12月2日。FIFA公式サイトの動画で2018年と2022年に開催されるワールドカップのホスト国の発表を見ていいた。2018年大会の開催地はロシアに決まった。
あぁ…England だめだったのか…. そういえば数時間前の英国のブックメーカーの最新の予想では2018年がロシアで 2022 年がカタールがそれぞれ本命視されていたなぁ….. 2022年大会は日本も立候補していたけど、共同開催とはいえ2002年に既にワールドカップを開催したばかりなのでちょっと難しいかな…まだ未開催国にということとなればオーストラリアが有力でそれが平等かな・・・と思いつつ、固唾をのんで凝視していたディスプレィを通してブラッター会長が封筒から出した白い紙に書かれていた“開催国名”は QATAR だった…
オーストラリアに票を投じたのはドイツの皇帝ベッケンバウアーだけだったらしい….. 翌日から英国と豪州の落胆ぶりはそれぞれの地元紙の社説やコラムを含む報道記事をみれば手に取る様に解った。ある英国紙はカタールの事を Cash Cow ( 金のなる木 ) と比喩するなどそして怒りの矛先は FIFA にも向いていた( また詳しくアップします…誰も見ないか….)
Socceroos は2回目の挑戦となる Asian Cup 。
前回 Asian Cup に臨んだ Socceroos はオーストラリアのサポーター達絶大なる期待を背景に初出場初優勝を目論んでいた。 Gold and Green と呼ばれるオーストラリアのサポーター達も我らが英雄達の快進撃を見られると1次リーグが行われたタイに多く集った。前年ドイツので日本を撃破した事を回想しながら..
しかしそこに待ち受けていたのは大いなる落胆と経験した事無い高温多湿の気候だった。幸運にも私は現地観戦する機会に恵まれたが、ピッチ上の Socceroos 達を見て彼らは本当に前年、我が Samurai Blue を打ちのめしたメンバーなのだろうか…と眼を疑った。暑さの為に運動量は全く見られず脚元で受けるパスばかり。初戦のオマーン戦は先制を許し終盤に Cahill のゴールで追いつくのがやっと。続くイラク戦は1対1で競り負けるシーンが続き 1-3 で完敗。オーストラリアから駆け付けたサポーター達の信じられないという表情は忘れられない。
試合後当時の Arnold 監督が “いやいやここに来た選手が何にかいる。” と言ったとか言わないとかで、その発言にコメントを求められた Viduka が “ Disagree !! “ と語ったシーンを見てチーム崩壊もあると思われた。
そして剣が峰で迎えた地元タイとの第三戦は 4-0 と快勝し1次リーグ敗退の危機から逃れられたが、その勝因はこのタイ戦がナイトゲームで終盤には降雨が始まるなど“動きやすい気候”に助けられたことにも大いに寄与した。そして準々決勝戦では Aloisi のゴールで先制しながら高原のゴールで追いつかれ日本にPK戦で敗れワールドカップのリベンジを喫してしまった。
それでも大会翌年から始まったワールドカップ南アフリカ大会予選ではメルボルンで行われた最終戦で日本を逆転で 2-1 で破る等圧倒的な強さを見せてアジア地区予選を通過しその存在感を見せつけ、本大会前は地元メディアも前回大会とは比べ物にならないくらいの報道を繰り広げ前回以上の戦績が期待された。
しかし初戦、若いドイツ選手の早い動きに老齢化したMF,DF陣はさっぱり対応できず8分に Podolski 26分に Klose に連続ゴールを決められこの時点で2大会連続1次リーグ突破の期待は事実上霧散してしまった。
新監督 Holger Osieck の就任
8月11日 Socceroos のワールドカップ挑戦が終わって約1カ月後 Holger Osieck 新監督就任が発表された。日本人からすればOsieck 氏が浦和レッズを ACL 優勝に導いた監督として有名だけど、オーストラリアではそうでもなかったらしい。
