蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『よしみや@鷺沼』さんの力強い「魚沼の豆腐」

2013-08-12 23:47:53 | 神奈川県(川崎市)

家族みんながそれぞれの予定で過すことになった暑さの厳しい夏休み3日目。

特に予定も無いことから、昼食を兼ねてどこかのお蕎麦屋さんへ行ってみることにしました。
幸い今日は「平日」ということで、「平日しか営業していないお蕎麦屋さん」(例えば、巴町砂場さん。)へ行く事も可能だし、一人ということで「遠くのお蕎麦屋さん」(例えば、秦野の「くりはら」さん。月曜日休みですが。)へ行く事も可能ですが、やはり「暑い」という意識がはたらいてしまい、「それ程遠くもなく交通の便も良いが、待っていると訪れる機会はおそらくやって来ないだろう。」と思われる、東急田園都市線・鷺沼駅近くの『一番碾き蕎麦・よしみや』さんへ行ってみることにしました。

目的の『一番碾き蕎麦・よしみや』さんは駅前の少々古いマンションの地下1階にあり、階段を下りると古ぼけた薄暗いフロアで、「こんなところに、本当に、評判の高い名店があるんだろうか?。」という雰囲気です。

そして「開店50周年」を祝うランの鉢植えが所狭しと並んでいる入口の扉を開けると、地下フロアの雰囲気に全くマッチしていない明るく綺麗な店内で、おまけに思っていた以上に広々とした店内は昼時を過ぎた13時半過ぎにもかかわらず満席に近い状態で、活気と賑わいの両方が感じられます。

30席ほどあると思われるテーブル席が満席に近い状態だったことから3人用のカウンター席に着いてメニューを広げ、エビスの生と一緒に一品料理から「魚沼の豆腐」と「玉子焼」をお願いします。

まず運ばれてきた「魚沼の豆腐」。
「魚沼」と言えばコシヒカリの産地として有名(個人的には銘酒「緑川」の産地として有名。)で、「豆腐?。」と思ってしまうかもしれませんが、新潟大豆「あやこがね」を使用して作られた豆腐は有名で、きっと、その新潟大豆「あやこがね」を使用した魚沼産の豆腐ではないかと思います。

「だとするならば・・・。」と思いながら箸を入れてみると、強い弾力とネットリ感が感じられます。
「やっぱり。」と思いながら一口いただいてみると、なめらかな舌触りでキメが細かく、とってもクリーミーな食感です。そして味がギュッと凝縮されている濃厚な味わいでありながら後味がサッパリしている美味しい豆腐です。

こんなマニアックな「魚沼の豆腐」をメニューに並べているなんて、それだけで「ここの蕎麦屋はただ者ではない。」という印象です。


続いて運ばれてきた「だし巻き玉子」。
皿の中央に、黄色一色の綺麗な玉子焼が一切れドン!と置かれていて、重量感と貫禄が感じられます。
その「だし巻き玉子」を一口いただいてみると、明確な甘さの感じられる甘い玉子焼で、優しく上品な「だし巻き玉子」という印象です。


さて、ビールも無くなったので、そろそろ蕎麦をいただこうかと思いましたが、カウンター席正面にお酒とグラスを冷すための冷蔵庫があり、その中にある「純米吟醸活性にごり酒・源左衛門」というお酒がずっと気になっていて、メニューにも書かれていないのでどうしようか迷いましたが、後々後悔しそうだったので「源左衛門っていただけるんですか?。」と聞いてみると「はい、もちろん。」とのことだったので、「ハモの天ぷら」と一緒に初体験の「純米吟醸活性にごり酒・源左衛門」をお願いします。

ワイングラスのようなグラスに注がれた「純米吟醸活性にごり酒・源左衛門」は、火入れをしていない生原酒ということもあって濃厚な味わいですが、滑らかな喉越しの感じられる、後味のサッパリしたにごり酒でした。
また、肴にいただいたふんわり柔らかい「ハモの天ぷら」は、添えられていたすだちを掛けても美味しくいただけましたが、蕎麦汁の味が感じられる、そのまま飲んでも美味しい天つゆでいただくのが一番美味しかったです。


さて、今度こそ本当に蕎麦。
いつもなら「せいろ」をお願いするところですが、今日は最初から「鴨せいろ」をいただこうと決めていたため予定通り「鴨せいろ」をお願いします。

しばらくして登場した「鴨せいろ」は「鴨汁+蕎麦」ではなく「鴨の小鉢+せいろ」の形で、美味しい汁のかかった鴨料理をつまみながら「せいろ」を美味しくいただきました。

なお、蕎麦は喉越しの良い細麺ですが、量が少ないという印象です。
また、蕎麦汁は濃い目の辛汁でしたが、上品な美味しい蕎麦汁で、蕎麦湯にしても美味しくいただけました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『一番碾き蕎麦・よしみや』さんは、笑顔を絶やさない花番さんの丁寧な接客も良く、お盆休みとはいえ平日の13時半過ぎにもかかわらず満席に近い状態ということも納得できる、居心地の良いお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。



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