夕食を一人で取ることになった週末金曜日の夜、京浜急行電鉄・京急川崎駅から徒歩10分程度のとこのにある『手打ちそば・たか』さんへと向かってみました。
お店は、歓楽街を抜けたところに立つビルの2階にあることから、歓楽街の客引きを振り切りながら飲食店が立ち並ぶ路地を足早に抜け切り、更に一升瓶が並べられている階段を登っていくと・・・。
小料理屋さんの佇まいすら感じられる落ち着きのある暖簾が出迎えてくれます。
そして、どんな店なんだろうか?とドキドキしながら扉を開けてみると、年配の男性客と女性客とで埋め尽くされているテーブル席はまさに宴会真っ最中といった盛り上がりをみせていて、お蕎麦屋さんというより蕎麦をいただくことの出来る大人の居酒屋といった様相です。
ということで、居酒屋のような賑わいをみせるお蕎麦屋さんのカウンター席に着いて早速メニューを眺めますが、料理の品数が多過ぎて、いただく料理を簡単に決めることが出来ません。
そのため、とりあえず瓶ビールをお願いしてから再びメニューを眺め、あれこれ迷いながら「うど酢みそ和え」と「鴨九条ねぎ焼」をいただくことに決定します。
ようやく料理の注文を終え、ビールをいただきながら店内をグルリと眺めてみると、飲んだことの無い日本酒が並んでいる日本酒用の冷蔵庫に目が止まりますが、なかなかの品揃えで、美味しい日本酒がいただけそうだと期待が高まります。
日本酒用の冷蔵庫やメニューを眺めていると、まず「鴨九条ねぎ焼」が運ばれてきます。
いただいた「鴨九条ねぎ焼」は、肉も葱も硬めですが、柚子胡椒を添えていただく鴨肉が美味しいです。
また、葱のシャキシャキっとした食感と苦味も美味しく、一品でありながら鴨肉と葱の二品いただいているような、お得感の感じられる「鴨九条ねぎ焼」でした。
追って運ばれてきた「うど酢みそ和え」は、青々しくやや苦味があるものの、サッパリした味わいが美味しい酢味噌和えでした。
酢味噌和えを食べ始めたところでビールが無くなったので、品数豊富な地酒メニューの中から、飲んだ事の無い滋賀県の地酒「純米吟醸無濾過生原酒渡舟・萩の露」をお願いします
日本酒は、花番さんが目の前でグラスに注いでくれますが、紺色を基調としたオーソドックスでありながらも落ち着きの感じられるラベルに、自信に満ち溢れた美味しい日本酒ということが感じられます。
そんな、見るからに美味しそうな「純米吟醸無濾過生原酒渡舟・萩の露」を早速いただいてみると・・・。
おっ!。
口当たりの柔らかい、吟醸酒らしいまろやかな旨味が感じられ、蕎麦前としてお酒をいただいているということを忘れてしまい、「今日は飲んじゃおうかな?」という気分になってしまうほど、美味しいです。
美味しいお酒に気分も良くなり、加えて馴染み易い居酒屋の雰囲気が心地良いことから、豊富な品揃えのメニューの中から「黒バイ貝旨煮」を追加でお願いし、併せて、好きな日本酒である秋田県の地酒「純米吟醸生 夏純吟・春霞」を願いします。
好きな日本酒ではありますが初めていただく「夏純吟」であることから、お酒をグラスに注いでいる若い女の子の花番さんに写真撮って良いか確認したところ、「どうぞ、どうぞ」とのことだったので、注いでいるところを撮らせていただきました。
追加でいただいた「黒バイ貝旨煮」は、歯応えこそ硬いものの、しっかりした旨味が感じられ美味しいです。
また、「純米吟醸生 夏純吟・春霞」は夏酒とのことなので軽いのかな?と思いましたが、思った以上にスッキリ爽やかな味わいで、日本酒を飲んでいるということを感じない日本酒でした。って、これが危ないんだな。
美味しいお酒に十分満足しましたが、最初にいただいた「純米吟醸無濾過生原酒渡舟・萩の露」がとても美味しかったので、もう一杯いただくことにしました。
それにしても、この「純米吟醸無濾過生原酒渡舟・萩の露」、実に美味しいです。
お酒のメニューを見ると、いただきたいお酒がまだまだあり、「今日はもう、蕎麦食べなくて良いかな?」なんて思いが頭の中をよぎりますが、やはり蕎麦はいただくことにします。
いただいたのは、せいろと田舎の「二色もり」で、先にいただいたせいろはお酒をいただいた後でもツルツルっと美味しくいただける食べ易い蕎麦でした。
また、別盛りの田舎は太麺というほど太くはありませんが、田舎らしい食べ応えのある蕎麦でした。
今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打ちそば・たか』さんは、居酒屋に近いお蕎麦屋さんというより、充実した料理と日本酒の品揃えからも感じられる通り、最後に喉越しの良い手打蕎麦をいただくことの出来る居酒屋と言っても違和感を感じない、気さくなお蕎麦屋さんでした。
また、花番さんは若い女の子二人でしたが、親しみ易さと丁寧さの感じられる接客が好印象で、店内はとても賑やかで一人静かに憩うことのできるお店ではないかもしれませんが、気分良く楽しい一時を過ごすことのできるお蕎麦屋さんでした。
ごちそうさまでした。