朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

由志園、大根島、雲州にんじん

2013-10-22 | 国内各地の風物
島根県名所の続きです。



松江市東側の内海にある島が大根島。その島では、昔から「ぼたん」と「高麗人参」の産地として栄えてきたそうです。ぼたんの苗をこの村の女性が行商に行って販売していました。

時代とともにそんな行商がうまく行かなくなってきたことから、お客さんにこの島に花を見に来てもらい苗も買って帰ってもらうというビジネスモデルを考えだした地元の人物、門脇栄がいました。

その決意と努力によって、素晴らしい日本庭園が完成しました。



ぼたんの花は、咲く時期が限られているので、温室の温度や日照を工夫して年中いつでも咲いた花が見られるような特別に栽培された花の展示室があります。



時期はずれではありますが、とても美しい立派な牡丹の花を楽しむことができました。



その後、庭園の中を散歩しました。



枯山水があり、



池があり、



渓流には火山岩が積み上げてありました。パンフレットを読むと、この大根島は20万年前に火山活動で形成された地形だそうです。それでか火山の溶岩が普通にあって不思議ではないですね。

山陰に温泉が多いのもそのせいでしょうか。



もう一つの名物が「雲州人参」。

一般的には高麗人参や朝鮮人参といわれますが、約200年前と古くからこの島で栽培される高品質なものは雲州人参とよばれて海外でも評価が高いとの説明書きがありました。



新たな町おこしとして、「雲州人参の里」の建物を隣接地に建設していました。

最近の日韓関係の悪化の影響もあるのでしょうか、高麗ではなくて「雲州」(出雲の別名称)のブランドを強調することにしたようですね。



売店の壁に、なんと京都のキーヤンの壁画がドドーンと描かれていました。どんなご縁でしょうか?

「雲州人参の里:2013年10月31日グランドオープン」のホームページにも、キーヤンの製作中の写真がありました:ここ

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この島は、現在、堤防と橋によって、松江と境港に道路でつながっています。その堤防の北側の内海を埋め立てて農耕地を拡張する計画が、高度経済成長時代に推進されていたそうです。竹下登議員(元総理)がその旗振りをした模様ですが、最終的には相当多額な予算(508億円)を執行したにもかかわらず中止となりました。いわゆる公共工事は途中で廃止することが極めて困難です。ですが、この地域でそんな先行経験があったことが、由志園の展示室のポスターにて説明してありました。えらい。
コメント
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