世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

春・花開く

2010年02月28日 | 
40年以上前にとった杵柄。

今やっと実った。



大学の専攻はスペイン語だった。

ほとんど使う機会がなかった。


スペインや南米を旅した時に少しは役立ったが、

所詮、観光客的立場、

いざとなると英語に頼ることが多かった。



だが、今回は事情が違った。

どうしてもスペイン語を使わざるを得ない場面が多い。



40年前の古い引き出しを開けて、記憶の糸を手繰るように言葉を繋ぐ作業を繰り返す。


思ったよりスムーズだった。


アッ、こんなにしゃべれたんだ、

と自分でも意外なくらいそれは蘇ってきた。



何が、いつ、どこで役立つか分からない。


人生に無駄はナイ。

完遂

2010年02月27日 | 国際
やり遂げた!!


最初は、ホントにどうなるかと思った。

専門家、プロフェショナルとの触れ込みは余りに重すぎると思った。


何といっても、正直、経験ゼロ状態だったから。



ところがどうだ。

確かに最初の1,2回はぎこちなかった。


どうしたら2時間を切りぬけるか、

言い訳ばかりを考えていた。



だが、回を踏むたびに乗ってきた。



「プロフェソール」 と呼ばれて、

即座に 「Si (Yesの意)」 とにこやかに答える自分がいた。


しかも、自分一人でこなさなければならないという追いつめられたお陰で、

最後の数日はほとんどスペイン語でこなせるまでに。


錆びついていたスペイン語が日に日に研ぎ澄まされていくのが分かった。



最終日には、園長から感謝状、お土産までいただき、

みんなから見送られ、涙が出そうになった。

同時に、爽やかな達成感がボクの心を突き抜けていった。



ボクは、ここへ教えにきたんじゃない。


みんなからいろんなことを教わり来たんだ、


そして、また一つここで成長させてもらった、

また一つ、可能性の幅を広げてもらった、


そう感じた充実の一カ月だった。

日本からの取材

2010年02月26日 | 国際
コスタリカの日本庭園を紹介すべく、日本からワザワザTV局が来てくれている。


ローカル局の瀬戸内海放送だ。

どうやらサンホセと姉妹都市関係にあることが理由の一つらしい。


意外だったのは、クルーがたった一人(男性)ということだ。


現地の通訳は付いているものの、

カメラ一台を抱え、すべてを一人でこなしている。


しかもわずか2日間という、強行日程。


どこの業界も経済情勢が厳しく、経費節減のあおりを受けていることがここでも分かる。

今やこれが当たり前の状況なのだろう。


作品の出来栄えは、すべては彼の手腕一つに係ってくる。



ただホッとしたのは、

彼がJICAの元隊員だったことだ。


7~8年前、彼は会社を辞め、放送関係のボランティアでブータンに2年間青年海外協力隊員として赴任した経験を持つ。

我々ボランティアの酸いも甘いも承知してくれているはずだ。


2年の任期を終え、帰国して現在の会社に就職できたのはラッキーだったと話してくれた。




日本での放映は、5月ごろになりそうだと言っていた。

さて、結果はどのような内容になるのだろろうか。

鉄格子の家 (Jail House)

2010年02月25日 | 国際
こんな国は見たことがナイ。


ほとんどの家がまるで牢獄のように鉄格子に囲まれているのだ。

道路に面した敷地をぐるりと囲み、

さらに玄関もドアーの外にも一つ鉄格子のドアーが。



ボクのホテルの部屋のせっかくのテラスも、庭に出られないように、

いや庭からから入ってこれないようにだろうが、


鉄格子が前面にシッカリと固定されている。


これでは火事などの非常時にここから脱出することさえできない。



道路を歩いていると、

鉄格子の中の庭先でロッキングチェアーなんかに座ってくつろぐ光景を時々目にするが、

まるで、囚人が特別待遇で設けているような違和感を覚える。


滑稽ともいえるこの異様な光景はいつまでたっても馴染めない。


この国の人々は、

これで本当に幸せなのだろうか?

