ダンポポの種

備忘録です

カメさん

2008年03月08日 12時38分17秒 | 備忘録
西宮で過ごした小学生時代の思い出。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

4年生から5年生へ進級する際に、クラス替えがあった。
担任の先生方もクラスメートも、組み合わせは大幅にシャッフルされ、私は5年2組になった。
4年生のときの担任だった〝恐いT先生〟は5年5組の担任に就かれたので、私はそれとは別の教室で、内心はホッとした気分が正直あった。


5年2組での日々がスタートしてまもなく、私は、「カメさん」というニックネームの子と仲良くなった。
4年生のとき、彼が何組にいたのかは、私もよく覚えていない。
とにかく、5年2組の教室で初めて出会った子である。

よく分からないが、こいつとは不思議と息が合った。

社宅暮らしの子で、低学年の時にお父さんの転勤でよその町から西宮へ移ってきたという経歴の持ち主だった。そういう事情が私と共通していたのも、気が合った理由のひとつだったのかもしれない。休み時間にもよく遊んだし、学校から帰った後にカメさんの家へ遊びに行くこともしばしばあった。

名字に「亀」という字が入っているので、ニックネームは「カメさん」だった。
ほどなく、短縮形(敬称略?)で呼ばれるようになり、6年生に進むころにはすっかり「カメ」になっていた。担任の先生も、そう呼んでおられた。


社宅暮らしの宿命か、私と同様、カメさんも小学校卒業と同時に西宮を離れることになった。
以後、しばらくは年賀状の交換もしていたが、大阪府豊中市の住所が記された葉書を最後に、彼との交信は途絶えてしまっている。