世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

ベトナムビジネス奮闘記 Ⅴ 面接試験

2013年05月31日 | 仕事
昨日は良い日でした。

しこたま若い子達にイジラレましたけど。



まずはいつものようにバイクで移動。





そこで、合流。






ランチタイムを美女3人と楽しく過ごした後も、お茶をしに移動。









この機会にいろんなベトナム語を覚えようと、

これなんて言うの? と聞くと

わざと間違ったことを教えては、みんなでケラケラ笑う。


これでは一向にベトナム語は覚えられない。


最後は諦め顔で、

ヒマワリの種を食い散らかしながらのガールズトークに耳を傾けるしかなかった。



何喋っているか分からないけれど、まるで居酒屋のオヤジ並みだ。


近々、その Vietnamese girls talk の動画もアップしますね。

隠し撮りだからみんなに怒られるかもしれないけれど。


でも、こんな楽しい一日があってもいいんじゃない!?



そして、何とこれが

お店の新人スタッフの面接試験だったとは。


全員、合格!! に決まっているよね。

ベトナムビジネス奮闘記 Ⅳ 一躍有名人に!?

2013年05月30日 | 国際
てなわけないでしょ。

昨日のテレビ取材の写真を乗せたら思わぬ期待を戴いたようだ。


たしかに、社会主義国にあって発言の自由が許されることは画期的なことかもしれない。

もちろん、編集過程で不適切な言動はカットされるだろうが。






なかなか突破口がみつからない焦りもあったかもしれない。


ボクの足はブラブラとこともあろうかハノイの人民委員会(Hanoi Peoples Commitee)に向かっていた。





いわゆる市役所に当たるらしい。

もちろん、コネもアポもない。


そのゲートには当然守衛(門番)がいる。

ボクはその守衛に話しかけた。


「ボクは日本人です。

NPOとしてハノイで日本文化を紹介して

ベトナムとの交流を計りたくて来ています。

日本の着物でアオザイを作らせてます。

それでファッションショーをやりたいのですが、

ここで許可をもらえますか?」


もちろん、キョトンとしている。

英語が全く通じないのだ。


だが日本人だと分かると笑顔を見せながら

写真はとってもいいよという仕草をした。


とりあえず今日のところは、場所と触りの感触を確かめるだけでよかった。


とにかくベトナム側の受け入れ先を探さなければならない。

いわゆるカウンターパートだ。




ボクは重い足取りで「国際交流基金(Japan Foundation)」のハノイ支部へと向かった。



そこは文化事業に補助をしてくれるといことだった。


そこで思いがけない事件(?)が待っていた。


そこではたまたま日本人前衛アーティストによる展示会が開かれていた。



草間彌生氏は水玉をモティーフにした個性的なオブジェで知られている、という。

ルイヴィトンともコラボしたらしい。




三三五五ベトナム人が見学に訪れていた。


そこでボランティアをしているベトナム人女学生と知り合った。

彼女は日本語を勉強していて、とても日本に関心を持っている。


クールジャパンのイベントをやる時は、友達を集めて手伝ってくれるそうだ。

これでボランティアの確保の目途はついた。



さらに、べトナムのテレビ局VTVのインタービューも受けることに。

このオブジェの感想を聞かれたのだ。

もちろん、英語で答える。


「オブジェの意味分かりましぇ~ン??????」 と。

「だけど、とても興味深く感動しましたー」、と一応付け加えておいた。


そして、ディレクターに、ボクがここに来た理由を語った。

「着物アオザイ」でファッションショーをやる時には必ず来てくれるよう約束した。


「くまモン」も連れてくるからね、と言ったら訳も分からず笑っていた。

とにかく、マスコミのコネもゲット。




さらにさらに、日本人老夫婦に出会う。

彼らからの紹介を経て、ベトナム人実業家(?)へとのコンタクトと繋がっていく。


明日そのベトナム人実業家とボクの店で会う約束をした。


ここからどう発展していくのかどうか。

それは分からない。


小さな草の根の糸口が大きな意味を持つことはよくあることだ。

少しずつではあるが、べトナム人との係わりが出来つつある。


何より、異国の地で出会う縁を一つ一つ大切にしていくことが重要だ。




【追記】

A walking dog will get something

