朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

アイスランド

2010-04-20 | 外国の風物
アイルランド(*)ではなくて、Iceland。「氷の地」という名称です。

 この国の火山が噴火して、火山灰が欧州の上空全体を覆ってしまい、航空機の運行がほぼ全面的に停止しています。まだ噴火が続いているので、当分欧州の航空路は閉鎖されるでしょう。...また「ユーロ」の価値が下がるのかしら。

 (*)アイルランドは、イギリスの北部に隣接する地域・国です。寒冷地なので昔、飢饉が発生して、多くの人が米国に移民しました。警官や消防など制服組の多くはその子孫です。



 上の写真は、Wikipediaからのフリー画像ですが、アイスランドの海中間欠泉です。航海の途中にこんな巨大な噴水が飛び出してたら、たまげますね。

 この島の火山は従来から噴火を繰り返す活火山ですから、今回の騒動も想定内の天災。アジアの台風、米国のハリケーンのようにいずれ収まることでしょう。しかも台風、地震とは異なり、大きな人的な被害はなかったし。

 損害賠償をアイスランド国に求める企業はないでしょう。

 この国の人口は、わずか32万人とのこと。京都市の1/4、世田谷区の半分よりも小さい。

 以前のボクの知識では、この国の「アイスランド航空」は、地の利を生かして欧州米国間の大西洋路線のディスカウントで人気がありました。最近はやりの「LCC」ローコストキャリアの走りでした。ロンドンからNYへ飛ぶときに、レイキャビク(アイスランド)で乗り継ぐ。時間はかかるけれど安い。調べて見ると、現在でもやっています。英国・北米間が往復で36,000円とか。

 2008年以前にこの国は、その資金能力を大幅に上回る大胆な金融政策をとり、高金利を保証して、英国、ドイツ、オランダ等の一般市民や企業から巨額の預金・証券を獲得しました。「財テク」で労少なくして大きく稼ごうと。

 その利益を十分に享受する前に、米国発のリーマンショックが襲い、銀行と国家の財政が一挙に崩れました。「保証」した元本・利息を国民の税金で何十年かけて返済することになったのです。いわば、貧乏な国の国民が、金持ち国の国民につけを払わされるはめに。こちらは、人災です。

 EUのギリシャ国も、国家的な財務危機に落ちっています。ドイツなどの大国がEUとして懸命に融資を繰り返して支えていますが、回復できるかどうか。ギリシャの場合は、国内政治で人気取りのために税収を大きく上回る予算を支出しており、それで国際的な銀行証券会社の信用をなくし、「国債」価格が暴落したのでした。

 日本も、同様に国家財政上、大幅な赤字で、巨額の債務(国債発行)があります。それでも、破綻していません。なぜか。

 ①消費税が5%と、欧米諸国の税率の半分か1/4なので、いずれ切羽詰れば増税するだろう。そうすれば債務は減らせる。(まだ日本国債の返済能力はあると外国の銀行証券会社は見ている)

 ②高度経済成長期を担った中高年層には、預貯金、保険、年金等の個人資産が蓄えられている。この資金は欧米の同等階層(一般市民)がもつ個人資産量との比較で巨大である。選挙権のマジョリティーが若年層にシフトすれば、法改正または相続税、インフレ政策でこのプチ富裕層の資産を取り上げることができる(一種の「埋蔵金」か)。

 ・・・でも、②の対応は一回かぎり。その後の経済成長がないと、国としてジリ貧ですな。
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龍谷山

2010-04-19 | 京都の文化(春)
西本願寺の唐門を見学に行ったとき、その南側に大変にクラシックな洋風建物がありました。

 石の門柱に「龍谷大學」と真鍮の表札がかかっていました。

 伝統ある私立大学の設立には、明治大正時代の篤志家、キリスト教の教団によるものが多く知られていますが、日本の歴史ある仏教宗派のものも当然あります。

 この大學は、西本願寺の学寮から発展した大学です。



 この校舎は明治12年に建設され、鉄製フェンスなど重要な建材は英国から輸入したとのこと。高等教育の重要性をいち早く認識して、実行した明治時代の指導者、教団の決心がよく表現されています。

