五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

鎌倉の山桜愛で能の会

2014年03月31日 | 第2章 五感と体感
昨日は生憎の雨でした。どなたが雨男か雨女かは解りませんが、確か去年の発表会は嵐の中の国立能楽堂での発表会だったように記憶しています(笑)昨日は朝の内はまだ雨だけだったようですが、一日外が強風の中の発表会となっていたようです。

意外にも鎌倉には公的な能楽堂がありません。これだけ文人に好まれた地であるのに、個人の御屋敷に能舞台を持つことはあっても、公的に私人所有の能舞台を移築して建てる動きにはならなかったようです。昨日の能舞台は某能楽師所有の舞台をおおやけに貸してくださっています。

鎌倉能舞台のある長谷寺を更に山側に入った谷戸の道は大船方面に繋がっています。周囲は低くい山ではありますが、連なる山は鎌倉五山と云われ、ハイキングコースにもなっています。横浜や藤沢、逗子に抜けるには谷戸や切通しを抜けなくては行くことができない地形となっています。故に、義経も鎌倉入りのために兄である源頼朝からの許可を得る為藤沢寄りの江の島を望む万福寺で腰越状を書き、待機しました。腰越も海沿いは山であり、当時は簡単には入ることは出来なかったはずです。
このあたりの鎌倉の山間に入ると、「千手」を思い、哀しくなります。そのような雰囲気の場所です。

今回私が舞ったのは安宅です。歌舞伎で言えば勧進帳。琵琶湖を抜け安宅の関で弁慶が白紙の東大寺再建勧進の書状をとうとうと読み上げ、義経一行が無事に陸奥の国へと落ち伸びる場面です。

とうとうと読み上げて、勇ましく陸奥へ向かう様な迫力には欠けた弁慶こと私ではありましたが、能の面白さ、歌舞伎の面白さはここにあるんよ~♪と、歴史の名場面を妄想しながら楽しくも苦しい稽古を積ませて頂きました。

社中の皆様の素晴らしい舞台と、ご師匠様の熱心な指導と懐の深さに、今回も堪能しきりの発表会でした。
そして鎌倉の山桜が雨に濡れ、徐々に色付いてきた鎌倉の山を時折窓から愛でながら、好き好き一日を過ごすことができました。

「宝くじの3億円が当たったら、能楽堂を建てるよ」と宣言する私達は、「いやいや、3億円じゃ無理無理。二人が当てないとだめね。もしくは5億円だわ~。維持管理を考えると儲けないと~;;」などと本気度の高いジョークを飛ばし、宴は毎度の賑やかさでお開きとなりました。

めでたしめでたし。

改めて夏の横浜金剛会に向けて自らを律して稽古に励んで参りたいと思います。

みなさま、お疲れ様でした~^^//

ここで、一句「鎌倉のやまざくら愛で謡い舞い」
お粗末さまでした。


☆☆
4月22日(火曜日14時~)~27日(日曜日)世田谷美術館区民ギャラリーにて「江戸表具を愛する会」の作品展を行います。新緑の季節、砧公園をお散歩がてら、ぜひ!


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