地元紙ではドイツで数年プレーした後に Fenerbache と Urawa Red Diamonds で指揮を執った経験があり、1999年から4年間カナダ代表監督に就任した間、 2000年CONCACAF Gold Cup で優勝を果たした事と1990年 Beckenbauer 率いる西ドイツがワールドカップで優勝した際にアシスタントコーチとして優勝チームに従事していたことが説明されていた。
そしてワールドカップ南アフリカ大会終了後、 Socceroos の監督候補として元南アフリカ代表監督だったCarlos Parreira 氏 やカメルーン代表監督だったPaul Le Guen 氏の様に候補に入っていなかった事を述べる記事もあった。就任翌日の地元紙のアンケートでは彼の存在を就任発表前から知っていた人は11%程度であったらしい。その11%にはおそらく2007年浦和レッズと ACL を戦った Sydney FC のサポーターが多く入っていただろう…
Slovenia 2 Australia 0 Ljubljana 12.AUG. 2010
新監督就任の翌日、 Socceroos は Slovenia の首都 Ljubljana に乗込みスロベニア代表との親善試合に臨んだ。両チームとも6月23日、ワールドカップ1次リーグ最終戦以来のAマッチとなったが、スロベニアはベンチスタートのエース Ljubjiamkic 以外は全てワールドカップでのレギュラーメンバー。一方オーストラリアは Cahill, Kewell そして Kennedy ら攻撃的選手や RSB Brett Emerton らが遠征に帯同せずワールドカップではドイツ戦とガーナ戦途中出場だった元 Perth Glory の Nikita Rukavytsya ( Hertha Brelin SC ) とA-League Gold Coast United の Bruce Djite,らの2トップスタメン。しかしワールドカップ2ゴールの Brett Holman 。GK Schwarzer, CB Lukas Neil LSB David Carney ( Twente ) MF Luke Wilkshire ( Dinamo Moscow ) らワールドカップメンバーがスタメンに。スタメン11人中 Djite と DF Jade North ( Wellington Phoenix ) を除く9選手がワールドカップメンバーで期待された?世代交代はこの試合ではまだ見られなかった。
試合は開始からホームのスロヴェニアが押す展開。15分にはこの試合のスロヴァニアのスタメン選手の中で唯一ワールドカップでは 控え選手だったTim Matavz ( Groningen ) が決定的なシュートを放つが Shcwarzer がファインセーブで防ぎ35分にも Andraz Kirm (Polonia Warszawa ) のシュートもセーブし存在感を見せる。
オーストラリアは前半 Djite, が決定的なシュートを放つが GK Samir Handanovic ( Udinese ) の好セーブで得点にならなかった。後半に入りスロヴェニアは Matavz に替えて Dedic ( Bochum ) , 68分に Illicic ( Maribor ) そして74分にエースLjubjiamkic ( Gent ) が投入され主導権を握り78分に Miso Brecko ( 1FC Köln ) からボールを受けたDedicが 90分に Ljubjiamkic ら交替出場選手達が連続ゴールを上げた。
オーストラリアは後半 56分 Djite に替えて Vidosic ( Nurunberg ) 70分に Rukavytsya に替えて Nathan Burns ( AEK Athens ) らワールドカップ予選では起用されたがワールドカップメンバーから漏れた選手達を投入し得点を狙うがスロヴェニア DF 陣から得点を奪えなかった。
後半からはGK Federici ( Reading ) が Schwarzer に替って投入されたが2失点を喫した。 Holger Osieck “新監督”はスタンドからこの試合を観戦していたらしい…..
