久しぶりに映画を見た。
家族の絆、夫婦のあり方、国家権力の無残さ、を感じさせる映画であった。
ストーリーが取り立ててよいできだというより、演出がすばらしい。テーマは違うが
「マジソン郡の橋」と同じ様な気がする
これから結婚する人、家庭を持っている人、夫婦向き合って生きている人にもお勧めする。
サユリストの私としては、吉永小百合のひたむきさ、ピュアーな姿を見るだけで満足だが、
「キューポラのアル街」「泥だらけの純情」時代と、演技は殆ど変わっていない。
さすがに、歳を取り母親らしさが加わったことくらいが変化か。
傍役陣がすばらしい演技を見せる。義妹、書生、二人の子供、近所の薪屋、鶴瓶演ずる
義兄など。いかにも適材適所のように見えるのは、山田洋次監督の腕なのだろう。
戦時中に学者の夫が、治安維持法に触れ逮捕拘留され、留守を守る家族3人と、弟子を
中心とした生活を描いた映画である。国家主義の下で、けなげに生きる庶民の日常生活を
描いているのは、寅さんシリーズを髣髴とさせる。
少し、さらっと描きすぎているのではないかと感じるのは、鶴瓶演じる義兄が、
自由奔放・金が第一と主張する、当時としては異端の生き方、近所の人たちの、
この家族の接し方である。
皆善人ばかりで、これも柴又の隣人と重なって見える。庶民はこのように肩寄せ合って
生きてきたのだろうが、軍国・国家主義の日本では、この家族に対しもう少し風当たりが、
強かったのではなかろうか。
母べえの臨終で、次女が「向こうで、父や、義妹、書生と会えるからね」というのに対し、
最後に「あの世でなく、この世でこそ会いたい」と言い残す。ジハード意識に対する
痛烈な批判である。
サユリストは勿論、そうでない人でも、満足できる映画だと思う。
家族の絆、夫婦のあり方、国家権力の無残さ、を感じさせる映画であった。
ストーリーが取り立ててよいできだというより、演出がすばらしい。テーマは違うが
「マジソン郡の橋」と同じ様な気がする
これから結婚する人、家庭を持っている人、夫婦向き合って生きている人にもお勧めする。
サユリストの私としては、吉永小百合のひたむきさ、ピュアーな姿を見るだけで満足だが、
「キューポラのアル街」「泥だらけの純情」時代と、演技は殆ど変わっていない。
さすがに、歳を取り母親らしさが加わったことくらいが変化か。
傍役陣がすばらしい演技を見せる。義妹、書生、二人の子供、近所の薪屋、鶴瓶演ずる
義兄など。いかにも適材適所のように見えるのは、山田洋次監督の腕なのだろう。
戦時中に学者の夫が、治安維持法に触れ逮捕拘留され、留守を守る家族3人と、弟子を
中心とした生活を描いた映画である。国家主義の下で、けなげに生きる庶民の日常生活を
描いているのは、寅さんシリーズを髣髴とさせる。
少し、さらっと描きすぎているのではないかと感じるのは、鶴瓶演じる義兄が、
自由奔放・金が第一と主張する、当時としては異端の生き方、近所の人たちの、
この家族の接し方である。
皆善人ばかりで、これも柴又の隣人と重なって見える。庶民はこのように肩寄せ合って
生きてきたのだろうが、軍国・国家主義の日本では、この家族に対しもう少し風当たりが、
強かったのではなかろうか。
母べえの臨終で、次女が「向こうで、父や、義妹、書生と会えるからね」というのに対し、
最後に「あの世でなく、この世でこそ会いたい」と言い残す。ジハード意識に対する
痛烈な批判である。
サユリストは勿論、そうでない人でも、満足できる映画だと思う。
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