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呉座勇一氏と松沢裕作氏による我田引水の力量比べ

2019-02-23 | 「五〇年問題」と網野善彦・犬丸義一
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 2月23日(土)23時43分3秒

>筆綾丸さん
>雲英は明治のキラキラネーム

「雲母」だったら「きら」と読めますが、「雲英」で「きら」は難読、というか知らなければとても無理ですね。
ご紹介の「日本姓氏語源辞典」サイトの説明に「吉良の異形。愛知県西尾市一色町一色中屋敷にある浄土真宗の安休寺の僧侶による明治新姓」とありますが、私もこれに気づいてツイッターで「雲英」についてあれこれ書いていたところ、近世文学に詳しい方から早稲田大学名誉教授で近世文学・俳諧の研究者に雲英末雄という人がいることを教えてもらいました。
ウィキペディアを見ると、雲英末雄(きら・すえお、1940-2008)は「愛知県幡豆郡一色町(現西尾市)生まれ」とあるので、雲英晃顕(宇野三郎、1930-2008)と共に「浄土真宗の安休寺の僧侶」一族である可能性は極めて高く、ほぼ同世代の二人は兄弟もしくは従兄弟くらいの関係かもしれないですね。

雲英末雄
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%B2%E8%8B%B1%E6%9C%AB%E9%9B%84

>呉座氏の了見
日経記事には、

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困窮と孤独という悲観は「内に向かえば自殺、外に向かえば、秋葉原や(大阪教育大付属)池田小で起きたような無差別殺傷事件につながる」。

「応仁の乱の前後で宗教組織が勢力を伸ばした。不安な社会情勢のなか、来世の救済を約束して若者を中心に支持を集めて武装に走った」。こうした歴史からはオウム真理教事件を想起するという。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40872830U9A200C1CR8000/

とありますが、現代の社会情勢を自分の専門とする時代の事象に強引に結びつけて類似性を強調するという手法は松沢裕作氏の『生きづらい明治社会』と共通ですね。
呉座氏の我田引水の巧みさは松沢氏に劣るとも優らない感じがします。

-------
新しい年号の時代が5月に始まる。少子化問題や国と地方に積み上がる借金。次の時代に引き継がれる負の遺産も多い。「今まで目をつぶってきた問題がどんな結末になるのか。悲観論者なので、少し心配している」
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とのことなので、二人は陰気な性格と将来に対する展望の欠如も共有されているようですね。

※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。
「キラキラネーム(徒然草第116段)」
https://6925.teacup.com/kabura/bbs/9798
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1 コメント

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Unknown (omachi)
2019-03-12 17:24:25
歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知ってますか。 グーグルやスマホで「北円堂の秘密」とネット検索するとヒットし、小一時間で読めます。北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。 その1からラストまで無料です。夢殿と同じ八角形の北円堂を知らない人が多いですね。順に読めば歴史の扉が開き感動に包まれます。重複、 既読ならご免なさい。お仕事のリフレッシュや脳トレにも最適です。物語が観光地に絡むと興味が倍増します。平城京遷都を主導した聖武天皇の外祖父が登場します。古代の政治家の小説です。気が向いたらお読み下さいませ。(奈良のはじまりの歴史は面白いです。日本史の要ですね。)

読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。

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