 北黌・南黌(重要文化財)、難しい漢字で読めません。






 「龍谷山」は、(西)本願寺の山号です。龍谷山本願寺。

 当初この大学は仏教大学と称した時期もあったようですが、本願寺の山号から現在の名称となった模様です。

 ところで、東本願寺の山号は、なんでしょうか?
 ・答えは、コメント欄に。

 
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お西さん

2010-04-18 | 京都の文化(春)
国宝の書院と飛雲閣の期間限定の公開があると聞き、西本願寺をたずねました。




 飛雲閣は、金閣(鹿苑寺)と銀閣(慈照寺)と並んで『京の三閣』と呼ばれていて、本願寺境内の一角に意匠を凝らした庭園があり、池の対岸に三層建築で建っていました。入場は無料でした。

 左右非対称のデザインは、現代的にも新鮮さを感じました。最近屋根などを補修した際、二層の外側には三十六歌仙の姿を描いた着色の杉戸が光っていました。

 太閤秀吉の聚楽第から移したとされています。

 なぜか庭園内すべてで撮影禁止だったので、写真はありません。アマチュアカメラマンのマナーの悪さからくる混雑防止のためかもしれませんが、せめて三脚禁止くらいにしてほしい。カメラに収めることで、記憶に残りプリントあるはPCディスプレイに映して復習できるのです。著作物の「フェアユース」は大切な考え方だと思います。

 書院には多くの壁画や天井画、そして狩野派の豪華絢爛な襖絵があり、見所満点でした。八方にらみの猫、書籍巻物をかじるねずみを警戒している猫が天井に描かれています。こちらも無料。

 能舞台が二箇所もあります。日本最古で、周囲に細長い小石を並べ川の流れを表現していました。

 大広間(対面所)の襖絵の大きな松には、緑青(ロクショウ、酸化銅)、水晶や珊瑚の粉など当時の最高の画材が使用され、堂々たる権威を象徴しているように思えました。



 上の写真は「さかさ銀杏」。大昔に、イチョウの苗を逆さに植えたところ、樹形が根っこのように広がって育ったとの伝説があります。

 近づいてよく見ると、イチョウの花が付いています。



 国宝「唐門」は、自由に見学することができます。秀吉の建てた伏見城から移築しました。



 牡丹に唐獅子、竹に虎、麒麟に孔雀など当時の想像上の動物も交えて、フルカラーで彫刻されています。その豪華で精巧な様を眺めていたら、時間が経つのも忘れてしまうことから、別名「日暮らし門」と呼ばれます。
 


 外側の彫刻には、子獅子が親と戯れる絵柄が数枚あります。

 なんと、境内を囲む土塀の外側からも見学することができます。飛雲閣の撮影禁止措置とは真反対の太っ腹な常時大公開、撮影し放題でした。

 織田信長が国内各地を平定して支配権を確立しようとした時代に、浄土真宗指導者は大坂石山本願寺に信徒とともに立てこもり毛利の支援を受けて長年抵抗しました。その後の攻防、和平、信長の後継者である秀吉との和解。秀吉治世の破壊をねらった徳川家康は、東本願寺を創設して対抗勢力をつくるなど、お寺の歴史は現代の日本仏教からは想像も付かない激しさでした。

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千本ゑんま堂 普賢象桜

2010-04-17 | 京都の文化(春)
千本通りをかなり北に上った、市バス「千本鞍馬口」の近くにこのお堂があります。

 小さな境内で、収入を確保するために、敷地の中の広場は駐車場として貸し出しているようです。



 このお寺は、遅咲きの「普賢象桜」と「狂言」で、特に有名です。

 本尊は閻魔さま、天国と地獄の分かれ道の関所にいて、亡者の生前の行いを採点して落ち着く先を振り分ける怖い存在です。




 この桜は遅咲きの八重ですが、それにも増して不思議なことに、この花は散るときには花冠のままぼとりと落ちるのです。




 
 雌しべと雄しべが普賢菩薩の乗っている象の鼻や牙に見えることから、「普賢象桜」と名付けられたとあります。たしかに花の中心から突き出ているのですがが、分かるでしょうか。