犬も歩けば棒に当たる。

Every dog has his day. ともいう。


これには二つの意味がある。

でしゃばると思わぬ災難にあうという戒めと

また、じっとしていないで、

何でもいいからやってみれば思わぬ幸運にあうことの例えでもある。


【注釈】 「棒に当たる」とは、人に棒で殴られるという意味。


とにかく行動しなければ何事も始まらないのだ。

ベトナムビジネス奮戦記 Ⅲ

2013年05月29日 | 仕事
店のマネージャーと話した。

彼女の英語は、ベトナム人らしからぬ流暢さだ。


ここへ来てまだ6日。

だが予定の半分が過ぎた。


香港から合流したN氏も2日間という短い滞在を終え、

けさ早く旅立った。



ベトナムのカフェやパブ状況はボク自身イマイチ掴めていない。

毎日が勉強といったところだ。


まずは、周囲のベトナム人との信頼関係を築くことが先決だろう。




ここに常駐するわけではないので

経営者というよりオーナーであり出資者に過ぎない。


スタッフは経営者目線で意見を求めるが、

ボクはあくまでお客目線で考えて発言するしかない。


そこの立場を明確にする必要がある。




それは、フリートークにおいても同じだ。

一切をマネージャーに任せている。

相談にはのる、といった立場だ。


だが、フリートークでは実際現場にいることが多いのでお客様との接触も多い。

それだけに、時にスタッフとしての仕事もこなす。


それに何の抵抗も矛盾も感じない。

むしろお客様と居る時間を楽しいという実感が先行し、お蔭で疲れも吹っ飛ぶ。

まさにファミリーといった感覚だ。


それはすべてマネージャーのお蔭であり、感謝している。


そしてこの2年間、フリートークで学んだことは数知れない。


それが、ここベトナム・ハノイでの経営に生かせるのかが今まさに問われている。




ボクは今貴重な体験をさせてもらっている。

例え状況がどう転ぼうとも、この経験だけは財産となる。


人生は、死ぬまで勉強であり、試練の場である。


例え寝ている間でも、心臓は動き、血液は流れる。

そして目覚めとともに肉体が活動するように、

一時たりとも動きを止めることは出来ない。


常に脳を働かせ、考えを巡らせ、

肉体を動かす、すなわち行動しなければ人生の意味はあせるだろう。






ハノイの街はどこもが生気に満ちている。

そのエネルギーを充電しながら後半の滞在を有意義に過ごしたい。



昨夜は、この6日間で最もお客さんが多かった。

徐々に増えているように手応えを感じる。


さあ、今日も働かせていただこう!


悪戦苦闘を楽しみながら。


生きている証のために。

ベトナムビジネス奮闘記 Ⅱ

2013年05月28日 | 仕事
手探りで活動を続けている。


N氏が香港から来てくれて合流した。

早速行動に移す。


昨日のJETROに引き続き、

午後からN氏と一緒に古巣のJICAを訪問。


懐かしい。

ボクのベトナム紀行は5年前

JICAに赴任が決まって良いも悪いもここから始まったのだから。


    手前がJICAが最上階(16階)に入っているビル。

左奥は、今建設中のロッテセンタープラザだ。


ナント、50階建て。

ここでも韓国資本が幅を利かす。

ホテルからも遠望できる。




続いてJBA(ベトナム日本人商工会)訪問。




目的は、ボクが考えているNPOによるクールジャパン構想を実現するため

現地ベトナムの受け入れ先を探すことだ。


「文化・スポーツ・観光省」がその窓口らしいが

まずは人民委員会にいった方が良いというアドバイスを受けた。


人民委員会とは市役所のようなところだという。


ハノイ市人民委員会(Hanoi City People's Committee、以下「HPC」)、

なんか怖そうなところ。


チョコット覗いて見ようかな。



それから昨日はSKETCHというベトナムの情報誌を発行している

K氏とも会食をしながらいろんな話が聞けた。


     ベトナム料理を堪能


そのあとは、自分の店で深夜まで飲み明かす。



N氏は、いろいろと店のアドバイスをしてくれた。


今日も午後から行動を共にする。

それにしても、外は熱い!

なぜベトナム人は太らないのか

2013年05月27日 | 国際
ベトナム人は男女とも総じて小柄だ。

ベトナム人に限らず、アジア人は皆小柄だが。


だが、最近世界的に肥満が増えている。

そんなな中でベトナム人は以前として昔の体型を保っている。


それは何故なのか?


大きいのは、やはり食べ物のせいだろう。

ベトナム料理はすべからくバランスが取れている。


特に野菜だ。

ハーブ系が多く、身体に良い。

ここ5年、もう20回以上もこの国を訪れているが

まだ一度もおなかを壊したことがない。


いわゆるTraveller's Diarrhea (旅行者がかかる下痢)にはなったことがない。



特異なのは、ファーストフード店が極端に少ないことだ。


マクドナルドが進出していない珍しい国の一つでもあるだ。

ケンタッキーチキンやロッテリアはあるが。


それにコンビニがない。

大型のショッピングモールもない。


いわゆる昔ながらの家族による商店経営で成り立っている。

だから空きテナントもほとんどない。


これはいまどきの新興国としては考えられないことだ。




一方、対照的なのはフィリピンだろう。

やたらと肥満が多い。


これはアメリカ文化が浸透し、

ファーストフード店やコンビニがやたらと多いことが原因と考えられる。




ベトナムは、アメリカナイズされていないところが素晴らしい。


外国人観光客もヨーロッパからが圧倒的で、アメリカ人はほとんどいない。


これはベトナム戦争の傷跡が根強く残っているからではないか。

アメリカ人にとってはいまだにトラウマなのだ。

イラクやアフガニスタンもそうなっているだろうが。


日本が中国で歓迎されないように、

ベトナム、特に北ではあまり歓迎されないのかもしれない。


それ以上にアメリカ人が敬遠しているようだ。




また、民族衣装のアオザイもが一役買っているようだ。


体系がスリムでないと似合わない。

一部太り気味の中高年も見受けられるが、極端な肥満は全く見ない。


以下の写真は、たまたま出くわしたある小学校の発表会での風景だ。

とくとアオザイを着たお母さんたちをご覧いただきたい。












それは平均寿命殻も窺える。


東南アジア諸国の平均寿命(2011年)の中では、

シンガポール(82歳)、ブルネイ(77歳)に次いでベトナムは(75歳)3番目に高い。

世界でも200か国の内60番目と上位に食い込んでいる。


タイ、マレーシア(いずれも74歳)より高いのだ。


フィリピンに至っては69歳と低い。


ちなみに中国は76歳、韓国は81歳だ。

もちろん日本は83歳と世界一にある。




そうした意味でも、ベトナムは良い意味で特異稀な国と言える。

街中暮らし

2013年05月26日 | 人生
ここはハノイの中心街、

旧市街(Old Quarter) と呼ばれるど真ん中で暮らしている。


店から歩いて2分のところにあるホテル暮らしだけど、

朝食付き、アメニティ、掃除付で一泊$24ドルは格安だ。



    ホテルから見た Old Quarter の町並み

旧市街だけあって、高い建物はほとんどない。




3日も同じところをうろついていれば、顔見知りも増える。

ご近所さんとも挨拶を交わす。




     店の左右の並びだ


チョッと買いものするにも、食べるところも事欠かない。


こんなモデルと遭遇することも



だからといって、うるさくて寝れないこともない。


ボクは、静寂さの中でも騒音の中でも平気で寝れる得な体質だ。

そうでなければ「タビスト」は務まらない。



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ここはある意味フリートークと同じ立地条件にある。


その中にあって、どうやってビジネスを成り立たせるかが課題となる。

幸いフリートークには、競合相手がいない。


オリジナルの恩恵を受けている。


だが、ここハノイの店は横並びだ。

同条件で、いかにお客を獲得するかが勝負の要となってくる。


ボーッと待っていて来てくれるほど甘くはない。

打って出なければお客はつかめない。


阿蘇の「English Village」の例を取るまでもなく、何にもしなければ誰も来ない。

文句や不満を並べ立てたところで、何も解決しない。


それどころか、自分で自分の首を絞めてるだけだ。

それすら分かろうとしない。


経営感覚以前に人間性の問題だ。


阿蘇の「English Village」は店舗の賃貸借契約であるからこちらは良いとしても、

ハノイは出資者である。


しかもここを足掛かりに東南アジアのビジネス展開を計ろうとしているのだ。


ここに常駐していればそれなりに長期展望は描けるのだが

10日余りの滞在で、どれだけ成果が出せるか。


精いっぱい尽力するのみだ。




昼間は締めているという。

カフェでは客単価が低く、割に合わないという。


この昼間のスペースの有効利用も併せて考える必要がある。




人件費の問題も大きい。


商売の基本は単純だ。

「売り上げを伸ばし、経費を抑える」 ことに尽きる。


お客が多くなくても、経費が掛からなければソコソコやっていける。

これが家族経営の強みなのだ。



だが、高いテナント料を払い、人件費もかかるとなれば

相当な入込客数を確保しないとやっていけないことは自明である。


そこの基本的な経営理念に乏しいようだ。



ハノイの店が、阿蘇の「English Village」と同じ轍を踏まないようにしなければならない。


まあ幸い、

「どう転んでも、どんな形になろうとも生き抜いていける」 強い信念は持ち合わせている。

それがボクの唯一の強みだ。


ときどき弱音は吐くけどね。

それはご愛嬌。




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明日からは、N氏が合流する。

いよいよ、『東南アジア進出戦略会議 イン ハノイ』が開催される。


ハノイ近辺におられる方、

東南アジア進出を目論んでおられる方は集結されたし。


ビール片手に楽しもう!!

Viva!! Vietnam!!

5月25日(土)のつぶやき

2013年05月26日 | 音楽

ベトナムビジネス奮戦記

2013年05月25日 | 仕事
ベトナムに魅せられてはや5年が過ぎた。

ここ数年、現地でビジネスを展開すべく努力してきた。


そして、紆余曲折を経て曲がりなりにもカフェをオープンした。


   フランス人のワインのバイヤーたちと


そして一か月、苦戦しているようだ。

当たり前だが。




いくつか指示を出した。


名刺もチラシも作っていない。

これでは営業活動が全くできない。


お客のターゲットを絞り込んでいない。

店の雰囲気は完全に外国人向けなのに、地元のベトナム人も取りたいという。


気持ちは分かるがスタンスが定まっていない。



ロフト式の2階もあるが、完全にデッドスペースだ。




    いい雰囲気なのに

席数は20席はあろうかというのに、ほとんど利用されていない。


照明が暗くて、音楽の音量が大きく、うるさい。

ムードを出すためといい、他の店もみんなそうしているという。


確かにそんな店が多い。


横並びは農業民族の習性か。



スタッフが3人、パートナーを含めて4人もいる。


バーテンダーの男と、英語が堪能な女性マネージャー。

それにボーット突っ立ているだけの客引きの女性。


それぞれに結構いい給料を払う。

$150~$200/月だそうだ。



ベトナムでは外で飲み食いするアウトドア嗜好が強い。




狭いが、外のスペースを有効利用するよう指示し、

スツールではなくチェアを置かせた。


そうしたら、どうだ。

お客は好んでそこに座る。



一階のハイチェアはすわり心地が悪い、

しかも二人用だ。




二階のテーブルと入れ替えるように指示。

加えて、場所を取るだけのゲームボードを二階に移すように提言。


だが、どちらもやろうとしない。



客引き女には、最低20人のノルマを伝えた。

分かったのか分からないのか、キョトンとして動かない。



そして、週末パーティを開けと。

$10で飲み放題。

20人来れば$200。


月4回で$800稼げる。

人件費とテナント代は出る。


早速facebookでイベントを立ち上げ、

泊まっているホテルのマネージャーにもシェアしてもらった。



フリートーク方式がどこまでこのベトナムで通用するかどうかは別として、

やってみる価値はある。

経費ゼロなのだから。




さらに、ボクの好きなアオザイを着ろといったが、ものの見事に却下された。


「外国人はアオザイはあまり好きじゃない」

「バカ言え、みんな好きに決まっている。オレは外国人だぞ」


と言ってやったが、それでも応じない。



ちなみに、アオザイの下にショートパンツをはくことは

こちらではご法度だそうだ。


伝統衣装を冒とくしていると怒られた。


着物だって、ミニ着物があるというのに。




勝手にしろ! とブチ切れるわけにもいかない。

ここは粘り強く様子を見ながら対策を練ろう。



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ボクのビジネス手法は世界で通用するのか

2013年05月24日 | 仕事
2日目にして、ついに仕掛け始めた。


ハノイの店はオープンしてちょうど一か月になる。

売り上げは、経費と人件費とテナント料を払ってトントンという。


どうも疑わしい。

とはいえ、客が来ない来ないと嘆いている割には、初めての月にしては上出来ではないのだろうか。



だが、ベトナム人は欲が深い。


中国人ほどではないが、金にはうるさい。

その割に懐も甘く、ルーズな面もかなり多い。


目先の利潤にこだわる。

先のことはほとんど考えない。

計画性はほとんどないといっていいだろう。


これは南国では共通したことだ。

なんせ、その辺の木には、放っておいてもたわわに果物が実り、

米だって3毛作は当たり前なのだから。


日本のように、手塩にかけて育てる感覚は薄いように見受けられる。




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昨日は、着物を持ってアオザイ屋さんに行ってきた。


ご機嫌をとるのに、まず羽織をプレゼント。


   ニッコリ喜ぶ、アオザイ屋のおばちゃん


ここのおばちゃんは、歳のわりに綺麗で愛想もいい。

が、金には結構シビアだ。


着物をアオザイに仕立ててもらうのに、

日本からここに着物を持ち込むのはこれで4回目になる。


徐々に安くしてもらうように交渉するのだが、

むしろ前回より高くいってくる。


冗談じゃない。

それでなくても円安で割高になっているのに。



こうして本格的に着物でアオザイに仕立てているのは

世界でボク一人だけだ。



ボクのビジネスの考え方は 「ONE手法」 (ボクが名づけたのだが)といい、

次の3点に絞られる。


① オリジナル (Orijinal)

② ニッチ (Niche)

③ エンジョイ (Enjoy)



誰も今まで手掛けたことのないことで、

盲点を突いた隙間産業で、

自分が楽しめるもの
 しか手掛けない。



誰もやったことがないことに着手するにはリスクが伴うことはいうまでもない。

うまくいくがどうか分からないのだ。


誰も試したことがいないから。

だから、しり込みする。


誰かがやって、うまくいってることを真似してやるのが凡人だ。


べトナ人の商法は、どうやらそれが根付いている。

農業国家は総じて言えるのではないか。


ここにボクの店の問題点が潜んでいる。



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世界の旧市街と言われる街

たとえば、

モロッコのマラケシュやフェズ、

トルコのイスタンブールなどに行くと


迷路のような狭い通路に、同じ職種のお店が沢山並んでいる。


銀食器やブリキさん、染物屋さん、調味料屋さん、衣料品屋さん、靴屋さんなどなど。


買い物客は何を基準に店を選ぶのだろうか。

ヤッパリ、値段だ。

負けてくれるところから買う。



日本も、江戸時代そうだった。

熊本にも、呉服町や紺屋まち、加治屋町、細工町などの名前が残っている。


ボクもその一角の呉服商人問屋で生まれた。

だから、代々商売人の家系だ。



ここベトナムのホエンキエム湖畔にある旧市街(Old Qurter)も全く同じだ。


アオザイ屋さんだったら、同じ通りに何軒も並ぶ。


着物をアオザイに仕立ててもらうために、

1年半ほど前にボクは飛び込みで片っ端からアオザイ屋を訪ね歩いた。


断れ続けて、やっと10軒目ほどでこのおばさんに拾われたのだ。

おばさんが英語ができるのも幸いした。


だけど、がめつい。

着物は大変なのよ、といって弱みを突いてくる。


それでもボクも引き下がらない。


いつも、今回いくらにするかでもめる。

ここのおばさんは几帳面にカレンダーノートに記入しているのでひっく返して調べる。


ボクの言ってることがいつも正しい。

それなのに、引き下がろうとしない。



これは、ベトナム人に共通しているようだ。

今まで泊まったホテルでも、よくもめる。


前回と同じ値段と言っておきながら、清算するときに平気で値を上げてくる。

喧嘩して警察沙汰にしたこともあった。


一般市民は、警察(公安)を極端に恐れている。

この辺は、中国と同じ共産主義国だ。


中国と違うのは、公安も日本人には寛大ということ。

なぜなら、日本がどれだけベトナムに貢献しているか知っているからだ。


日本大使館の名前を出せば、ビビる。


新空港も日本(大成建設)が手がけるし、

今回見た、道路と橋も日本が全面的にお金(ODA)を出して作っている。



こういう面では、日本人であることに誇りを持てる。




話はだいぶ逸れたが、やっとのことでアオザイ屋のおばさんとも合意ができた。


次回から、もっと安くするという言質も取って、ノートに書かせた。


「あんたは忘れやすいからね」というと、

「あたしゃ記憶力はいいんだよ」 と切り返す。

「ダメダメ、高い値段しか覚えてないだろ」とボクも負けてはいない。


最後は、笑って妥協点で落ち着くのが常だ。


歳のわりには可愛くて、なかなか憎めないところがある。

だから、ボクはこのおばさんが好きだ。




さて、問題はボクの店のやり方だが、

長くなったので次回に回そう。


こちらも、二転三転面白いことになってきているゾ。