充実の休日  Long Day

2010年02月24日 | 国際
最後の2連休をどうして過ごすか。


わずか一か月という短い滞在の中、

一日たりとも無駄にせず、有意義に過ごしたい。



幸い、現地の人たちからいくつかのお誘いを受けた。


地元の男性が有名な火山へ連れて行ってくれるというのだ。

ただし彼は全く英語が話せない。

スペイン語オンリーで彼と一日を過ごすことになった。



午前中、3500メートルのイラス火山に登る。

標高は倍以上違うが、阿蘇山とよく似ていて、錯覚を起こしそうになった。


ただ、空気が薄く急いで歩くと息切れしそうになることがその違いを教えてくれる。



その後中腹の牧場の中でゆったりとビールにランチを済ませた。




夕方帰ると、待ってましたとばかりタイミング良く一本の電話が鳴った。


数日前知り合ったばかりの、すぐ近くに住むアメリカ人男性からの夕食のお誘いだ。

今度は英語のみの会話。


もう、頭の切り替えが大変だ。


彼との夕食後、家に招待された。

コスタリカ人の奥さんと、生まれたばかりのベイビーを含め子供が4人の大家族。

国際結婚の経緯(いきさつ)と、コスタリカ人の家庭生活を垣間見ることができた。



慌ただしいなかにも、貴重な体験ができた休日の一日だった。


祈り

2010年02月23日 | 国際
basillica.MPG



滞在しているホテル (B&B) が大聖堂 (Basillica) のすぐ横にあるので、毎日のように讃美歌や説教を聴きに行っている。


敬虔な気持ちにさせられる。

同時に、

今までの罪がチャラになるようで清々(すがすが)しい。


地元の人々も敬虔なカトリック教徒だ。

何故こんな国で、

犯罪やドラッグが蔓延(はびこ)るのだろうか。



いずれにせよ、人々の膝まづいて進む姿は興味深い。


ただ、

早朝4時からなる鐘の音には睡眠不足にさせられるが。

完全燃焼

2010年02月22日 | 国際
鍛えられて、鍛えられて。


追い込まれたときに、人は信じられない力を発揮するものだ。

火事場の馬鹿力ともいう。



ここへ来て、

午前、午後のそれぞれ二時間づつ、盆栽講習会を開く。


生徒は、

6歳の子供から80代のお年寄りまで、千差万別。

むしろ若い女性や中年のおばさま方が多いことに驚く。


毎日平均10人前後の生徒さんが来てくれる。

一日が終わると、クタクタになる。




ここ数日は一人きりで対応している。


英語が分かる人が多いと、英語で講習が出来るが、

この日は、午前・午後ともほとんど英語が分からない人がたまたま集まったようだ。


しかも、週末で満員御礼の人だかり。


こうなったら、すべてスペイン語でやるっきゃないと腹をくくる。


しかし、必ずイイ意味でのおせっかいオバサンがいてくれる。


いちいち、ボクのスペイン語の間違いを直してくれるのだ。

お陰で、みんなに趣旨が伝わるし、

なによりボク自身の勉強になる。


有難い味方なのだ。



自分を追い込み、伝えようとする必死さは必ず伝わる。


終わると決まって、拍手と記念写真と、称賛の声が送られる。


ホッと一安心するとともに、

ドーッと疲れが~・・・。



日曜日を乗り切れば、実質的に終盤を迎える。


ここは、自らに鞭打って有終の美を飾りたい。

人生は一度だけ?

2010年02月21日 | 人生
Girls in cafeteria.MPG



「一度しかない人生」 だから、

やりたいことをやらなければ、とか、

好きなことをしなければ、とかよく言う。


どこか、言い訳めいて聞こえる。



やりたいことが分からない、

好きなことがナイ、

みたいな人間が結構いる。



一生は一度かもしれないが、

人生は何度でもやり直せる、と思う。



現に、ボクは何度も人生を送っているような実感を覚えている。


受験だって、何度も受けたし、

学校だって、今だって行っている。


結婚だって2度目だし、

恋愛なんか数えきれない。


事業だって何度もいろいろやってみたし。


旅に至っても数えきれない位してきて、今もその途上にある。


すべての試みは死ぬまで続くだろう。




人生一度、なんて思うから、

かえって肩に力はいっちゃって、空回りしちゃうのかもしれない。



モット気楽に、

人生、何度でもやり直せるんだから。



2nd(セカンド)チャンスだけでなく、

3rdだって4thだって

やる気があって、へこたれない限り誰にだってチャンスは無限に巡ってくる。



仏の顔が三度までなら、

諦めなければ神様は最後まで身捨てないだろう。


人生、捨てたもんじゃない。

板についてきた?

2010年02月20日 | 仕事
2回目のテレビ取材。


日本を強調する趣旨から、敢えて日本語でやって欲しいという。


やらせ色が強いことは承知だ。




この国では、 「盆栽」 と言えば、

「切る(剪定)」 ことと勘違いしているきらいがある。


やたらと切ってくれ、切ってくれと言ってくる。


東洋、とりわけ、日本の精神論を説いても、

テレビには映らないから、ネ。


でも、日本人が皆盆栽やってるって思われかねないかも。


日本人よりコスタリカ人のほうが盆栽やってますよ、

って言ったら、ビックリしてた。



教えることは、むしろ習うこと。

ボクは、コスタリカで盆栽を学んだと言っても過言ではない。



お陰さまで、楽しくいい勉強をさせてもらっています。

ありがとう!


