朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

千本ゑんま堂 普賢象桜

2010-04-17 | 京都の文化(春)
千本通りをかなり北に上った、市バス「千本鞍馬口」の近くにこのお堂があります。

 小さな境内で、収入を確保するために、敷地の中の広場は駐車場として貸し出しているようです。



 このお寺は、遅咲きの「普賢象桜」と「狂言」で、特に有名です。

 本尊は閻魔さま、天国と地獄の分かれ道の関所にいて、亡者の生前の行いを採点して落ち着く先を振り分ける怖い存在です。




 この桜は遅咲きの八重ですが、それにも増して不思議なことに、この花は散るときには花冠のままぼとりと落ちるのです。




 
 雌しべと雄しべが普賢菩薩の乗っている象の鼻や牙に見えることから、「普賢象桜」と名付けられたとあります。たしかに花の中心から突き出ているのですがが、分かるでしょうか。

 当時、船岡山には刑場がありその麓にこの桜が「千本」、つまり沢山、植えられていたそうです。花冠のままぼとりと落ちるこの桜の散り姿を囚人に見せ、斬首を連想させることで囚人に仏心を起こさせたとの伝説があります。

 千本通りの地名の由来でもあります。



 これは「二尊院普賢」、まだ少し早いですね。



 決して広くはない境内とこじんまりした閻魔さんのお堂を、地元の信者さん、篤志家の方々がお守りしてしている様子が強く感じられました。

 京都の歴史と文化はこんなグラスルーツ(草の根)の人々に代々受け継がれています。

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