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風月庵だより

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老老介護記 親切が仇

2019-06-14 22:37:45 | Weblog

6月14日(金)晴れ【老老介護記 親切が仇】

私の個人的な記憶の為:母が錯乱していまして、大きな声を出すので、同室の方に「うるさい」と言われてしまいました。耳の遠い人たちとの同室をお願いしていたのですが、お一人の人がよく聞こえる方だったのです。それで、病院側の計らいで、一人部屋に移されました。実は母が入院してから、前の病室の同室の方々は、一人部屋にうつりますと、間もなくお亡くなりになっていました。それで私は一人部屋は、死にゆく人の部屋ととらえていました。

母は18日に退院がきまりました。しかし、急激に悪くなることも考えられますので、一日一日が勝負です。それで、部屋の移動によって母がさらにおかしくならないように、昼の食事介護の後、4時くらいまでいたのです。昼ご飯は、梅干しの入ったおにぎりと突然言いましたので、一口でもよいからと急遽ご飯を炊いて、通常の玄米クリームにプラスして持って行ったら、機嫌よく3口食べることができたほどでした。私も母が固形のご飯粒を食べることができたので、とても嬉しかったのです。

豆乳がよいというので、急いで豆乳を自然食店で買い、急いで母の夕ご飯をつくり、病院に行きました。母の部屋に入りましたら、介護の方が「アイスクリームを5口くらいと抹茶のムースを少し食べました」と報告してくれました。あら、通常母は吐き出してしまって食べないものなのだが、と、思いながら、私の持参した、いつもの、諸々健康によい梅肉エキスや蜂蜜の入った玄米クリームと、カボチャスープを食べさせようとしましたら、「胃が痛い」と言い出しました。そうして、食事は拒否です。

「昨日無理やり口の中に突っ込まれて、食べさせられて、私はそういうことはダメ」というのです。

昨日と言えば、私の給仕ですが、今日の朝も、お昼も機嫌よく食べていたので、おそらく病院の介護の人が食べさせてくれたことが仇になったと推測します。介護の人は、食べさせましたよ、という誇らしげな感じでしたが、それが母には苦痛だったのです。食べない人に少しでも食べさせようと、介護の人も、一生懸命してくれたに違いありません。しかし、私も一応病院から出されるものを少量試しに食べさえようとするときもありましたが、いつも吐き出しますので、もう、食べさせませんでした。

自然療法をしている者にとって、アイスクリームは、病人にはとんでもない食べ物です。もはや命がない人で、せめて少しでも口に入れてやろうというのであれば、アイスを食べさせることはあるのかもしれませんが、少しでも状態をよくしたいと思う場合は、食べさせることはありません。

母が胃が痛いというので、私のできることは、せめてお腹に手をおいて祈ることしかできません。介護の人に言いましたが、薬はかえって今の母にとっては不要です。これから在宅介護に移るのに、胃が痛いとか、食べるものを拒否されるようなことになってしまうと、在宅での介護ができなくなってしまいます。私はすっかり気落ちしてしまいました。夢中で夕飯をこしらえて、自分は気が付けば昼ご飯も食べていませんでしたが、夢中で病院に着いて、いざ食べてもらおうとしたら、拒否、とは。まことに残念としか言いようがありません。

明日は午前中法事が入っていますので、面会時間は7時から大丈夫なので、なるべく早く朝ご飯を持って出かけたいと思います。檀務には支障をきたしてはなりません。

私が倒れてはなりませんが、母の一泊で、せっかくよくなったのに、また病院に戻らねばなりませんでしたので、それも疲れました。病院への三度の食事に通うのにも疲れました。まして今夜のようなことになりますと、すっかり気落ちしてしまい、疲れがどっと出てしまいました。早く在宅に移って、それなりに落ち着いた介護をしたいと願うばかりです。

*もしお読みくださっている方がいらっしゃいましたら、いつも同じ老老介護ばかりでお許しを。