自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆続・「真偽の攻防」を読む

2006年02月20日 | ⇒メディア時評

  だいたいの勝負が見えてきた。民主党の永田寿康議員が16日の衆院予算委員会で暴露した、堀江貴文ライブドア前社長が社内の関係者に武部勤自民党幹事長の二男あてに3000万円送金するようメールで指示したとする問題である。民主党内でもこのメールのコピーについて「必ずしも本物とは言い切れないのでは」との懐疑論が広がり始めいるという(20日付・共同通信インターネット版)。

   爆弾発言をした永田氏の公式ホームページを覗いてみた。16日の追及発言の詳細は画像付きで出ているが、それ以降の更新がない。これは一体どういうことなのか。相当忙しくても公式ホームページは自らの主張や立場を有権者に伝えるコミュニケーション手段である。ここにまずメッセージを発しないと誰も信用しなくなる。先の共同通信の記事でも、民主党内でも一部幹部にしかコピーについての説明はないようだ、と述べられている。党内でもコミュニケーションがはかられていないのだ。

   永田氏は20日、国会を欠席した。これに対し、民主の野田佳彦国対委員長は「永田氏は(新情報提出に向けた)作業に集中して取り組んでいる」と述べたと別の共同通信の記事にあった。これも不可解だ。情報提供者と白昼会うために国会を欠席したと読める。永田氏の動向は追跡されて情報提供者の居場所を教えるようなものだ。

   新証拠を民主が提出するタイムリミットは22日だ。この日は午後3時から党首討論があり、それまでに民主側が3000万円を振り込んだとされる銀行口座などの証拠を出さなければ、逆に小泉総理がこの点を突いて質問してくるだろう。党首討論で勝った負けたレベルどころか、前原氏の責任論になりかねない。

 ⇒20日(月)夜・金沢の天気  くもり

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