立野でスイッチバックに備えて小休止中のあそぼーい。この時間を利用して撮影タイムです。
12月30日月曜日。三角から熊本へ戻り、熊本で一旦ブレイク。駅前の熊本ラーメンで昼食を取り、仕切り直して続いてはあそぼーいの旅へ向かいます。あそぼーい自体は既にA列車乗車前にそのものを見ているので実質2回目の撮影になります。熊本発13時55分あそぼーい103号は13時40分熊本着のあそぼーい102号の折り返しとなります。早速あそぼーい102号の入線シーンを撮影。あそぼーいでもA列車と同じように列車の前で客室乗務員が記念撮影を行っていました。写真を撮る時に“あそぼ~い”と掛け声をかけるのが印象的でした。車内でも同様の記念撮影をしてましたが、あそぼ~いの掛け声はなかなかユニークな試みですね。とりあえず一番前の車両の指定席でしたが、一番後ろから乗り込んで車内を見物しまし
た。3号車はお子様用の白いくろちゃんシートで、木のプールや絵本を集めた図書室などを備え、さらにはくろちゃんカフェも併設されているあそぼーいの目玉の一つです。最大の売りはパノラマシートになるのでしょうが、こちらはある意味鉄っちゃんシートと呼んでもよさそうですね。もちろん子供から大人まで楽しめるシートですが、小田急ロマンスカー同様、鉄っちゃんにはたまらん席です。初代のSLあそBOYもよかったですが、2代目のあそぼーいもなかなか観光列車としていい列車です。
列車は満席とまではいかないものの(朝に指定が取れたぐらいですから)満席に近い状態で定刻通り熊本を出発しました。三角線では結構晴れていたものの、豊肥線の旅は完全にドン曇りでした。今にも雨が降りそうな天気でしたが、雨は降ることはなく終始どんよりとした天気の中、阿蘇の麓を走り、肥後大津を過ぎたあたりから山を分け入るかのように走っていきます。カーブしながらどんどん山を上がっていき、スイッチバックで有名な立野に到着。ここではスイッチバックもあり12分停車。しばしの撮影タイムです。客室乗務員も降りて当然のことながら“あそぼーい”の掛け声とともに記念写真を撮りまくっています。JRにしても私鉄にしても色々観光列車を走らせていますが、記念写真をあれだけ撮ってくれるのはJR九州の客室乗務員ぐらいじゃないでしょうか。他社も見習ってはどうかと思うほどお・も・て・な・しが行き届いています。つばめレディからの伝統が生き続けているのかもしれませんね。立野で方向転換を終えて赤水を目指して出発・・・赤水へ向かう前にもう一度スイッチバックします。3段スイッチバックです。ループ線と組み合わせた大畑駅のスイッチ
バックも雄大ですが、立野のスイッチバックも雄大ですね。車内放送では日本一のスイッチバックという表現もありましたが、まさにそんな感じですね。
立野を過ぎるとサミットを越えて、赤水からは阿蘇のカルデラの中を走ります。ここからの景色も雄大で、右手にも左手にも阿蘇の山々が見えて、まさにカルデラの中を走っていることを実感できます。さすがに阿蘇近辺は平地のため列車はかなり飛ばして走り、雄大な景色をゆっくり楽しめるという走りではありません。阿蘇の山々は雪が積もっており、夏場に見せる新緑の風景とはまた違った趣を見せてくれていました。列車は阿蘇に到着。あそぼーいの終点は宮地ですが、今回は阿蘇で下車しました。宮地まで行ってもよかったのですが、阿蘇の方が何かと駅前にありそうだったので、ここで折り返します。 阿蘇駅は以前来た時とは雲泥の差と言うぐらい駅舎が改築され、駅の周りもかなり変わっていました。2番線にはあのななつ星の朝食を提供するレストラン火星があり、営業中にはななつ星利用者以外でも利用できるようになっています。残念ながらこの日はななつ星の運転はなく・・・29日なら走ってたんですが・・・店も閉まっているようでした。阿蘇駅周辺には道の駅が併設されており、土産物の入手もそちらで行えるので便利です。昨今は駅と道の駅を併設した形も増えてきているようで、どちらの利用者にも利用できるのはありがたいものです。道の駅で
土産物を選んでいるうちに、上りのあそぼーい104号をやり過ごしてしまい、晴れ間が出た時に撮影できませんでした。これは不覚でした。帰りは指定券もないので、後続の九州横断特急より早く熊本に戻れる普通列車の乗り継ぎで熊本へと戻りました。行きは意気揚々と観光列車でしたが、帰りはいつも通りの18旅行みたいな形で戻ることになってしまいました。しかし、九州は中国や韓国からの観光客が目立ちます。帰りの普通列車には中国語がそこかしこで聞かれましたが、ロシアから来た白人の団体も乗っていたり、日本のローカル列車にしては物凄く国際色豊かな列車になっていました。しかし、行きのあそぼーいと違い、混み合ったキハ47系の旅は結構きつく感じました。やっぱり一旦特急の味を覚えると18旅行の味はほろ苦いものがあるなと感じた次第です。