蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『公望荘@鶯谷』さんのフンワリ熱々の「玉子焼き」

2014-04-13 23:57:10 | 東京23区(台東区)

東京・青山にある秩父宮ラグビー場で大学ラグビーの試合を観戦した後、遅い昼食を取るために、JR山手線・鴬谷駅南口タクシー乗り場横にある、昭和21年創業の『蕎麦処 鶯谷・公望荘』さんへ向いました。

お店には14時少し前に到着し、まず、昭和の趣が感じられる静かな外観を撮らせていただき、そして、高まる期待を胸にお店の扉を開けてみると・・・。

目の前に、こじんまりとしたスペースではありますが、4掛けのテーブル席がギッシリ詰め込まれた少々レトロ感漂うフロアが広がり、1人で訪れているお客さん4名程度がのんびりお蕎麦を食べています。

そんな、いかにも昼下がりといった雰囲気の中、4人掛けのテーブル席に着いて瓶ビールと一緒に「玉子焼き」と「風流そばずし」をお願いします。


椎茸煮が添えられた、大きめの出汁巻玉子4切れが盛られている「玉子焼き」は、アツアツの出来立てで、しっとりしたフンワリ感がとても良い感じです。そして甘さ具合も程好く、出汁(蕎麦汁?)の旨みがしっかり感じられる味わい豊かな美味しい玉子焼きで、良く冷えた辛口の日本酒が欲しくなってしまいます。


花番さんから、「お待たせしてしまってすみません。」と何度も言われた「風流そばずし」は、蕎麦汁を付けていただく蕎麦寿司でしたが、キュウリが良いアクセントになっているサッパリした蕎麦寿司で、良く冷えたまろやかな吟醸酒が欲しくなってしまいます。


なかなか居心地が良いことからもう少しのんびりしたいところではありますが、昼食と夕食の間隔が短く、これ以上料理をいただいてしまうと夕食に影響が出てしまいそうだったことから、料理とお酒は追加せず蕎麦をいただくことにします。

さて、いただく蕎麦ですが、お店の雰囲気と丁寧な接客に気分を良くしたことから、「せいろ」に天婦羅の付いた「天付せいろ」をいただくことにします。

「天付せいろ」の天婦羅は、蓮根とシシトウ(野菜2品)に食べ応えのある大きな海老1本という内容で、まずまずの天婦羅です。中でも、日頃から「天婦羅には不要!。」と個人的な好みで思っている海老が美味しく、良く冷えた生・冷酒が欲しくなってしまいます。

また、蕎麦はやや細麺ではありますが、しっかりした歯応えの感じられる蕎麦で、どちらかというと甘いかな?と感じられる蕎麦汁と一緒にスルスルッと美味しくいただきました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦処 鶯谷・公望荘』さんは、駅前(駅の敷地内?)という立地条件の良さだけではなく、花番さんの物腰の柔らかい丁寧な接客が親しみ易い雰囲気を作っているのか家族連れや年配女性のお客さんも多く、小さい子供を連れた家族連れがノンアルコールで玉子焼きを食べながら蕎麦を食べていたり、おばあちゃんが「そばがき」や「板わさ」を食べていたりする風景を見ることのできる、昔も今も変わらない町のお蕎麦屋さんでした。

また、外観も店内も昭和の香りが漂うお蕎麦屋さんでしたが、けして演出している訳ではなく、自然体で営業してきた結果の姿というお蕎麦屋さんで、料理と蕎麦だけではなく、江戸蕎麦のお蕎麦屋さんならではの佇まいと風情を味わうことの出来る、いつまでも今のまま残っていてほしいお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。



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