Fumie&Sweet

毎日のように、自宅で焼いているパンやお菓子の紹介です。美味しいもの、大好きな、喰い意地の張ったブログです!

 ルーシー・リー展を 見に行ってきました。

2010-05-21 22:02:15 | 日記
国立新美術館で 開催されている 「ルーシー・リー」展に
行ってきました。



以前 日曜美術館で 三宅一生さんが 彼女の事を
紹介されてから・・・ずうっと 待ち望んでいた
今回の 展覧会でした!!



1995年に 93歳で亡くなった ルーシーさんの
選りすぐられた 作品250点も 素晴らしいのですが

彼女の 幼少期からの 晩年までの 写真 
美術学校時代の成績表
親しい人に宛てた 彼女の人柄を偲ばせる 手紙
実験に 研究を 重ねた 釉薬のノート
それらを 見ていくうちに
ぐいぐい ルーシーさんの 世界に引き込まれてゆきます。



1982年に ルーシーさんが80歳の時に BBCの番組に出演した時の
映像が 会場で ながされていたのですが・・・

小柄な 彼女が 身体を傾げながら 轆轤を回す様子
リズムを取りながら 歌を唄っているみたいなのです。
彼女の 手元の土塊が 轆轤の回転と供に
美しいカーブを描き 素晴らしい曲線が できあがっていく様は
まるで 魔法を見ているようでした!!

ART好きには 応えられない 一瞬です!
陶芸を なさっている方は 必見だと思います!!




展覧会では なるべく イヤホンガイドを借りるように
しているのですが・・・
今回の 樋口かなこさんの 語りは 素敵でした。

最後の ナレーションで 晩年のルーシーさんの 言葉が紹介されました。

「芸術論は 私には無意味だ。
 美こそすべてだ!
 これが私の 哲学だ。
 私はまだ 充分ではない。
 その 自覚のようなものが
 私を 突き動かしているのである。」

この ナレーションに ぐっときてしまいました・・・

そして 晩年 陶芸一筋の自分の人生に

「私は もう 充分 つくったわよね・・・」




その ナレーションを
彼女の 晩年の 作品の前で 聞いた時
なぜだか 私は 泣いてしまいました・・・
展覧会で 涙を流したのは はじめてかも しれません。

それほど 心を打つ 素晴らしい 展覧会でした。