大福 りす の 隠れ家

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辰刻の雫 ~蒼い月~  第50回

2022年04月01日 22時46分14秒 | 小説
『辰刻の雫 (ときのしずく) ~蒼い月~』 目次


『辰刻の雫 ~蒼い月~』 第1回から第40回までの目次は以下の 『辰刻の雫 ~蒼い月~』リンクページ からお願いいたします。


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辰刻の雫 (ときのしずく) ~蒼い月~  第50回



紫揺を見ていた杠が四方に目線を移し紫揺に援護射撃を送る。

「捕まった後、手下たちがそれらしいことを話しているのを聞きました。 城家主のやり方の一つに家族にしか分からない何かを訊くそうです。 それは攫った証とする意味もありますが、証だけではなく家族に恐怖を植え付ける為。 そのことで密告を逃れていると」

紫揺が杠を見て頷く。

「それに気付いて母上は耐えて何も言われなかったんだと思います。 母上を誇りに思って下さい」

四方が頷く。 その頷きは杠が言ったことに了解したということと、紫揺が尾能の母親に対して心ある言葉を言ったこと、そして尾能自身に対してである。

「ありがとう存じます」

今も尚、顔色の悪い尾能が紫揺に頭を下げる。

「四方様、助けてくださいますか?」

尾能から目を外し四方を振り返った。
四方が頷く。

「他には」

「牢屋のことはこれだけです。 せいぜい屋敷の何かと、ウドウさんとキサのことくらいですが、これは人となりくらいなものです」

椅子に座り直し話す。
まるで尾能の母親のことから息を吹き返したように話すが、簡単に忘れられるものではないであろうことは、今も紫揺の沈んだ目を見れば誰もが分かることだ。

「屋敷の何かとは?」

「当たり前と当たり前でないことが分かりませんが、私が囚われた屋根裏にお金・・・沢山の金貨や宝石・・・じゃないな。 なんて言ったっけ」

「飾り石。 それは我が報告した」

「あっそ。 あ、思い出した。 マツリ、女人だとバレるとヤバいって言ってたけど、坊でも同じだったじゃない」

所々分からない言葉があったが何を言いたいかは分かる。 何のことかとマツリが眉を寄せる。

「売られる所だったじゃない」

「売られる?」

言ったのは四方。

「売るって言ってました。 売られるつもりはなかったけど」

四方とマツリが目を合わせる。

「父上、人さらいの話がありましたでしょうか?」

「・・・無くはない」

地下から出て商人を襲っていると共時から聞いたのは杠だ。 その話は既にマツリに言っている。 マツリから四方も聞かされていた。 杠も四方とマツリと同じことを考えた。

「地下を出て売りに行くつもりだっ・・・た」

ポツリと言った杠。 地下の中で売るようなことは無い。 万が一にもその趣向がある者に売ったとしても、本領内で売るのと比べるといくらにもならない。

「ああ、そのようだな。 紫だけではなく、地下の者が出てきて人攫いをして売っていたのだろうな。 報告されている人さらいの話が全て地下の者がやったこととは限らんが、その内の何件かは可能性があるということだろう」

杠の独語に応えたのはマツリだった。

「地下から・・・城家主の手下がかなり出てきていたということか」

確かに百足からも聞いていたし、杠から聞いたとマツリからも聞いていた。 だがそれ程に出ていたとは。
酒や食べ物を買いに地下から出ていることは知っていた。 それは地下が出来た頃からのことだったのだから。
まっとうに買っているのかどうかは怪しいところではあるが、地下で何かを作ることは出来ないし、まず、作るということが出来るのならば、働くということが出来るのならば地下になど行かない、落ちない。

「己も共時から聞かされるまでは、まさか地下からそのようなことで出ているなどとは思いもしませんでした。 きっと百足にしてもそうで御座いましょう」

何やら男たちが深刻な顔をしている。 まぁ、深刻な場なのだからそれはそうなのだろうが。 だが自分が売られるかもしれなかったという話はどこにいったのだろうか、とは思うが、売られる気はなかったのだから、まぁいいか。

そんなことを思っていると誰もの口が閉じられた。
ではここが話時か? と紫揺が口を開く。

「お話戻します。 目立った所では光石かな。 最初に入れられた部屋にはこの宮でも見ない大きな光石があったくらいかな? 廊下には光石が無かったけど、私が入った部屋は他に和室と台所。 そこにはここと同じくらいの光石がありました」

