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「女は家で育児が合理的」

2014年01月30日 | 家族
ひさびさの家族論。


NHK経営委員で埼玉大名誉教授の長谷川三千子氏(67)が、

女性の社会進出が出生率を低下させたとし、

男女共同参画社会基本法などを批判するコラムを産経新聞に寄せ物議を醸している。





このところお騒がせなNHKだ。


長谷川氏は、

「『性別役割分担』は哺乳動物の一員である人間にとって、きわめて自然」と述べ、


日本の少子化問題の解決策として、

女性が家で子を産み育て男性が妻と子を養うのが合理的と主張。


女性に社会進出を促す男女雇用機会均等法の思想は個人の生き方への干渉だと批判し、

政府に対し「誤りを反省して方向を転ずべき」と求めた。


「反フェミニズム」論としてなかなか勇気のある発言だ。


共稼ぎがあたり前のようになっている現代。


ただ、 専業主婦を志向する人は増えている。

2012年の内閣府世論調査では性別役割分業を支持する人が半数を超え、

1992年以来初めて増加に転じた。



「夫は外、妻は家」という性別役割分業が、少子化対策になるのか、

という議論は古くて新しい。


こういう時いつも引き合いに出されるの北欧やフランスだ。


北欧などでは役割分業ではなく、

女性も男性も外で働きながら育児をしやすいよう支援して出生率が回復した。


スウェーデンでは保育所などの支援が手厚く、

父親の育児休業取得率が8割という調査結果もある。


フランスは労働時間の短縮などで出生率回復に成功した。


「先進国の少子化対策の常識は性別役割分業とは逆で男女共同参画が前提」

とフェミニストはいう。


「経済が右肩上がりだった時代でなくなった今、

夫婦2人で働かないと立ちゆかない世帯も多い。

育児も仕事も分け合う方が若い世代の現状には合うし、合理的です」

とうそぶく(boast)者もいる。




だがチョッと待ってよ。

二つの観点が抜け落ちているのではないか。


一つは、

本当に経済的に苦しいのか?ということ。


家や車のローンを抱え、外食をし、服や持ち物にあふれ、

スマートフォーンを持ち歩き習い事に勤しむ。

それでは苦しくもなるでしょう。

子供にも辛抱ということを教えないと。



もう一つは、

肝心な子共のことが無視された議論になっていることだ。


親の都合だけで議論が進んでいる。

残される子供の気持ちは一体どうなんだ。


親がなくても子は育つ、かもしれない。

親が共働きで育った子供も、平気だよというかもしれない。



本心だろうか。


ボクも子供の頃一時期両親がいなかった。

言わなかったが、決して平気ではなかった。

子供心に寂しかった。


お母さんにいて欲しかった。

これが正直な気持ちだ。



ひところDINKという言葉が流行った。

"Double Incom No Kid" (子供無しの共働き)の意味だ。


子共を作る作らないは個人(夫婦)の問題だが、

子供のいる家族は、子共の気持ちも尊重して然るべきだ。


少なくとも小学生、または10歳くらいまでは子供のそばにいてほしい。



子供が手を離れれば、好きなようにやればいい。

それからでも遅くはない。



【今日の格言】


「船頭多くして船山に登る」

Too many cooks spoil the broth.


船に船頭が二人いたらおかしくなるように

家に大黒柱や主婦は二人はらない。



ただ、昨今、

母親が働きに出て、

主夫が子供の面倒を見ることはあってもいいかもしれない。



議論は尽きないだろうが、

歴史がそれを証明するだろう。




【追記】

ヨーロッパの教育、子育て、家族観については、

これも一概に日本に取り入れることはできないだろう。


必ずしもいいとは限らない。

この議論は、また別の機会に。