五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

高円寺の銭湯

2009年12月30日 | 第2章 五感と体感
晦日の日。
小学生のころは、ひとあし先に母の実家に一人で行き、祖母の買い物に付き合い、高円寺商店街の賑わいを見るのがとても楽しみでした。
夜になると更にお楽しみがありました。叔母と銭湯に行き、イチゴ牛乳を飲むのです。

昭和30年代から40年代前半の話です。

ちょうど「神田川」が流行った頃です。

当時、中央線沿線の高円寺や中野、阿佐ヶ谷には多くの銭湯があり、それぞれの建物には個性がありました。小さな桶にシャンプーや手ぬぐいを入れ、銭湯の独特な異空間に入り込むのは、私の放浪癖の原点だったのかもしれません。

私のお気に入りの銭湯は、建物の構えが、お城のような瓦屋根で、建物の中には曲がり廊下があり、きれいな坪庭があるところです。竹で編んだ丸いかごに服を入れ、浴場にはいると高い天井に、ケムケムと湯気が立ち上り、お湯を流す音と桶をタイルの床に置く音が響き合っています。正面の壁には松林から見える富士山。富士山には雪がかぶっています。

銭湯の匂いは、懐かしい記憶をよみがえらせます。

子供がワクワクする異空間。
いまやそれは私が体験した昔ながらの銭湯ではありません。たった数十年しかたっていないのに、世の中はずいぶん様変わりしました。

晦日の思い出のひとつを思い出しながら、2009年12月30日を大切に過ごすことにしよう、っと。

それにしても、なぜ、イチゴ牛乳だったんだろう・・・

[生き甲斐の心理学参照」
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