昨年5月にアップしていた記事のリンク。
函館の西部地区で多く見られる伝統的な建築様式。
1階が和風で2階が洋風という外観になっていますが、洋風なのは外観だけで、実は内装は和風(畳部屋)だそうです。
1859年の箱館開港により、箱館も諸外国との交易の舞台となりましたが、開港したとはいえ、当時の商人達は、相手国から不利な条件を突き付けられ、決して対等な立場とは言えない状況での交易を強いられていたことから、商人達は、悲願である対等な取引実現のため、和風の生活様式を守りつつ、洋風を意識した店舗・住宅を建築することで、対等な立場であることを強烈にアピールしようと考え、財力があった海産商を中心に、写真のような和洋折衷様式の建物が建てられることとなりました。
函館地方の言葉で、「いいふりこき」と言って、「見栄っ張り」というような意味の言葉があるのですが、この建築様式の建物は、そんな函館人の気質を如実に表していると言われていることから、ガイドでこの建築様式について説明するときにも、「いいふりこき」という表現を用いるようにしています。
しかし、「いいふりこき」は、所詮函館地方の方言、他の地方の方々には通じません。では、他の地方では何というでしょうか?
パッと思い浮かぶのは、「ええかっこしい」という関西方面の方言だと思います。実際、以前、関西からのお客様に「いいふりこき」という言葉を、その意味も含めて用いたところ、「ああ、『ええかっこしい』のことね」と返されたことがありました。
何が言いたいかというと、全国各地から来られるお客様を相手にするのだから、函館地方の方言を用いることもいいけれど、↑のやり取りを通して、それが、お客様の地元ではどのように言われているかを考えることも必要だという、当たり前と言えば当たり前のことに思い至ったということでした。
「いいふりこき」に限った話ではないと思うので、こういうこともまた話術の鍛錬の一環として、勉強していかねばと思います。
でも、この「見栄っ張り」という意味の方言、他にはどんな言葉があるんだろうと思って、調べてみました。
へぇ~、殆どの都府県では標準語なんですね。
しかも、「ええかっこしい」が、大阪府と兵庫県だけというのも意外でした(実際には他の4府県の人でも使う人がいるのかもしれませんが)。
鹿児島の「よかぶいごろ」
笑笑😆
ほんと、みえっぱりがほとんどですね、
「見栄っ張り」という言葉は、全国みんな一緒に
使っているのだと思いました。
こうして調べると面白いですね♪
勉強になりました。
>江戸の秋... への返信
「よかぶいごろ」という言葉は、鹿児島と言えばの、長渕剛さんの曲の歌詞にも使われているそうです。
凄いインパクトの強い響きですね。
もし、鹿児島から来られたお客様をご案内することがあったら、使ってみようかなと思います。
>おお!... への返信
確かに、色々な表現があって面白いですよね。
でも、他の地方はどうか知りませんが、北海道でも最近は、「いいふりこき(えふりごき)」を使う人も少なくなってきたと思います。
方言は、その地方の歴史にも関わる大切な文化だと思うので、廃れていくのはちょっと寂しいですね。