ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[1月6日(金)~8日(日)]

2012-01-10 23:51:27 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 <★2011年 ヌルボの個人的映画ベスト10>(12月31日の記事)で1位にした「サラの鍵」の感想中で、「「考えさせられたこと」の1つは、今の北朝鮮の人権状況についてです」と書きました。
 それは、いくつかのブログで「もし自分が当時のフランス人のような状況に立たされたら、正しい判断や行動ができるだろうか?」という記述を読んだからです。そういう善意の人々(←皮肉にあらず)には、現在も当時のユダヤ人のような状況に置かれている人たちが世界に相当数いるであろうことを考えてほしいと思います。
 なかでも、日本人の多くがすでに知っているのが北朝鮮の収容所の存在。しかし金正日が死んでも南北朝鮮政府も日中米露も安定第一で、結局10万人単位でいるといわれる収容所内の「政治犯」の状況はたぶんそのまま。「知っているのに知らんぷり」は当時あるいは戦後のフランス人だけの話ではなく、今の自分かもしれません。もっと身近な韓国人はどうなのか、と、この映画の感想をいくつか見てみたら、北朝鮮のことを考えたものは見つからず、少し意外なことに、「フランスによる過去史の隠蔽」から「日本による歴史の隠蔽や歪曲」を思い起こした、という記述が目にとまりました。

 今年最初の映画鑑賞は「哀しき獣」。しかし、ナ・ホンジン監督の前作「チェイサー」といい、「悪魔を見た」「義兄弟」等々、あれだけ大きなダメージを負っても死なないのはすごいですねー。そりゃあ死んじゃったら話は続かないですけど・・・。と思いつつ当然最後まで観て、原題が「黄海(황해)」だったことに思い至る。なるほどねー、でした。

         ★★★ Daumの人気順位(1月10日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①古い人力車(韓国)  9.7(45)
②オペラ座の怪人 25周年特別公演  9.6(70)
③猫おどり(韓国)  9.5(52)
④白いジャングル(韓国)  9.4(33)
⑤私の選択 – 忘れられたカバン その終わらない物語(韓国)  9.3(29)
⑥劇場版ポケットモンスター  9.2(21)
     ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士ビクティ二と黒き英雄 ゼクロム(日本)
⑦ワンドゥギ(韓国)  9.2(1971)
⑧パーフェクト・ゲーム(韓国)  8.9(910)
⑨メアリー&マックス  8.8(39)
⑩フレンズ もののけ島のナキ(日本)  8.8(85)

 新登場は⑨だけ。オーストラリアのクレイアニメ。日本では昨年4月に公開され、わりと好評だったようですが、私ヌルボは見逃しました。

【専門家による順位】

①ドライブ  8.0(8)
②紫(韓国)  8.0(2)
③古い人力車(韓国)  8.0(1)
④奇跡(日本)  7.8(6)
⑤ミッション・インポッシブル  7.6(5)
      ゴースト・プロコトル
⑥ドラゴン・タトゥーの女  7.3(3)
⑦豚の王(韓国)  7.0(5)
⑧ル・アーヴル  7.0(4)
⑨人生はビギナーズ  7.0(3)
⑩ライオン・キング 3D  7.0(2)

 ⑥が新登場。原作はちょうど1年前に6冊イッキ読み! おもしろかったなー。もう文庫で出てますね。まだ読んでない方、強力推薦! (韓国語では강추!) 2010年1月日本公開の映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」は未見ですが、これはそのハリウッド・リメイク版。日本では2月10日公開。韓国題は「밀레니엄 제 1부:여자를 증오한 남자들(ミレニアム 第1部 女を憎悪する男たち)」と原題通り。

