遠藤周作「狐狸庵閑談」PHP文庫
もう15年ほど前になるだろうか。狐狸庵と名乗る作家遠藤周作が洒脱な語りと交友関係の広さでちょっとしたブームになっていた。ユーモアもあり、その視点は一種の痛快さが感ぜられ、私もよく出演している対談番組のTVを見ていた。
この本は今回の世界旅行の途中立ち寄ったカナダ/バンクーバーで義弟から貰ったものである。
当時作られた、遠藤周作の印象とは別に、かなりまともに語っているように感じた。表紙にある紹介文には次のように紹介されている。
「家族に嫌がられながらも奇妙な鳥を飼ってみる。テレビのくだらなさには怒りを抑えきれず、日本の教育制度にも一言あり。更に我が家の気功体験から、老いを迎える覚悟、眉唾のような話まで披露して、その好奇心は止まらない。泰然自若、自らの身辺たったを語った著者晩年の基調なエッセイ」
半分懐かしく思いながら楽しんだ。