新型コロナウイルスの感染拡大やそのワクチンの国の対応の遅れや混乱など暗い話題が多い中で、久しぶりに明るいニュースだ。アメリカで行われた男子ゴルフの海外メジャー大会、マスターズ・トーナメントで29歳の松山英樹選手が優勝した。日本の男子選手が、ゴルフの海外メジャー大会で優勝するのは初めて。「松山選手は歴史的な快挙を成し遂げた」と、朝のワイドーショーは大騒ぎだ。
ということは松山選手の地元・出身地でも大変なことになっているのではと察して、愛媛新聞Web(4月12日付)をチェックすると、「号外」=写真=がPDFで掲載されていた。「松山マスターズV」が主見出しだ。松山選手は愛媛県松山市の出身。地元では「松山の松山」、愛媛県民にとっては身近な存在なのだ。愛媛だけではない。松山選手が明徳義塾高校(高知県須崎市)のときに全国優勝を飾っていて、高知県民ともなじみが深い。高知新聞の速報版も「松山 マスターズ制覇」、そして東北福祉大学(宮城県仙台市)のときにマスターズ・トーナメントにチャレンジして27位、日本人初のベストアマチュアに輝いている。「3・11」の災害復旧ボランティアにもいそしんだと言われる松山選手は、宮城県民にとってもなじみが深いのだろう、河北新報(仙台市)も「松山 マスターズV」と速報版を出している。
名前は知っていても、なじみのない読者にとって、「松山マスターズV」は違和感があるかもしれない。ちなみに、読売や日経、NHKなど全国メディアのWeb版は「松山英樹、マスターズ優勝」とフルネームで伝えている。
文字メディアの見出しについての考察なのだが、「松山」と「松山英樹」の違いは地元メディアと全国メディアの編集サイドの感覚の違いなのかもしれない。全国メディアはあくまでもニュースとして伝えている。地元メディアは「松山おめでとう」と心からエールを送っている。そんなふうに感じる。もちろん、東京キー局であれローカル局であれ、テレビ局が生番組で伝える場合は、「松山英樹選手」、二度目からは「松山選手」だろう。決して呼び捨てにはしない。
⇒12日(月)午前 金沢の天気 はれ
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