風月庵だより

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百不当の一当

2021-07-02 20:47:02 | Weblog

7月1日(木)雨時々雨あがる【百不当の一当】

お蔭様で、本堂の天井板は全て張り終わりました。しかし、まだ張るときの職人さんの手の跡などが目には見えませんが、実際はついているので、さらに灰汁洗いをします。数年たつとその手の跡がはっきりと出てきます。以前の天井板を剥がす前もあちこちに手の跡、指の跡がみえましたので、今の灰汁洗いという作業が、数年先のために大事な作業であるということはよく分かります。次の写真は灰汁洗いの作業中です。お顔は見えませんので、肖像権侵害には抵触しないと思います。格子にも天井板にも酸性系の灰汁洗い剤を塗っているところです。実に丁寧な、しかし、目立たない作業だと思います。

天井板の張替えと一口に言えることも、多くの職人さんたちの働きによって一つ一つ仕上がっていきます。屋根の時も、もう少しいろいろとこのブログに書いておきたかったのですが、実に忙しかったのです。この天井板の裏には、一枚一枚奉納してくださったお家のご先祖のご供養や、功徳主のお名前が書いてありますが、これもなかなか大変でした。さらに仏事が実に多かったのです。施食会も5月にはつとめさせて頂いたのです。振り返ってみると実に諸々のことが詰まっていました。

(話は変わりますが、カナダは熱波が襲来したそうで、200人以上の人が熱波が原因でお亡くなりになったそうです。カナダに友人が住んでいますので、心配しましたが、トロント在住なので、熱波は西側の方がひどいのだそうです。日本もいつそうなるかわかりません。7月の施食会で具合が悪くなった人が出ましたので、当寺の施食会は5月に変更したのです。気候の変動を心配しています。)

どの工事にも細かい工程が組まれています。私はそのような仕事を見ることが、実に好きです。このような工事もそう何回も経験することはできませんので、本当は、屋根の時、もっと丁寧にブログに紹介したかったのですが、いつもパソコンの前に座ると、疲れ切っていてできず残念でした。

ここには書く事はできない大変なことも身の回りでありました。そのことにも時間を使わなくてはなりませんでした。全てが思うようにはいきません。しかし、自分の目の前に起きることに一つ一つ誠実に向き合わなくてはなりません。

自分にとって、全くマイナスなことであっても、胸にどんと受けて立たねばなりません。この一生は 一度だけですから 自分なりに 頑張って生きよう 誠実に と思っています。

こういうことを言うと、面白くないやつだと思う人もいるでしょう。実は私は面白くないやつなのです。このブログにご訪問の皆様、おつきあいくださり有難うございます。

今日は、『正法眼蔵』「説心説性」巻について学んだことを書こうと思ったのですが、このような作業につい気もちが入りましたので、またの機会に書かせていただきます。

それでは、また。