『2年前は姉が受験生だった
見ているだけでは
こんなにつらいとはわからなかった
でも今辛い思いをした分だけ
来年は楽しい一年になると思う』
去年の秋ごろかな。学級通信に載っていたチビの五行歌。
美術科に行きたい、とチビが言い出したのが去年の5月。
それからが本当に大変だった。
今回受験した高校でデッサン講習が数回あったけど、
行く度に焦燥に駆られ、
文化祭に行けば、
展示された作品のレベルの高さに度肝を抜かれ・・・
たのは私だけで、
本人ケロッとしてるし。
と思ってたけど、
チビもチビなりに悩み、苦しんで頑張っていたんだね。
本日合格発表。
午前9時の発表の20分ほど前に到着。
5分前。合格者番号が貼られたボードが玄関口に運び出される。
3分前。
ボードが玄関横の壁に掛けられる。
まだ白い紙が貼られてあり、番号は見えない。
何とも言えない時間だった・・・。
1分の何と長いこと。
時計を確認する先生の合図で、
午前9時と同時に白い紙がはがされ、同時に起こる歓声。
どこだ、と探しているうちに「あった!!」のチビの声。
二人で手を取りあって、飛び跳ねて喜びました。
無事に桜が咲き、努力は報われました。
おめでとう。
書類を受け取るために並んだ列に、
校舎の窓ごしにずらりと並んだ在校生が一斉に
「おめでとう!みんなおめでとう!」と声をかけ
拍手を送ってくれた。
あったかいなぁ。
いい先輩たちだなぁ。
チビに一緒に来て欲しいと言われた時はえー!
と思ったけど、行って良かった。
けど、ここはゴールじゃない。
ちょっと絵が上手って、褒められる人生はもうここまで。
これからは課題に追われ、
畳のように巨大なカンバスを前に、
今までよりもっと苦しい思いをすることもあるでしょう。
けど、それをわかったうえで、自ら選んだ道。
挫けることなく、歩んで欲しいと思う。
二年前、
ねーさんの高校合格のお祝いにサマンサ・タバサのお財布を買ってあげた時、
チビがとても羨ましそうにしていて。
その時に約束したので、今日はサマンサのお財布を買いに行きました。
何でも第一印象即決のチビが、今日はすごく迷っていた。
こんなに迷ったのは初めて、と自分でも言ってたけど。
ラベンダーカラーの長財布に決定。
手提げ袋もカワイイ。
チビは嬉しそうだった。
お祝に作ったクッキー。
桜咲いて、
卒業は、もうすぐ。