経験した。翌2002年からはメニーナに在籍したままベレーザに登録されるようになった。

2005年、高校生時代に「20歳以下」及び「正代表入り」しているので、将来を嘱望されていたであろう。しかし、花開いたのはフランス・モンペリエHSCへの移籍加入以降である。

この間の経験が宇津木選手に作用していたことは、本人もまた、話をしているところだ。今回のW-Cupでの活躍を踏み台として更にスケール大きく育つことが予感される。期待したい。

      

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