mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

思わぬ崩落

2024-07-12 08:44:48 | 日記
 来週から黒部五郎岳へ入ることもあって、鉄道切符を買ったり装備を調えたり、何となく山気分を身の裡に盛り上げながら、日々を過ごしている。そこへ山岳雑誌のメールマガジンが送られて来る。北アルプスの情報が目に止まる。
 驚いたのは、あちらこちらで通行止めがあることだ。黒部源流へ向かう下の廊下の山小屋がどこも「今年休業」とある。宇奈月温泉から奥に入るトロッコ列車が走っていないのだそうだ。どこかが崩落して修復の見込みがたっていないから。知らなかったなあ。何でも能登地震のせいで崩落が起きたらしいと推察されたが、詳しくはわからない。
 かと思うと、中央アルプス・千畳敷へのロープウェイも運行されていないらしい。これも、千畳敷への道路が崩落してバスの運行が止まっているという。
 おや、裏銀座とある。8月のルート。目をやると、こちらも七倉から高瀬ダムへの道路が崩落して通行止めになっていたようだ。7/12から通行止め解除見込みとあった。今日からだね。
 おやおや、南アルプスも椹島へのアクセスが止まっている。
 たまたま私は、新穂高温泉から黒部五郎岳という結構マイナーなルートを選んでいたせいか、そうした崩落情報に出会わなかった。だが、全体的にはずいぶん打撃を受けていたとみえる。登山道への道は、不要不急。襲ってきた災厄で壊れた各所の修復に於いて、後回しになるのは致し方ない。もちろんそこで暮らしている人たちもいるから、いつまでも後回しというわけにはいかないだろうが、優先順位が最後尾になるのは、やむを得ない。
 それに、もし山へ入りたいのであれば、道がどうなっていようと、道なき道を探って入ればいいというのが、山歩きの基本精神。つまり道を直してなければ入れないという登山は、そもそもの登山精神には相応しくない。すべて人力で歩く「グレートトラバース・日本三百名山全山縦走」の田中陽希を思い浮かべながら、そう思っている。
 でもね、歳をとるとね、遮二無二力で切り抜けて歩くってことは、ほぼ不可能。ま、長年のお近づきの誼で、この程度の贅沢は許してねとおもっている。まして八十爺が単独行でいく山としては、黒部五郎岳は精一杯かもしれない。
 そんなことを思っていたら、富士山に静岡県側から上った2人が死亡したと今朝のニュースが報じている。年齢はわからない。黒部五郎岳だってと、カミサンも心配そうに口にする。
 うんうん、でもね、3700mを超える富士山と2800m程度の黒部五郎の違い、ただただ一気上りの日帰り富士山と、4泊5日の黒部五郎の歩き方の違い。ゆっくりのんびり、槍や穂高を眺めながらの山歩き。イメージしてよ、富士山との違い。そんなことを考えた。
 メールマガジンを見ると、「北アルプスのパノラマ・コース」という記事があった。槍ヶ岳・穂高岳の北側、燕岳から常念岳・蝶ヶ岳へ歩くルートをそう名付けているらしい。
 ははは。とすると差し詰め、来週からの私のコースは、「裏パノラマコース」だね。お陰様で、さしたる災厄にも遭わず、このルート・小池新道は無事のようだ。泊まる山荘4つも、いずれも小池さんの後継者が引き継いでいるという。ま、全面的に、小池さんのお世話になって、長年親しんできた北アルプスを楽しませてもらおう。

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