五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

フラメンコフラメンコを観ているうちに

2012年03月29日 | 第2章 五感と体感
渋谷、ル シネマで上映されている(そろそろおしまい)フラメンコフラメンコを観ました。

息子のサークルのお陰で、すっかり身近になったフラメンコ。学祭に向けて、特に女子が長期間真剣に稽古し、穴蔵のような舞台を設置し、観客はひしめき合いながらその舞台を楽しみます。毎年若さ溢れる踊りからエネルギーを頂いてきましたが、いよいよ今年が最終学年です。歴史のあるスペイン研究会が、ずっと続くことを祈ります。

さて、映画フラメンコフラメンコは、美しいドキュメンタリー映画でした。ドキュメンタリーというよりも舞台を独り占めしたような感覚と表現したほうがしっくりきます。

映画に使用され絵画と照明は、ベラスケスやゴヤを想わせ、あたかも自分がその絵の中に入ったような感じになり、舞台装置とダンサーが交わることで画面が一枚の絵画の連続を観ているように感じます。そのくらい完成度の高いものでした。

ガルシア ロルカのような深い詩だけではなく、日常を営む人の思いがストレートに歌われ、神様が身近であり、嘘偽りの無い人間的な詩から今を生きる私達が血と骨と肉を直に体感できる事が、踊りもさることながら今回の映画で、フラメンコの面白さを新たに発見したのです。

そして、映画を観ながら、つらつらと色々な事を思い出していました。

随分昔に私がジャズを聴くきっかけになったアルバムが、マイルスデイビスの「アランフェス」でした。勿論クラシックのアランフェス協奏曲がモチーフになっています。ジャズ好きの叔父の部屋に入ると、レコードジャケットやジャズ喫茶のマッチ箱が飾られ、その中でアランフェスを聴いた時の衝撃は、中学生の私にはとても刺激的で大きなものでした。
たぶん、いきなりセロニアス モンクを聴かされていたら、刺激が強すぎたかもしれませんが。
数年間、ジャズを聴いているうちに、フュージョンが流行り出しました。そこで出合ったミュージシャンが、パコ デ ルシア。彼のスパニッシュ的なギターはテクニックも素晴らしく、私が学生の頃に聴いた、ジョン マクラフリンとラリー コリエル3人のギター共演は、過去のコンサートで私の中ではベスト5に入ります。
そのパコ デ ルシアが映画に現れ、映画館内が一瞬ざわめいたことも、ちょっぴり嬉しい出来事でした。
スパニッシュを奏でる彼のギターも素敵でした。

フラメンコフラメンコの映画のおかげで、色々なことが思い出され、まとまりがつかないのですが、私の生育史に影響を与えている芸術の宝箱が久しぶりに開いたような感じです。

なんといっても、サラ バラスのダンスが最高であり崇高であることを最後に書き記しておきます。
性を超えている身体の美しさをこの映画でより深く表現したことも絶賛です。

映画のお陰で、色々なことが溢れ出ています。書ききれないので、この辺で終わりにします^^よくよく考えてみるとスペインの表現者は私にかなりの影響を与えているようです。

DVDが出るのが楽しみ^^

クリック応援お願いします♪♪「生き甲斐の心理学」
人気blogランキング
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする