勘違いされないように言うと、本日みた映画は1967年公開の「日本いちばん長い日」。
これまでTV放送やらDVD等で何回か見たが、映画館での鑑賞は初めてで、見ていて体がしびれる位感動した。
戦争映画として邦画最大の傑作では無いだろうか。
おおきなスクリーンの映し出される終戦をめぐるドラマが、重厚な役者陣の演技、確かな演出 、そして見事な脚本で描かれている。
さまざまな登場人物とそれを演じる役者さんがいるが、一番のお気に入りは笠智衆さん演じる”鈴木貫太郎”首相、その次が存在感たっぷりの三船敏郎さん演じる”阿南陸軍大臣”。
2時間40分もの長尺作品だが全然時間が気にならない、敗戦国:日本が世界に誇る名作だと思う。
日本のいちばん長い日 俳優名鑑
時間があれば新作「日本のいちばん長い日」 も見てみたいが、映画製作の円熟期(1960年代後半)につくられたこの映画と衰退した現代に製作された映画 、比較するのも可哀そうな気がする。
思えば遠くへ来たもんです。それと同時に「今まで何やってたんだろう」とも。
なお、1875年はビゼーのオペラ「カルメン」が初演されてます。結構古いんですね。
今は戦後約70年、いまだに大日本帝国を総括できないでいるし、そんなのに憧れる復古的な動きもちらちらと。
1960年代という時代に製作されたこの映画は、戦争経験者が数多く存在したこともあって、軍隊の風刺はかなり陰にこもって辛辣です。いまじゃそんな作風は望むべきも無いです。