最後にそう言うと、

クルーたちはポカンとした表情を浮かべていた。

ジャングルから太平洋まで

2010年02月19日 | スポーツ
Horse Back Riding , running ocean.MPG


コンドミニアムのオーナーの所有する馬に乗せてもらった。


抜けるような青空の下、

草原を抜けると山へ入る。



さらに小さな川を渡ると別世界のジャングルの中へ。


まさに、

ジュラシック・パーク、

ロスト・ワールドの世界。


恐竜ならぬイグアナと遭遇。

はたまた、木の上には、ナマケモノが。


カラフルな野鳥の数々。



1時間余り、ジャングルをさまよう(?)と、

一転、

太平洋の海岸へ出る。


太陽は真上から降り注ぐ。

波しぶきを上げ、砂浜を思いっきり走り回る。


2時間タップリ。

もう、

タマラン!!


こんなに楽しんじゃって、いいのかしらん。

VIP な旅

2010年02月18日 | 
condominium.MPG



2回目の休みを利用して一泊2日の旅に出た。


ボクの盆栽のクラスに参加した人から誘いを受けたのだ。

太平洋側でリゾート施設をやっている、ぜひ遊びに来てくれ、と。


たとえお世辞だろうと、誘われたらすぐ行くのがボクの悪い癖だ。

(自分ではイイ性格だと思っているが、

来られた方はキットイイ迷惑だろうケド)


これも実行力の一つ。

縁を生かすも殺すも、「すぐ実行」 するかしないかにかかってくる。



というわけで、

バスに揺られて3時間半。



着いたところが、

ナント、

ナント、

ナント、




32棟もあるコンドミニアムリゾートのオーナーだった。


1億7千万円の最上級のコンドミニアムに泊めてもらった。

3ベッドルーム、3バスルーム、プライベートプール付き。


普通に泊まれば、

20~30万円してもおかしくはない。



一人ではもったいなかった。


今度、誰か一緒に行かない?



でも、コスタリカは、

遠いナ~!



今日の格言;

実行力 = 実現力


断らない力

肝に銘じよ。

CASA MORA (カサモラ)

2010年02月17日 | 
casa mora.MPG



カルタゴのB&Bに投宿している。


カサモラとは、「モラさんの家」 という意味で、

古い民家を改装して宿にしたと言う。

日本のペンションみたいなものだ。


オーナーはたまにしか姿を見せないが、

アンティークをふんだんに生かした内装にふさわしく、英国風のエレガントな女性だ。




ボクの部屋は、暖炉とテラスが付いている最上級の部屋らしい。


週二回、常駐しているお手伝いさんが洗濯してくれるのは有難い。

それに、毎朝、コーヒータップリの朝食がゆったりとれて寛げる宿に満足している。

航空業界

2010年02月16日 | 
飛行機に乗るときの楽しみがある。

特に国際線の場合は、ボクにとって二つの楽しみがあった。


一つは、映画が見れること。

路線によっては、日本でまだ未公開の映画が機内で見れることがある。


アジア線では2本が限度だが、

アメリカ線では4本ぶっ透視で見た。


もう一つは、

アルコールが無料で好きなだけ飲めること、だった。

そしてこの40年間当たり前のようにそうしてきた。



ところが、

今や航空業界では生き残りをかけてサービス低下にひた走っている。


国内線、エコノミーでは新聞や雑誌の廃止、

そして、飲み物もお茶と水だけになる。



国際線でも、アメリカ系では、アルコールが有料になっていたのには驚いた。

ボクにとってはFlying Barだったのだ。


映画を見ながらトコトン飲む。

いくら飲んでもタダという貧乏性にはこの時とばかり飲む。

着いた時には酩酊状態ということも当たり前だった。


ところが、

アルコールは一杯当たり$5も取られる。

ほとんどの人がソフトドリンクだけにしている。


なんとなく空の旅の醍醐味が一つなくなった気がした。

タフな一日

2010年02月15日 | 国際



このミッションも丁度半ば、

最も重要な一日となった。


何といっても、盆栽歴30年以上、

「Bonsaisto」 の肩書(名刺に記載)を持つ愛好家のボスと対面した。


他にメンバーが12~3人。


ここで気後れしてはならない。


「なぜいつもそんなに自信を持っていられるの?」

と聞かれた、あるハリウッド女優が答えた。

「自信のある振りをすのよ」 と。


その言葉通り、「振り」 に徹した。



ハサミに一刀入魂。

大和魂にかけて引き下がるわけにはいかない。



茶道、華道、武道に準(なぞら)えて、

ありもしない、だから聞いたこともない

「盆栽道」 を説く。



座禅から、瞑想、気功を通じ、

集中力と虚無を力説する。


その上で、剪定に感性力を要求する。


ボクがハサミを入れると、一斉にカメラが光る。



テーブルに座り、足と手を組み、

真剣なまなざしで凝視する。


ボクの一挙手一投足にピーンと張り詰めた目線が注がれている。



再び、おもむろにシザーズハンドさながらにハサミを動かす。



そして最後に、決めの文句。

「Any question?」