M. Schwarzer ( 46’ A.Federici ) , L.Neil, D.Carney, J.North, B. Holman, L. Wilkshire, C.Valeri, M. Jediniak ( 88’ J.Holland ) , R.Garcia, B.Djite ( 56’ D.Vidosic ), N.Rukavytsya ( N. Burns )
Switzerland 0 Australia 0 St.Gallen 4.SEP.2010
Holger Osieck 新監督の“デビュー戦”となったスイス代表との試合はスコアレスドローに終わった。この試合のスタメンも CBに浦和レッズの Spiranovic 、そしてFWに McDonald ( Middlesbrough ) が起用された以外のスタメンはワールドカップメンバー。 Spiranovic は怪我でワールドカップに選ばれず McDonald も Verbeek 元監督のワントップ起用に適していない為に最後にメンバーから外れた選手で実質“新戦力”は起用されなかった。一方のスイスはスタメン11人中8人がワールドカップメンバーであったがレギュラーだったのは Lichsteiner ( Lazio ) , Inler( Udinese ) , Frei ( Basel ) Derdiyok( Bayer Leverkusen ) の4人。これは3日後 Basel で行われたが欧州選手権予選の England 戦に向けて主力の半分をベンチスタートとさせた為。そして MF Tranquillo Barnetta ( Bayer Leverkusen ) はインフルエンザの為に試合に出られなかった。
それでも試合は地元スイスが主導権を握り続けGK Schwarzer がまたもファインセーブを連発しかなりの時間帯でピンチが続いたがDF陣が頑張り何とかドローに持ち込んだ。ワールドカップが終わり代表に復帰した Scott McDonald も何度かチャンスは有ったのだがゴールは奪えなかった。
“選手達は良くやったと思う。いくつかのチャンスも作り得点機もあったがファインプレーの為の最後のワンタッチが不足していた。選手達の姿勢は大変良かった。後半にはいりスイスは4人の交替選手を投入し他の事により我々は混乱を招き何度かミスパスを繰り返した。” 試合後 Osieck 監督はこう語った。
それでも数週間所属先の Blackburn で出番の無かった Brett Emerton が良いパフォーマンスを見せ、得点こそ挙げられなかったが McDonald も何度かチャンスを掴んだ。
しかしこの試合でもチームを救ったのは守護神 Schwarzer 、前半は至近距離からの Albert Bunjaku ( Nurunberg ) のシュートをストップし、後半開始早々の Margairaz ( F.C.Zurich ) のヘッドは指先で弾き出した。
60分にはPKを献上し、この試合で通算77試合40得点を決めていた Alexander Frei はSchwarzer が飛んだ方向と逆に蹴ったがゴールを外してしまった。 4日前の8月31日に Shcwarzer は Arsenal への移籍を断ったばかりであったが、
“先週起こった事を彼は払拭した。なぜなら彼は素晴らしいプロフェッショナルであるからだ。”と Osieck 監督は称賛を惜しまなかった。
M. Schwarzer , L. Neil, M. Spiranovic, D. Carney, T. Cahill ( 66’ D. Vidosic ) ,
J. Culina, B. Emerton , B. Holman ( 83’ T. Oar ) , L, Wilkshire, C. Valeri ( 81’ M. Jedinak ) , S. McDonald
Poland 1 Australia 2 Krakow 8.SEP.2010
スイス戦から4日後 Poland の Krakow で行われたポーランド代表との親善試合でオーストラリアは 2-1 で勝利を収めワールドカップ後初勝利を上げた。
試合は71分に Brett Emerton が退場になり1人少なくなったがポーランドの同点ゴールを許さず Osieck 監督が就任後初勝利を上げた。この日の最大の収穫はスタメン起用された GK Federici がRobert Lewandowksi ( Borussia Dortmund ) のPKをストップするなど他にもピンチを好パフォーマンスで防ぐなど GK は Shcwarzer だけでは無いとばかりに存在感を示した事だった。
