大福 りす の 隠れ家

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みち  ~道~  第174回

2015年02月06日 14時49分56秒 | 小説
『みち』 目次



『みち』 第1回から第170回までの目次は以下の 『みち』リンクページ からお願いいたします。

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『みち』 ~道~  第174回



「ほぅー。 ・・・ちょっと失礼して見させていただいても宜しいかな?」 そう言われて何を見るのかと座っていた姿勢を正しながら

「はい」 と答えた。 正道が少し琴音のほうを見て

「どなた様が何故そのようなことをされたのかは分かりませんが・・・通りがかり・・・いや、ご縁のある方のようですな・・・んん・・・理由は分かりませんな・・・」

「ご縁のある方って?」

「琴音さんの守護霊様ではない御霊(みたま)の方ですな」

「あ、あのそれって更紗さんがよく言われていたスイッチですか?」 掌でも見られるのかと思っていた琴音だが、想像もしないところを見られていたようだった。

「失礼しましたな。 何故かがちょっと気になりましてな。 不快なことはありましたか?」

「いえ、そのことに関しては何もありません。 不快どころかあまりの綺麗さや壮大さに涙が出たこともありました」

「ほぅ。 粋なことをされる方ですな。 不快なことであったらちょっと心配ですがそうでないのなら有難く見させていただくと宜しいですよ」

「そういえば文字みたいな物も最初は恐かったんですけど、その内にとっても可愛らしく思えたりしました」

「そうですか。 それにしても会社に入ってからと言う事は・・・あ、更紗さんから琴音さんの今の会社の事は聞いていますが、会社に何かあるのかもしれませんな。 何かのラインの上か・・・う・・・ん・・・会社のその土地に何か・・・」

「ラインですか?」

「エネルギーのラインというものがあるんですが・・・。 そうですか、会社に入られてから色んな現象が出てきたんですな・・・うむ・・・琴音さんは分かっていなくても魂が充分に知っているから調べようとしなかったんでしょうな。 いや、失礼しましたな。 最初の一瞬だけでしたので他の事は何も見ておりませんよ。 それに普段は全くこういう事をしませんので安心してください」

「はい」 ニコリと微笑んだ。

「え・・・っと、話が逸れましたな。 気でしたな。 琴音さんがさっき仰ってたピリピリという物が琴音さんの気です。 掌や足の裏から出ている気を感じたんですな」 そういわれて琴音は自分の両掌をじっと見た。

「気というのはこの世の自然界に存在するエネルギーです。 生命エネルギーです。 大きく言いますとこの地球は宇宙の中の一つであります。 ですから宇宙エネルギーでもあります。 その気に私達肉体は生かしていただいているんです。 
気という漢字を考えてみてください。 『元気、病気』 他にもありますな。 気が元の正常に戻ったで『元気』 気が病に冒されたで『病気』 気のあり様で陰気になったり陽気になったり、まだまだありますな」 正道の話を一つも聞き漏らすまいと正道の声と目に集中をしている。

「私達の肉体も物質も全て小さな点のようなもので出来ているんですよ」 思わぬ話に

「え?」 と言ってしまった。

「私達の肉体は分子で出来ています。 その分子は原子で出来ていて原子は原子核と電子から、電子は素粒子から出来ています。 中国の医学や武道などはこの素粒子のエネルギーを気として捕らえて4千年も前から生活に取り入れていました。 ヨガなどではこの気のことを『プラーナ』 と呼んでいます」 呆気に取られている琴音を見て

「雰囲気を掴んでくだされば宜しいですよ。 聞き流すだけでも充分です」

「あ・・・良かったです。 とてもじゃなく覚えられないと思いました」

「気負わなくていいんですよ。 まだまだ先は長いです。 やっていくうちに何もかも分かりますから。 あっと、それと今日も勿論ですが これからもメモは必要ありませんからな。 経験で覚えていきましょう」 微笑んで言葉を続けた。

「人間には大きく分けて7つのチャクラという物があります。 チャクラというのはですね、サンスクリット語というものがありまして昔使われていた言葉なのですが 梵語とも言いましてなインドやその周辺、東南アジアもそうだったかな、そこで使われていた言葉で 車輪や回転と言った意味なんです」 更紗から聞いた話を思い出していた。

「この7つのチャクラ、そうですな今は背骨に沿ってあると考えていてください。 正しい位置は追々・・・。 このチャクラを出入り口として外と体内のエネルギーを交換しているんです。 そのエネルギーというのが『気』 であったり『プラーナ』 であったりと呼ばれているんですね。 
7つのチャクラから外れますが掌からも出ているのですよ。 それがさっきのピリピリです。 東洋の鍼灸で『ツボ』 と言う言葉をよく聞きますでしょう」

「はい」

「今は広い意味でチャクラもツボも同じと考えておいて下さい。 ですがこれも追々詳しくお話します。 鍼灸ではツボを刺激して気の流れをよくしているんですな。 気の流れがよくなると元の流れの気になる」

「あ・・・元気」

「そうです。 気の流れが悪いと滞って病気になるんです。 ですから西洋医学と違って東洋医学は自分の力で治すんですな。 ですがせっかく良い気を取り入れて経絡も詰まらせずにしていても その後、宜しくない気に包まれてはその気を身体に取り入れてしまうことになり、気の流れが悪くなり心身の不調が起こってきます」

「宜しくない気というのは?」

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