日本3大木造大鳥居の一つ
雪に立つ芭蕉像
氣比神宮本殿
先日敦賀を訪れた際、雪の気比神宮を参拝してきた。ここには数度参拝しているが、昨年大鳥居の修復が終わったということで、その後の見学を兼ねて訪れた。
雪があちこちに残る中、正面の大鳥居は朱塗りの跡も艶やかに威容を見せていた。春日大社(奈良)厳島神社(広島)と並ぶ木造の三大鳥居といわれる。
俳聖芭蕉は月のきれいな敦賀で中秋の名月を愛でようと1689年(元禄2年)旧暦の8月14日の夕方、快晴の敦賀に入り、宿の旅籠出雲屋の主人に、明日も晴れるかどうかを問います。出雲屋の主人は、北陸の天気は変わりやすく明日は晴れるか分からないので、月見なら今晩の内にと伝えます。
松尾芭蕉はその夜に「氣比神宮」に参拝し、月明かりに照らされた神前の白砂とその由来に感動し、次のように詠みました。
「月清し遊行のもてる砂の上」
遊行とは遊行上人のこと。1302年(正安3年)に「氣比神宮」を訪れた時の事。現在の表参道、“大鳥居”のある境内の西側が当時は沼地であったため、参拝者が行き交うのに苦労していました。
そこで、遊行上人は自ら海岸から砂を運び、水の溜まった場所を埋め立てて、参道を整備したのです。その故事に則ったものです。
芭蕉像は雪の中、ぽつんと立っていましたが、弟子に囲まれた賑やかな雰囲気はなく、孤独に耐えているような姿でした。
気比神宮はこの他、長命水やユーカリの巨木、などでも有名である。ウィークデイにも拘らず、参拝客の絶えない境内を後にして敦賀を離れた。
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