「この宮でも見ない程の?」

それだけではない。 ここと同じくらいの大きさの光石があるというのもおかしな話だ。

「大きかったです」

四方が眉根を寄せる。

「光石のことなら我も気になるところがあります。 地下全体に光石が増えているような気がしておりました」

杠も頷いて口を開く。

「決して大きな光石では御座いませんが、手下が城家主からかすめ取ったと噂も流れておりました」

四方が難しい顔をして、いったん下げた顔を上げる。

「いま紫が言った大きさの光石が地下にあることは有り得ん。 地下の者が外のどこかで盗み持ってきたということもな」

光石の管理は徹底的にされている。
そうなると考えられるのは・・・。

「光石の採掘場と加工場か・・・。 そこを洗わんといかんということか」

先に聞いた城家主の手下のことを考えると、その二か所にも足を踏み入れている可能性がある。

地下にある光石はその昔、一般に流通していた時の物である。 だから大きなものは簡単に手に入るものではない。
今は光石は流通をさせていない。 新たに採掘されたものは宮の物となっていて、必要に応じて貸与しているだけである。

加工後に盗んではすぐに分かることである。 採掘場から重さをはかる前に盗んでいるのか、或いは採掘場と加工場の両方に地下と関係する者が入り込んでいるのか。
そうであったのならば、地下の者はどれほど外に出てきていたのだろうか。 否が応でも城家主をこのままにしておくことは出来ない。

「他には」

「もしかしたら、なにかを見たかもしれませんけど、私的には気になりませんでした。 あとはさっきも言いましたけど、ウドウさんとキサのことくらいです」

「宇藤のことは昨日、杠から聞いたが?」

紫揺が杠を見る。

「己は己の情報をお伝えしただけ。 シユラ・・・紫、様が感じたことをお伝えすればよいかと」

紫揺が頷いて視線を四方に戻した。

「私のことを坊・・・子だと思っていたからかもしれませんが、優しい方でした。 気もよく付くし、キサが私を襲って・・・傷つけようとした時もキサに立ち向かってくれました。 キサの手から逃げて隠れている時に誰かが言ってるのを聞きましたけど、キサにはついて行けないって、ウドウさんに相談してました。
ウドウさんも、ジョウヤヌシからその人達を庇うように言うと、言ってらっしゃいましたし、キサを潰すとも。 それと逃げた私を探さなくていいって、探す振りをするだけでいいって。 それがあったから私も動きやすかったんだと思います。 それから誰かがこんな時にキョウジさんがいてくれたらって」

そこまで言うと思い出したように杠に向いた。

「忘れてた。 杠さんのことも気にしてた。 男の人たちがウドウさんに相談してたんだった。 あんな一番下に押し込められて、俤さんをこのままにしておくんですかって」

だから杠が地下の二階に居ることが分かったとも言った。
杠が口角を上げる。

「宇藤から必ず出してやるって聞いていた」

きっと己の飯のことも宇藤が言いつけたのだろう。 そうでなければマツリとの接点があることを知らない城家主にとって何の益も持たない己だ、殺すつもりの奴に飯など運んでこないはずだ。

「そうなんだ」

「当てにしてなかったけどな」

杠が言い終えると軽く鼻で笑った。 紫揺がそれに応えて笑む。

四方の居る席で完全なる無駄口である。 それが許されるものでないのは分かっているが、今も顔を曇らせている、紫揺が見てしまった尾能の母親のことに少しでも心を和らげさせたかった。

それは四方もシキも分かっている。 だから特に何を言うわけでもなかった。 だがマツリからはどんどん異様なオーラが出ている。

「杠」

「はい」

「昨日聞いた限り、杠は百足を助け出そうとしたそうだが」

「はい」

「どうして百足を知っておった」

この質問は先に二人だけのときに訊いていても良かったのだがマツリにも聞かせたい。 二度手間は不必要だ。 敢えてあのときに訊かなかった。

「共時のことを探っている時に知りました。 四方様の・・・が紛れていると。 それからしばらくして、報酬を手にした者を酔わせて訊きました」

「狗か・・・どこから漏れたのやら・・・」

「二人・・・二人が踏み込み過ぎたようで御座います。 暫く怪しまれていたようで、怪しんでいるだけでは進まないと、難癖をつけて捕まえたそうですが、それを助けようとした三人も捕まったと」

四方が顔を投げた。
百足の鉄則。 仲間を見捨てる。 それを破ったということだ。

「百足が何をもって足を踏み込んだか知っておるか」

「あの段階では朧気ではございましたが、捕まっている尾能殿の母上のことではないかと。 少々呑ませ過ぎてはっきりと訊くことは出来ませんでしたが、今から思うに最初にその様なことをほのめかせていたと思います。 そこから四方様の狗ではないかとなったようです。 四方様の百足と」

