年中行事の一つ、無事、今年も偕楽園に行く。水戸は風強し、だが気温高く晴天、気分よし。
季節の進展異常に早い今年、早、盛り過ぎ。だが、吹く風の中の強い梅が香に満足、
そして何年ぶりか、足を踏み入れた好文亭にも。(戦災で焼失、再建されたとは言え)
最後の将軍、慶喜の父、烈公斉昭が家臣、城中の婦人の休養のために建てたとされる好文亭。
その茶室で、茶を飲み、建物の詳細に目を配る、各所に何気なく、繊細に計算された質素な美を発見し、感銘。
土壁の中に美しく、繊細に組み込まれた竹、全く見えないところにも美しさを求める、確かな深き美意識,感性を持つ、日本人として誇りを感じる。
ヨーロッパのベルサイユ、シェーンブルン宮殿などの人を威圧する美、豪華な生活ぶりを表現するは容易い。
幕末、日本を訪れた外国人の多くが日本の特権階級の大名、武士などが西洋の王、貴族階級とは全く異なったあまりに質素な家、生活ぶりに驚いた。
美意識の違う当時の外国人が廃屋とさえ思える、質素な日本の建物、生活様式の中に日本の特別の美を感じ得たということにもすごいことだ。