 当時、船岡山には刑場がありその麓にこの桜が「千本」、つまり沢山、植えられていたそうです。花冠のままぼとりと落ちるこの桜の散り姿を囚人に見せ、斬首を連想させることで囚人に仏心を起こさせたとの伝説があります。

 千本通りの地名の由来でもあります。



 これは「二尊院普賢」、まだ少し早いですね。



 決して広くはない境内とこじんまりした閻魔さんのお堂を、地元の信者さん、篤志家の方々がお守りしてしている様子が強く感じられました。

 京都の歴史と文化はこんなグラスルーツ(草の根)の人々に代々受け継がれています。

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一流オフィス街のランチタイム

2010-04-16 | 外国の風物
今朝の朝、京都では、気温6度。ぶるぶる。寒い朝でした。

 熱帯、BKKの写真の続きです。
 いわゆる観光名所には全くいかないで、こんな現地主義でロハス滞在を楽しんできました。

 ヴィトンやインターコンチが並ぶ一流のビジネス街で、ちょうど昼飯どきになりました。オフィスビルから、こんなOL、サラリーマンがどどと現れて、歩いていきます。ついて行ってみました。



 これが、一流会社のリーマンとOLさんの服装。制服組もいます。

 路地の両側には、食べ物を売る店がずらりと並びます。



 お皿は、陶器とかしっかりしたプラスチック製で使い捨てではありません。



 青いマンゴはスライスしてサラダとかに。あるいは野菜として煮たりして。



 デザートの甘いものも当然あり。



 路地の一番奥には屋根つき広場があり、テーブルと椅子が並んでいました。

 ガラスケースの中の果物を選んで、フレッシュジュースを絞ってくれる店がありました。



 そこで、バナナ、オレンジをシェイク(60円)にしてもらい、路上の天秤棒に振り分けて蒸し芋、ゆでピーナッツを売っていた田舎おじさんから30円で買ったサツマイモで一人ランチをしました。



 食後のお客を狙って、アクセサリ、靴など露天商も出ていました。



 この雑踏と、昨日掲載ブログでの高級喫茶店の静けさの対比が、なにか愉快。同じ日の出来事で、このランチのあとハイソビルへ涼みにいったのでした。
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バンコクのハイソご用達

2010-04-15 | 外国の風物
バンコクでのProtest(抗議デモ)は、とうとう死者を出すまで拡大してしまいました。しかもロイター通信社の日本人カメラマンも犠牲者に。

 テレビのニュースや新聞記事をみると、3週間ほど前に散策していた場所がデモ隊の占拠地の一つのようです。



 BTSという高架鉄道の分岐点で、周囲は高級デパート、高級商店ビル、外資系ホテル、現代的オフィスビルが並ぶ一等地です。

 インターコンチネンタルホテルがあり、その隣にルイヴィトンの店があります。(Gaysornビル)




 ヴィトンが店を出しているビルの内部は、大きな吹き抜けになっていて、欧米の著名なブランドショップがたくさん入店しています。



 航空券の都合で、2日間ほどまるまる日程が空いたので、こうした豪華ビルの喫茶店でゆっくり読書しました。



 最上階の吹き抜けに面するスペースに喫茶店があり、ハイヌーンティーを楽しみました。お茶の種類も当然選べます。

 写真の背景に写っているのは、高級Spaの入り口です。店員以外に、人の出入りはありませんでしたが。




 2時間くらい滞在しましたが、お客はボクだけ。上の写真のような巨大なベッドのようなスペースもありました。角盆のようなテーブルが置いてあるので、あそこでごろりとして喫茶してもいいのかな?



