自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆「いずれ菖蒲か」「立てば芍薬」 花の精気

2019年05月17日 | ⇒メディア時評

   庭の季節の花が彩りを増している。アヤメが紫色の花びらを一斉つけている。アヤメの花を眺めていると、花びらに網状の文様が見える。わいゆる文目、これがアヤメの名の由来かと思ったりする。花だけを見るとカキツバタやショウブと見分けがつけにくいものの、自生地を見れば分かる。アヤメは乾いた土地に咲き、カキツバタとショウブは池など湿地に咲く。 

  「いずれ菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)」という言葉がある。優劣がつけ難い、選択に迷うことのたとえ。アヤメかカキツバタかハナショウブかとこだわるのは日本人だけかもしれない。英語ではひっくるめてアリス(iris)と呼ばれているようだ。

  「立てば芍薬(シャクヤク)、座れば牡丹(ボタン)、歩く姿は百合(ユリ)の花」。女性の美しさとは、立っていても、座っていても、歩いていてもまるで花のよう、との言葉のたとえと自己流に解釈している。そこはかとなく高貴な姿をイメージさせ、「お守りして差し上げたい」と人間の本能がくすぐられる。シャクヤクが庭で咲き誇っている。「これまでの花は前座よ、本番のステージは私です」といわんばかりの精気を放っている。花が咲き競い、心を和ませてくれる。

⇒17日(金)夜・金沢の天気   はれ 


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