矢月秀作「闇狩人」(バウンティドッグ)朝日文庫刊
モグラシリーズの作者お得意のハードアクション。大衆週刊誌の連載小説にピッタリの作品だ。(実際そうであったかどうかは知らない)スピード感のある文体でぐんぐん読者を引っ張ってゆく。随所で展開する格闘、爆破シーンが痛快だ。
私自身は相当なビビリ人間だから、自分にないものを小説で発散しているのかもしれない。代替満足というやつだ。傭兵出身の主人公が、プライベートポリス(P2)という規格外の立場に身を投じ、ヤクザ組織相手に問答無用の大活躍をする。
若者とのかかわり合い、警察内部とのつながり、ヤクザ組織の動き方、などそれぞれ工夫はあるが、力で相手をねじ伏せる単純明快なストーリー。眼医者通いで治療や検査で待たされる時間に、細切れで読むにはピッタリの小説であった。
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