 タイのビーチリゾートも良いのですが、もはや海には入らない、日焼けはいやだ、暑いのもごめんという人には、こんな都会のオアシスでのんびり過ごすのも一興。日本の一流店より格段にお安いし。



 極楽、極楽。

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鴨川デルタ

2010-04-14 | 京都の文化(春)
大学サークルの「新歓」、新人歓迎会、の季節です。

 賀茂川と高野川が合流して鴨川になる地点です。京阪電車と叡山電鉄の乗り換え駅「出町柳」のすぐ近く。

 ここを東西にに走る今出川通りには、京大、同志社女子、同志社があり、少し東北に行くと造形大がありますから、新歓コンパには最高のロケーションです。
 


 亀や都鳥の飛び石が置かれています。







 後ろに写っているのは、今出川通りの「加茂大橋」。川の名前は、上流は賀茂川、下流は鴨川、と複雑に漢字が使い分けられています。



 鴨のつがいが遊んでいました。
 
 鴨はオスがきれいな羽で身を飾っています。メスに選んでもらわないと自分のDNAを残せないのでそう進化したのでしょうか。なぜかヒトとは逆ですね。

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桜 散る

2010-04-13 | 京都の文化(春)
ソメイヨシノは、散り始めました。



 北白川疎水分線は、「哲学の道」の下流にあたるので、上流で散った桜の花びらが次々と流れてきます。


 山吹の花が鮮やかな黄色の光をを放っていました。葉の濃い緑との組み合わせもなかなか好ましい。




 鮮やかな紅色の花をつけた木がありました。食べられるような柔らかな若葉も出ていました。





 さて、この花は、何の木の花だと思いますか?

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北白川天神宮

2010-04-12 | 京都の文化(春)
祇園を流れる白川は、東山の一峰、瓜生山の麓あたりの湧き水を源泉としています。

「・・平安時代このあたりは都に近く宮廷の貴族、大宮人が風光明媚な白河街道沿いにこぞって山荘を営み、詩歌に興じた。また白川石と花の里で男は石工でその秀でた技術を神社前の橋に残している。女は白川女として代々受け継ぐ地域へ花を届けている。(後略)」 (京都市の案内看板より、上記写真はクリックで拡大)



 阿吽の狛犬も各々、枝垂桜にうづもれていました。(4月10日)
 この石像も白川石でしょうか。



 看板の説明にあるように、この石橋は特別に芸術的なデザインです。



 花を愛でている西行法師の歌碑もあります。 
 


 風あらみ こずゑの花のながれきて 庭に波たつ 白川の里

               西行



 
 白川女が売りに行った花とはどんな花なんでしょうか。現代の花とは違って、伝統的な椿、梅、もも、桜、ゆり、あやめ、菊などかな。

境内のお手水の脇に、由緒ある地下水をくみ上げて無料で分けている蛇口があり、ニ三人の人がポリタンク、PETボトル持参で水汲みしていました。

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東本願寺

2010-04-11 | 京都の文化(春)
東本願寺に参詣しました。真宗本廟です。京都では、「お東さん」と呼ばれて親しまれているようです。

 正面の巨大な御影堂は昨年修復が完成して、そこには宗祖・親鸞聖人の御真影を、左手の阿弥陀堂にはご本尊の阿弥陀如来を安置しているそうです。阿弥陀堂は、修理中で一段と大きな保護用の屋根で覆われています。



 来年2011年は、宗祖親鸞聖人の750回御遠忌が3月19日から5月28日まで予定されています。




 お釈迦さまの誕生祭(4月8日)の時期ですから、境内にはちいさな釈迦像と甘茶、柄杓がありました。

 お釈迦さまは花が咲いた美しい花園で生まれ、そのときに天から甘い雨が降ったと言われています。




 浄土宗元祖の法然上人800年大遠忌法要も平成23年3月27日から4月25日までの30日間開催される予定なので、来年の京都の春は大変なことになりそうです。
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