深川安楽亭 山本周五郎 新潮文庫
涼しくて静かな山の家にいると、読書の時間が楽しい。オリンピック観戦で時間が取られたが、それでもちょこちょこは本を読んだ。その中の一冊。
このところ山本周五郎にハマっている。前の「人情裏長屋でもそうだったが、比較的底辺にある人たち(本書では珍しく藩主も登場するが)で,一癖有りそうな人というか、偏屈な人だが、生き方に大事な姿勢を持った人が、色々登場する。その人達が少し迷いながらも、自分の信じる生き方を貫いてゆく、というのがなんとも言えぬ、小気味よさを感じさせる描写だ。
本書は短篇集であるが、そこに描かれている人たちの生き方にはそれぞれ、哲学がある。拝金主義に流されている傾向にある、現代に対する警告かと思っていたら、何とこの中には戦前の作品もあるとのことだ。若干「滅私奉公」の強調があるが、それでも説得力を失わない、オーソドックスな生き方を提示している。新しい古典といってもいいほどだ。
時代小説はこの他に藤沢周平、池波正太郎、佐伯泰英などを読んでいるが、それぞれに個性があり、持ち味が違い面白い。中でも、この著者は人の生き方について、考えさせられる物が多い。
涼しくて静かな山の家にいると、読書の時間が楽しい。オリンピック観戦で時間が取られたが、それでもちょこちょこは本を読んだ。その中の一冊。
このところ山本周五郎にハマっている。前の「人情裏長屋でもそうだったが、比較的底辺にある人たち(本書では珍しく藩主も登場するが)で,一癖有りそうな人というか、偏屈な人だが、生き方に大事な姿勢を持った人が、色々登場する。その人達が少し迷いながらも、自分の信じる生き方を貫いてゆく、というのがなんとも言えぬ、小気味よさを感じさせる描写だ。
本書は短篇集であるが、そこに描かれている人たちの生き方にはそれぞれ、哲学がある。拝金主義に流されている傾向にある、現代に対する警告かと思っていたら、何とこの中には戦前の作品もあるとのことだ。若干「滅私奉公」の強調があるが、それでも説得力を失わない、オーソドックスな生き方を提示している。新しい古典といってもいいほどだ。
時代小説はこの他に藤沢周平、池波正太郎、佐伯泰英などを読んでいるが、それぞれに個性があり、持ち味が違い面白い。中でも、この著者は人の生き方について、考えさせられる物が多い。
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