遅いことは猫でもやる

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永平寺の座禅

2006-03-02 14:32:13 | 雑感

2週間ほど前、勉強仲間と福井の永平寺で座禅の体験をして参りました。
さすがに永平寺は全山に厚い雪が残っていました。
(今年は雪害がでたそうです)少し早いせいか境内は人影もまばらで、
修行のお寺という雰囲気でした。

座禅

永平寺では、誰でも参禅させて頂けます。
但し料金は要ります(法話をしていただいて1300円)。

入山3年目の修行僧が案内してくれました。
墨染めの衣に素足で、廊下も階段の昇り降りもきちんと左側を歩かれた。
座禅道場の前で、開祖道元禅師は無音の行を3か所で課せられた
との説明うけました。3か所とは、

 ①東司(トイレ)②浴室(お風呂場)③坐禅場

です。

座禅場にはきまりがあり、スリッパの音をたてぬように、
道場には左足で入ります。出るときは右足で出る。
スリッパは踵を揃えて、縁石に置いて畳に上る。
上るときには、縁板に触れぬように注意。

尾てい骨と両膝の3点で体重を支え、頭頂を引っ張り上げられる感じで
背骨を伸ばし、胸を張り、下腹を突き出す要領で坐る。両手は鳩尾の
あたりで組み、親指同士を合わせ、4本の指を上向きにして、
ゆったりと卵形の円を作る(法界定印)。

眼は開いたまま、頭は直立したままで、視線を下方45度に向ける。
この姿勢で壁に向き合い3つの鐘の音(止静鐘)で始め1つの音で終わる。

姿勢は身体、呼吸は心を表す。坐る前に左右に振り子のように身体を揺らし、
中心を定めて開始しました(左右揺振)。

私たちは、25分くらいの時間坐りましたが、やや短い感じがした。
(逆に長いと感じた方もいました)
板で肩をバシッとたたく警策は心が乱れたとき、眠くなったときなどに、
自ら望んで受ける場合と、監督者が姿勢の乱れなどを正すために
行う場合があります。私は一度受けようと思っていたときに、
鐘が鳴ってしまい体験できませんでした。

静寂の中で、坐り続けていると、逆に色んなことが、
頭の中に浮かんでは消えてゆきます。
なかなか無の境地へは入れないので、
私はゆっくり数字を数えることにしましたが、
これも本当に集中して仲々数えることができません。

少し落ち着いてきたところで、鐘の音が鳴り終了でした。
無言で道場の外へ出ましたが、頭の中がスッキリした様に感ぜられました。
雑念の多い毎日を送っている私には良い頭のリハビリになりました。

開祖道元禅師がいわれたのは「只管打坐(しかんたざ)」です。
ただひたすら座禅することが大切だというのです。
そこで「非思量」思いを放つ、何事にもとらわれない境地に達するのが、
禅の境地だそうです。

30分足らずではその片鱗にも触れることはできませんでしたが、
なにやらすっきりしたのは事実です。