デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

ソウル秋の旅1-チュルタギの金さんと会う

2016-10-31 05:50:38 | 
14時半過ぎにアシアナ航空は金浦空港に到着。入国審査・税関検査を終えて、あっという間に出口へ。預けた荷物がないので楽ちん。すぐにチュルタギ保存会のマネージャーのユーさんの奥さんパクさんを発見。これから金さんたちが公演をしているクパパルに向かう。パクさんとは去年日韓まつりで会っている。そのあとの話しを移動中に聞く。空港からは3回乗り換えるので結構慌ただしい。上のお嬢さんはそろそろ思春期、下の娘さんはまだチュルタギを続けているようだ。10月はあちこちでお祭りがあるのでチュルタギは稼ぎ時で、ほとんどソウルにはいないことは知っていたので、今回会えるとは思っていなかった。なんでもソウル郊外車で3時間ぐらいのところで午前中に公演を一回やって、16時からクババルにあるかつての古いお屋敷跡にあるところで、公演するという。しかもこの公演急に決まったらしい、なんでも公演する屋敷跡にあるシャーマン博物館の館長が文化審議委員で、その関係でわりと無理やりのような感じで決まったとのこと。ほとんど期待していなかったのだが、この無理やりのおかげでどうやら今回は会えることになったということだ。
16時ちょっと前にクババル駅に到着、タクシーで行こうとパクさんが運転手に行き場所を教えたら、歩いた方が近いとのこと。日差しがそこそこ強いなか歩きはじめる。なんでもこのあたりは大住宅街とのこと、確かに高層マンションが立ち並ぶ。この住宅街のど真ん中にシャーマン博物館があった。人が群がっていたのですぐにわかった。ちょうどお弟子さんの公演が終わり、金さんが綱をのぼるところだった。一緒の奥さんの話しによるとこの建物は何年か前にドラマに出てきたことがあるという。金さんが綱の上に上がったところで、建物の中にある広間に到着、ちょうど座ろうとしたところで、目が合う。さっそく即興で「いま大島さんが来ました」と言ってくれたようだ。
いつもよりはかなり短いバージョンだったが、かなりの至近距離で見たので迫力はあった。奥さんは日韓交流まつりでは見ているが、韓国で見るのは初めて。楽隊のメンバーはほとんど知らない人ばかり。今日がノリ打ち公演になったので、午前中に公演したメンバーが明日の公演地にそのまま移動して、いまのメンバーは急遽ソウル市内で調達したみたいだ。
公演後金さんそしてユーさんと挨拶。ふたりとも変わりなく、元気そう。なにせこれから明日の公演地まで移動しなくてはいけないというのでバタバタ。ユーさんはその前に事務所に寄らなくてはいけないので、ここでお別れ。金さんとパクさんと他のメンバーや知り合いの人などと一緒に近くのうどん屋さんで食事。ズンドブとあさりうどん。まだ17時すぎぐらいだったのだが、お昼が簡単な機内食だけだったのでお腹がすいていたからちょうど良かった。チャミスルを一本。食事のあとは慌ただしくお別れして、自分たちはホテルへ、金さんたちは次の公演地に向かった。
ほんとうに短い再会だったが、会えてなにより、そしてそんなに言葉を交えなくても、お互い顔を見てるだけで十分だ。
パクとは途中の駅で分かれ、自分たちは東大門歴史文化公園前近くのホテルにチェックイン。荷物を片づけ、ちょっと休んでから、夜の街を散歩する。土曜日の夜ということもあるのだろうが、ものすごい人。オリッピックの国立競技場設計で話題になったザハ女史が設計したという複合施設を散歩。曲線は美しいと思うし、目立つし、オリジナルでもある。でもなんか無駄じゃないかなという気になってしかたがない。それに無駄な空間も目立つ。
奥さんが前に歩いてびっくりしたというロシア語の看板が立ち並ぶあたりを歩く。ロシア語ではあるが、臭いといしては中央アジア、それもウズベキスタン。何故かEMSの看板が目につく。もしかしたらどうにかしてお金でも送ってんじゃないかな・・・いやあ楽しくなる。ちょっと歩くのに疲れたのでカフェのようなところに入って、チョコパフェを頼む。それを見て奥さんびっくり。今日はなんか甘いものが食べたい感じであった。それにしてもでかい。
帰りにコンビニでチャミソルを一本買って、ホテルでテレビを見ながら寝酒してるうちに寝てしまう。

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無事千秋楽

2016-10-30 09:15:11 | デラシネ日誌
いつもの外堀川沿いを走っているうちに調子がよくなってきて、海まで走ろうと思い立つ。ここから海を見るのは何年ぶりだろう。小豆島に行く船着場になっているらしい。
今日も晴天、千秋楽にはもってこいの天気。お決まりのゼリョンカ(千秋楽おふざけ公演)には姫センのスタッフさんたちが着ぐるみをきて参加、今回の公演のチームワークの良さがにじみ出たいい公演になった。公演後楽屋でケーキを囲みながら和気あいあいの仮打ち上げ。これだけスタッフさんとメンバーが和気あいあいになった公演も珍しいのではないだろうか。トゥイチーがまったく問題のない公演だった、と胸をはっていた。片づけも早いもの。トゥイチーなんか10分で終わっていた。
20時から打ち上げ。スタッフさんは15人も参加。にぎやかな打ち上げ会となった。こういう公演で今年を締める(まだリトルの公演は残っているが、自分の担当の)ことができたのはなによりであった。恒例のプレゼントにみんなも大喜び。
いい会になった。3年ぶりの姫路でのサーカスだったが、こういう風にみんなが協力してひとつのショーをつくっていったということがなによりもうれしい。店を出てからも全員で記念撮影したりとか別れを惜しんでいた。いいスタッフさんたちだった。