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[1月6日(金)~8日(日)] ★★★

         1位は「ミッション・インポッシブル」が4週連続

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ミッション・インポッシブル・・・・・・12/15 ・・・・・・・・・・・・・535,884・・・・・・・・・・4,280,535・・・・・・・・33,071・・・・・・・563
         ゴースト・プロコトル
2(新)・・ワンダフル・ラジオ(韓国) ・・・・・・1/05 ・・・・・・・・・・・・・314,978・・・・・・・・・・・・314,978・・・・・・・・・2,382・・・・・・・476
3(2)・・シャーロック・ホームズ ・・・・・・・・12/21・・・・・・・・・・・・・251,062 ・・・・・・・・・・1,241,446・・・・・・・・・9,390・・・・・・・306
         シャドウ ゲーム
4・・パーフェクト・ゲーム(韓国)・・・・・・・・12/21・・・・・・・・・・・・・149,162・・・・・・・・・・・・・786,242・・・・・・・・・5,972・・・・・・・296
5・・フレンズ もののけ島のナキ(日本)・・12/29・・・・・・・・・・・・133,686・・・・・・・・・・・・・300,935・・・・・・・・・2,264・・・・・・・285
6(3)・・マイウェイ 12,000キロの真実(韓国)・・12/21・・・・・・・・128,525・・・・・・・・・・・1,334,576・・・・・・・・10,145・・・・・・・400
7(新)・・ダーケスト・アワー・・・・・・・・・・・・・1/05 ・・・・・・・・・・・・・93,121・・・・・・・・・・・・・・93,121・・・・・・・・・・・775・・・・・・・325
8(7)・・ライオン・キング 3D・・・・・・・・・・・・12/29 ・・・・・・・・・・・・・52,441・・・・・・・・・・・・・191,545・・・・・・・・・2,061・・・・・・・201
9(6)・・ぞっとする恋愛(韓国)・・・・・・・・・・12/11 ・・・・・・・・・・・・・51,038 ・・・・・・・・・・・2,225,328・・・・・・・・・6,456・・・・・・・138
10(6)・・劇場版ポケットモンスター(日本)・・12/22・・・・・・・・・・・33,106 ・・・・・・・・・・・・・241,842・・・・・・・・・1,621・・・・・・・153
        ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士「ビクティニと白き英雄 レシラム」(日本)
               ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 いやー、あせった焦ったアセッタ!!
 いつものように情報源のKOFIC(韓国映画振興委員会)のサイトを開いてみると、全然ようすが違う! 興行成績ランクが5位までしか載ってないし、それ以前にレイアウトが一変しているのです。また「全体」の他に「産業映画」「多様性映画」に分けたランクも載せているし・・・。
 また、ただし書きを見ると2012年1年間の過渡期を経て、2013年からは売上額(매출액)を基準に順位を適用する予定とのこと。すると来年からは(日本のように)観客数はつかみにくくなるのかなー・・・。
 その後、いったんエクセルにダウンロードすれば6位以下も表示されることが判明。
 しかし、ことのついでに、あらたに《多様性映画》のランクを載せることにしました。
 ・・・ということで、≪全体≫の方から中身を見てみると、新登場は2位と7位の2作品。
 2位のタイトル「ワンダフルラジオ」とは廃止直前のラジオの番組名。そのDJ(イ・ミンジョン)は元アイドルグループのメンバーだったが、残された仕事はそれだけ。しかしプライドだけはあいかわらずで、番組の進行も一方的。そこに聴取率を上げるため投入され救援プロデューサー(イ・ジョンジン)は大改編を宣言し、新コーナーを立ち上げる・・・。
 7位、エイリアン物。それが火花状の(?)電光のような(?)ヤツで、予告編を見ても、姿が見えないというのはイマひとつ怖さに欠けるような・・・。コイツをエネルギー源に利用できないか?と内心思ったら、逆に地球のエネルギーを奪って大停電させられそうなの? 舞台はモスクワですか。しかし、いろいろ考えるもんですなー。日本でもそのうち公開のようです。韓国題は「다크아워(ダークアウォ)」。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・奇跡(日本) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/22 ・・・・・・・・・・・・・・・4,138・・・・・・・・・・・・・14,603・・・・・・・・・・120・・・・・・・・・23
2(新)・・チコとリタ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/05・・・・・・・・・・・・・・・・2,829・・・・・・・・・・・・・・3,131・・・・・・・・・・・26・・・・・・・・・15
3(2)・・La piel que habito(The Skin I Live In)・・12/29 ・・・・・・・・2,247 ・・・・・・・・・・・・・5,963・・・・・・・・・・・49・・・・・・・・・19
4(3)・・ラビット・ホール ・・・・・・・・・・・・・・・12/22 ・・・・・・・・・・・・・・・・867・・・・・・・・・・・・・・5,929・・・・・・・・・・・48・・・・・・・・・・5
5(4)・・ル・アーヴル・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/08 ・・・・・・・・・・・・・・・・464・・・・・・・・・・・・・・5,588・・・・・・・・・・・45・・・・・・・・・・6
                                      ※
 「多様性映画(다양성영화)」という言葉はKOFICの原文の直訳。<自主映画(インディーズ・ムービー、インディペンデント映画)>とみていいのでしょうね。
 ・・・と思って1位を見ると、え、これも多様性映画に入るの?という感じですが・・・。
 2位「チコとリタ」はスペイン・イギリス・キューバ合作のアニメ。1948年ハバナで出会ったジャズピアニストのチコと歌手のリタ。リタはやがてスカウトされてニューヨークへ行き、チコも後を追うが・・・。昨年ラテンビート映画祭等で上映されたのですが、ヌルボは見逃してしまい、残念。またやらないかなー・・・。
 3位の「La piel que habito(The Skin I Live In)」も同じく昨年のラテンビート映画祭上映作品。形成外科医のロベルトは、交通事故で大やけどを負った妻ベラのため新種の皮膚の開発に乗り出すが、研究にのめり込むうちに生身の人間を実験台として使うことを決断。12年後、彼は強靭な皮膚の培養に成功するのだが・・・。うーむ、なんかキョーレツそうですが、観た人たち(→コチラコチラ)によると満足!オススメ!!のようです。韓国題は「내가 사는 피부」。
 4位の「ラビット・ホール」は、日本では昨年11月に公開。韓国題は「래빗 홀」。
 5位は12月13日の記事で紹介済みです。
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