百足のことは共時と会った後に四方から聞いている。
四方が腕を組む。

「百足からは、なにか情報があるようなのだが、それに心当たりはないか」

一度首を傾げたが、考えながら口を開く。

「いま・・・紫、様が話されたことがそうでは無いでしょうか」

言いながら尾能を見る。

「百足が尾能の母御のことを紫を伝って知らせた、ということか」

「四方様に一番付いておられるお方の母上です。 いくら母上が口を割らなくとも、四方様に何かあっては、と思ってのことではないでしょうか。 あくまでも推量で御座いますが、己ならマツリ様に近しい者の母上が捕らえられたとなれば、一番にお知らせします。 マツリ様の御身を考えます。 他に心当たりは御座いません」

杠が話している間、紫揺はずっと杠を見上げている。

―――杠を見上げている。

紫揺が杠の足の間に入って杠を見上げ、杠がその紫揺を見下ろして何やら話していた。 己はそれを窓の外から見ていただけ。

「でも、デカームの人はビノウさんの母上とは一言も言わなかった」

“デカームの人” というのが、百足と呼ばれている者だと話の流れで分かっているが、百足とは言いにくかった。

「母上が口を閉ざしていらっしゃるんだ。 百足が勝手に言えるものではない」

「ああ・・・。 そっか。 それであんなに何度も母上に私と話をするように言ってたんだ」

多分な、と紫揺に返事をすると、次に四方を見て言った。

「四方様、百足はデカームという言葉と、紫、さまから尾能殿に話がいく。 これを繋ぎ合わせて、お伝えしたかったのではないかと。 若しくはどちらかに賭ける」

「・・・どちらも考えられるな。 それと、先ほど杠が言っておった証の話だが」

「はい」

家族にしか知らない事、それが攫った証となり、恐怖を植え付けることになるということ。

「見張番が金を受け取っていた理由には見当がついた。 だが官吏・・・文官だが、そこには見当がつかなかった。 証が恐怖となるということは文官に金を渡す必要などない。 だが文官も金を受け取っておる」

杠が頷く。

「無理矢理にでも持たせることで、共犯若しくは罪悪感を持たせる為だとは考えられんか。 それで密告を避けると」

「考えが及びませんでした。 然に」

頷いた四方がマツリを見る。

「そう思えば帖地のことが納得できる」

マツリの目に禍つものが視えなかった帖地。 無理矢理に報酬を持たせられることで罪悪感もあったのだろう。
回廊で会った時、地下の様子を訊いてきた。 マツリが気付いているのかどうかを知りたかったのだろうか。 だがその先のことを話すことはなかった。

「・・・はい」

「四方様、いつ助けに行くんですか?」

チラリと紫揺を見た四方が杠に訊ねる。

「見張はどうなっておる」

「屋敷の前には常に歩哨が立っており、屋敷の内塀沿いに巡回もしております。 牢屋には常の見張りは御座いません。 百足たちがいる階には日に二度食事を運んで来ているようでした。 己は一度でしたが、上の牢屋に運んできた折についでに己を覗いておりました。 それが大体、昼餉前と夕刻を大分過ぎた頃です。 それ以外に見張りがあるようなことは御座いません」