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リトルでアルゼンチンサーカスを見る

2016-10-28 08:42:58 | デラシネ日誌
7時前の電車に乗って、新横浜へ。30分ほど時間ができたのでコンビニコーヒーを買う。名古屋に着いたときには雨。バスでリトルへ。事務所で打ち合わせのあと、スタッフさんお薦めの麵を食べて、サーカス会場へ。ウォールトランポリンもあるということでセットがなかなかすごいことになっている。仕込み大変だったろうな・・・・小じゃれたオープニング、野郎が多い。いまネットやツイッターでイケメンサーカスで話題になっているとのことだが、わかるような気がする。こういう特徴がフィチャーされるというのもいいことだ。演出がきちんとされていて構成がいい。ひとつひとつの演目もそれぞれ見せ所があるので見応えがある。終わってからメンバーと通訳さんと挨拶。あまり時間がないのでそのままバス亭へ。3時のバスに乗り、名古屋に戻る。姫路に着いたのは6時前。駅前の居酒屋で打ち合わせ。二次会も。結構飲んだかもしれない。日付が変わるころにホテルにチェックイン。

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限界芸術論

2016-10-27 14:42:07 | 買った本・読んだ本
書名 「限界芸術論」    
著者 鶴見俊輔  出版社 筑摩書房(ちくま学芸文庫) 出版年 1999

朝日新聞でいままた脚光を浴びているということでこの書が取り上げられ、その記事を読んでいたら、すぐにでも読みたくなり購入(最近では珍しいことである)。なによりも気になったのはいま自分が展開しようとしている「サーカス学」を定義づけるときに、もしかしたら助けになるのではないかと思ったからだ。ただ最初の限界芸術の理念をマニフェスト風に掲げた章では、なんども途中睡魔に襲われてしまい、なかなか前に進めなかった。それは限界芸術という概念がいまひとつ自分のものとしてつかみきれていなかったからだと思う。読み始めて勢いがついたのは黒岩涙香の評伝あたりからだった。それまでこの概念を説明するのに宮沢賢治や柳田国男、柳宗悦などを例に彼らの創作の根っこをつくっていたものをとりだしていたのだが、いまひとつピンとこなかった。それが黒岩の評伝を通じて、彼のやろうとしていたこと、連載小説や翻訳もの、それを生かしたなかで万朝報というマス媒体をつくっていったことを知ったあたりから俄然面白くなってきた。なぜならそこで彼が最大限に利用としていったのが、まさに限界芸術なのである。鶴見は黒岩を評して「日本の近代史上、不朽の人とするのは、彼が、明治時代の趣味の組織者としてのこした仕事であろう」としているが、黒岩は探偵小説からはじまって、狂詩、どどいつ、五目ならべ、碁、すもう、闘犬、たまつき、かるた、家庭農園などをてがけ、それを広め、交流のために新聞を使うということを考えたのである。その柔軟な発想とそれをマスコミによって広めていくという行動力こそ、彼の真骨頂と言えよう。
その他にも円朝を論じた身振り文学論も傑作だったし、鶴見がこれを書いた当時に話題になっていたのだろう、野坂昭如や五木寛之、井上ひさし論も秀抜であった。
いまマージナルアートと呼ばれるものはもしかしたら鶴見がこの本を書いたときから比べたら、何十倍も広く、さらに深く展開しているのではないか。ただそれは鶴見がここで展開していこうとしていたように国民文化の基礎をなすもの、つもり共同で分け合うものではなく、個人の世界だけに留め置かれている。マージナルアートの発想はいまでも不滅のものだと言っていいだろう。それをいまどのように展開させていくのか、ここがいまの新たな問題なのかしれない。

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企画書

2016-10-27 05:53:13 | デラシネ日誌
風も強く、晴れていたのでベイサイドに行けば冠雪した富士山が見れるべと思ったのだが、どうも山付近にガスがかかってるらしく見えず。残念でした。
明日から今年最後の出張(?)ということで、荷物をコンビニまで持っていき発送。今回は5日間。
姫路公演の千秋楽と帰国まで立ち会うのだが、その滞在している間に、来年のプレゼンを二カ所でしないといけない。そのための企画書を昨日に引き続き作成。二週間返事を待っていたのに連絡がなかったアーティストから返事。できるとのこと。他のアーティストも確保していたのだが、何よりである。
同僚のところにデフラクトのメンバーがいま滞在しているバンガローのおかみさんから電話。外人さんは嫌だといっていたところを本人たちがぜひにというので、なにかあったら電話くださいと言っていたらしい。食料をもってきていないのに驚いたらしい。この日は5-6回電話があった。それにしてもこのメンバーたちはネットで調べ尽くし、実にあっちこっちに行っている。山登りに行っている奴もいれば、久留米から松本まで行ったのもいる。恐るべきフランス人である。
18時退社。ちょうど打ち合わせに来社した東京ちんどん倶楽部の髙田さんとお久しぶりの挨拶。カバレットチッタ以来ではないか、あまりお変わりがなく元気そう。

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