損保業界に、サインが入ってきて、便利な三文判の出番がなくなった。日本では、従来、三文判での契約が当たり前であったことから、重要な契約に関しては、印鑑証明つきの印鑑と三文判での使い分けをしていた。
契約に関しては、本人確認について、それほど厳格とはしていなかったキライがあるのは事実だけれども、そほどの不都合も聞くことはなかった。
自動車保険にしろ、火災保険にしろ、他人のために保険料を負担して、本人になりかわって契約するのは、必要があってするのであって、通常は、それほど意味がなかったのである。
それが、欧米流にサインで、契約となると、実際に本人が書かなくてはならないから、不都合を生じたのである。日本流にいえば、不正の場合と、都合の場合は、明らかに区別するし、わかっているが、第三者に対しての証明ということになると、怪しいところがあった。
しかし、それが日本流であって、誰が見ても正しいとか、あとで、本人の署名ではないなどといって、ひっくり返すことができる欧米流とは一味違っている。
ここは、個の世界を重視しする欧米流に、合わせるほうがいいのかもしれない。だが、基本的には自分たちに都合のいい理屈を押し付けてくる傾向には、留意しなければなるまい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます