もう一年以上海外に行っていない。
ここ半世紀で初めてのことだ。

まるで翼の折れたエンジェルになった心境。
SNSで、個人的に
ある程度の海外の情報は入手できるが、
やはり現地に行かなければ
刻々と変化する情勢はつかめない。
尖閣を狙うテロ国家中国、
ミャンマー問題など
身近な課題は山積している。
ただ、それを身近、自分の問題としてとらえている人がどれだけいるかは
はなはだ疑問である。
日々の暮らしに幸せを見出すことは出来る。
近場の旅で何とかガス抜きをすることも出来る。
読書やインターネット情報で、
自らの成長をもたらすことも出来る。
だが、
やはり現地での人と人との生のコミュニケーションが一番である。
人の可能性は、
その人の行動範囲に比例する、
というのが持論だが、
可能性やアイデアが先細っていく
身の危険さえ感じている。
人生はチャレンジである。
チャレンジ精神と
夢と希望を失った時、
人は老いる。
旅先で、五感を全開にし、
風を感じ、匂いを感じ音を感じ取ってきた。
旅で、多くのことを教わってきた。
旅で、若さを維持してきた。
旅が、無限の可能性を広げてくれていた。
旅に、時間とお金、全精力を費やしてきた。
旅が、活力の源だった。
今は、忸怩(じくじ)たる思いだ。