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【歌会始】赤軍歌人

2013-01-24 | 歌会始
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2013年 1月24日(木)23時35分9秒

>筆綾丸さん
「短歌ポータル tankaful」サイトの「歌中の歌人」、全部眺めてみました。
今年の歌会始選者の四人を年長順に並べると、岡井隆氏(1928年生まれ)、篠弘氏(1933年)、三枝昂之氏(1944年)、永田和宏氏(1947年)という具合に結構な年齢差があるんですね。
人名をそのまま詠み込むことに私は抵抗を覚えますが、そんなことは気にしないのが現代歌人の特徴のひとつのようです。
三枝昂之氏の「まみなみの岡井隆へ 赤軍の九人へ 地中海のカミュへ」という歌(?)は、背景が分かりませんが、選者の方々は狭い世界の中で、みんな仲が良いみたいですね。

http://www.tankaful.net/capping/capping_okaitakashi.html

三枝氏は1969年、25歳のときに<福島泰樹、伊藤一彦、三枝浩樹らと共に伝説の同人誌「反措定」を創刊。創刊号の時評「内なる"王国"に向けて」では「短歌をボソボソとつくり続けている唯一の理由は、自己の暗い衝動を自己から発して、自己に帰るという孤立的な円環の中で表現し、対象化し続けることがある全体への融合、自己の根や王国に限りなく自己を近づける行為であると確信するからに他ならない」と論じている>そうで、まあ、かなり陰気な人ですね。
三枝氏が44年経った今でもこうした「確信」を維持しているのかは分かりませんが、これほど歌会始にふさわしくない信念・信条もないように思います。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%9E%9D%E6%98%82%E4%B9%8B

全共闘世代の三枝昂之氏の歌に刺激されて、筆綾丸さんが紹介された永田和宏・河野裕子夫妻の歌への感想を詠むと、

殺すだの 殺されるだのと 騒々しい 赤軍派の如き 相聞歌かな

てな感じですかね。
私は歌会始自体は非常に良い行事で、今後も長く続けてほしいと思っているのですが、選者はもっと穏当な思想の人に入れ替えてほしいですね。
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