「ということは、昼餉前まで杠が脱(ぬ)けたということは知られんということだな」

「何かがない限り、まずは」

「そうか。 ・・・こう言っては何だが、杠はどうしてすぐに殺(や)られなかった」

「リツソ様のことで、内輪揉めがあったからだと思います。 もしかすると宇藤がそれを作ったのかもしれません」

俤を助けると言っていたのだから。

「宇藤という者は知恵者か・・・。 杠が逃げたと知った後では奴らが探しに屋敷から散るかもしれんか。 だがその前になら押さえやすいだろう。 準備の時はある」

「屋敷の外にも城家主の裏切り者がいないかどうかを見ている “隠れ手下” という者がおります」

「なに?」

四方が渋面を作った。

「どれくらい居るか分かっておるか?」

マツリが訊く。

「いいえ、残念ながら。 何人もに接触をしましたが、それらしい者にあたりませんでした。 “隠れ手下” と身を明かしてきたのは共時だけです」

「では、共時が他の者を知っているようか?」

「申し訳ありません。 訊いてはおりません」

「父上、どう致しますか」

うーん、と四方が何度も腕を組み直す。

「・・・仕方があるまい。 屋敷の中の者だけでも捕らえる。 屋敷の外の者を捕らえるにはその理由がないからな」

屋敷の外に居るのだから、屋敷内で囚われている者との関係性があるとは言えない。

「全員捕まえるんですか?」

え? と誰もが声の主を見た。

「屋敷の中にいる人、全員を捕まえるんですか?」

再度紫揺が問う。

「本来なら本領は地下に口を出すことはないが、この本領の者を攫っておる。 捕らえるに十分値する」

「それって、ウドウさんもってことですか?」

「屋敷に居る者を一度全員捕らえる。 一度捕らえて尋問し、それによって地下に戻す者は戻す。 共時に地下を立ててもらわねばならん。 その手下が必要だからな」

「ウドウさんを慕っている人もですか?」

「ああ」

「それって自己申告ですか?」

「何を言いたい」

「嘘ついて、ジョウヤヌシのすることには反対だった。 従いたくなかった。 ウドウさんが良かったって言った人も、リリース?」

「りり? なんだ?」

「あ、釈放。 ・・・戻すです。 そんな人も戻すんですか?」

「・・・」

「それっぽい人居ました。 ジョウヤヌシに従ってるけど、ウドウさん系にはぶつからないようにしてるだけの人」

「けい?」

「緩いウドウさんの仲間?」

「結局、何を申したい」

「時があるんだったらウドウさんに言って、ウドウさんと確実な仲間たちを本領が捕まえに行く前に屋敷から出せばどうですか? そうすれば二度手間がないし、嘘つく人も出てこないし。 嘘つく人がまた地下に戻ってきたら共時さんも立て直しに困るでしょう? それでなくても屋敷の外にも居るんでしょ? 共時さんが立て直しに失敗したらまた同じことが繰り返されるかもしれません」

「・・・難しい話だ」

「どうしてですか?」

「話からすると宇藤は共時の言うことは信じるだろう。 だが共時が動ける状態ではない」

「ウドウさん、私の言うこと聞いてくれると思いますよ?」

「は!?」 と、四方。
「紫!」 と、シキ。
「シユラ・・・」 と杠。

マツリは目を見開いているだけだ。 側付きにおいては悪かった顔色を更に蒼白にし、今にも倒れそうである。

「共時さんにお手紙でも書いてもらって、それを私が持って行ってもいいし。 っんと、 私、屋敷で口が利けない振りしてたんです。 それをチャラにして喋ってもいいし」

「ちゃら?」

四方が紫揺の言ったことをまたしても訊き返したが、こんなことを何度も繰り返したくなどない。 今までの様子から杠は上手く紫揺を誘導してくれるだろう。 杠を見ると顎をしゃくってあとは任せるとした。

「あ、えっと。 無かった事って言うのかな?」

四方から顎をしゃくられた杠が口を開く。

「だが宇藤が必ずシユラの言うことを聞くとは限らないだろう」

「きいてくれるよ。 多分」

「多分だろう」

「私の顔に泥が付いてたのを拭いてくれたし、持ってきてくれたご飯を食べたらよく食べられたなって、頭を撫でてくれたし、私が寝ている間にお布団もかけてくれた。 多分、子扱いしてたんだろうけど、そのままの姿で行けば子だから信じてくれると思う。 だますことになるけど」

「顔に泥が付いていた?」

「うん。 濡れタオル・・・わざわざ手拭いを濡らしてきて拭いてくれた」

何を思い出したのか、カルネラが紫揺の平べったい胸元にやってきた。

「オット、ノソマエ、ジットシテナ」

そう言って、短い片手を伸ばして紫揺の頬に充て、もう一方の手で紫揺の頬を拭くような仕草をした。
紫揺が宇藤の真似をして、カルネラに聞かせたことだ。 その様子をカルネラはじっと見ていた。

「シユラ、ウマイ。 カルネラ、ウマイナイ。 オナカヘッタ」

「あ・・・。 ゴメン。 あの時、私だけ食べてた。 カルネラちゃんお腹空いて―――」

「どういうことだ」

紫揺と杠が声の主を見る。

「カルネラ、オナカヘッタ」

「黙れ」

カルネラちゃんと言われ、嬉しそうな顔で紫揺を見ていたカルネラにマツリが低い声で言った。

「ぴぃー」

紫揺の懐に入ろうとするカルネラ。

「カルネラ!!」

恐~い兄上の怒声にカルネラの全身が硬直する。
あまりに喜びとの落差が激しく、氷のように固まったカルネラをマツリが手を伸ばし掴んで卓の上に置いた。

コロリンとカルネラの氷の彫像が横たわった。

「マツリ! 何するのよ!」

「どういうことだと訊いている」

「なんのことよ!」

「・・・」

「はっきり言いなさいよ!」

また始まるのか・・・罵詈雑言が。

「・・・シキ、ここは任せた」

「父上!」

「地下のことで早急に武官と策を組まねばならん」

言われ窓を見ると、ほんのりではあるが払暁が差している。

「武官の意見も聞かねばならん」

「父上・・・まさかまた紫を地下に連れて行かれると?」

「そんなことを望んではおらん。 時を急ぐ、あとの事は頼む」

体のいい言い訳と取られてもいい。 それが理由でない事でもないのだから。

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