Osiekc監督はスイス戦のスタメンから4人の選手を替えた。 GK にはFederici がMark Schwarzer に替ってスタメンに起用されMile Jedinak ( Genclerbirligi ) , Garcia ( Hull City ) そしてJon McKain ( Al Nasr : Saudi Arabia ) らがJason Culina, Emerton そして Matthew Spiranovic らに替ってスタメン起用された。そして前線はスイス戦に続いて McDonald と Cahill が2トップを組んだ。
試合は14分ワールドカップで2得点を上げたBrett Holman ( AZ ) のミドルシュートが GK Przemyslaw Tyton ( Roda JC ) が守るゴールを破り先制ゴールを上げたが18分、 Socceroos DF陣のルーズなマークを掻い潜った Lewanodowski が同点ゴールを決めた。
しかしその8分後 Holman がまたもポーランドDF陣を切り裂き最後は R.Garcia に決定的なスルーパスを送るとポーランド代表の主将Michal Zewlakow ( Ankaragucu : Turkey ) がGarcia を倒し、Ivan Bebek 主審が素早くペナルティースポットを指す。そのPKをLuke Wilkshire が冷静にGKTyton が飛んだのと反対方向に流し込みオーストラリアが再びリードを奪った。
Holman は29分に負傷の為 Emerton に替ってベンチに下がり、その4分後ポーランドは再び同点にするチャンスを掴んだ。オーストラリアゴール前に迫った Blaszykowski を McKain が倒してしまいPKを献上。しかしLewandowski ( Borusia Dortmund ) のPKはGK Federici が左に飛んでブロック。最大のピンチを救った。
71分に Emerton が2枚目の警告を受け退場となると Osieck 監督は75分に Cahill を下げて D. Vidosic をそして81分には McDonald に替えて N. Burns を投入する等守備を固め何とか逃げ切った。これで9月の欧州遠征はFIFA ランク 17位のスイスと引分け 56位のポーランドに勝利を収め1勝1分で終える事が出来た。
Lukas Neil 主将はこの欧州遠征での成果を手放しではないものの満足な様子。
“アウェーの地において1勝1分で終えられた事は大変嬉しい。まだ多くの事を学んだり行ったりする必要があるがここには才能と潜在能力が秘められている。我々は自分達の失敗から1月に向けて学んで行かねばならない。”
“まだやらねばならない事が多くある。”試合後 Osieck 監督は守備に就いてこの様に示唆した。そして前線は Verbeek 時代とは異なり2トップを起用して行く様に思われた。そしてまだこの時点ではワールドカップ後出場機会のない
Harry Kewell, Josh Kennedy そしてMichael Beauchamp らの復帰も待ち望まれた。
A. Federici , L. Neil, D. Carney, J. McKain, T. Cahill ( 75’ D. Vidosic ) , B. Holman ( 29’B. Emerton ) , L. Wilkshire, C. Valeri ( 55’ J. Culina ) , M. Jedinak, S. McDonald ( 81’ N. Burns ) , R. Garcia
パラグアイ戦以降に続く
あぁ…England だめだったのか…. そういえば数時間前の英国のブックメーカーの最新の予想では2018年がロシアで 2022 年がカタールがそれぞれ本命視されていたなぁ….. 2022年大会は日本も立候補していたけど、共同開催とはいえ2002年に既にワールドカップを開催したばかりなのでちょっと難しいかな…まだ未開催国にということとなればオーストラリアが有力でそれが平等かな・・・と思いつつ、固唾をのんで凝視していたディスプレィを通してブラッター会長が封筒から出した白い紙に書かれていた“開催国名”は QATAR だった…
オーストラリアに票を投じたのはドイツの皇帝ベッケンバウアーだけだったらしい….. 翌日から英国と豪州の落胆ぶりはそれぞれの地元紙の社説やコラムを含む報道記事をみれば手に取る様に解った。ある英国紙はカタールの事を Cash Cow ( 金のなる木 ) と比喩するなどそして怒りの矛先は FIFA にも向いていた( また詳しくアップします…誰も見ないか….)
Socceroos は2回目の挑戦となる Asian Cup 。
前回 Asian Cup に臨んだ Socceroos はオーストラリアのサポーター達絶大なる期待を背景に初出場初優勝を目論んでいた。 Gold and Green と呼ばれるオーストラリアのサポーター達も我らが英雄達の快進撃を見られると1次リーグが行われたタイに多く集った。前年ドイツので日本を撃破した事を回想しながら..
しかしそこに待ち受けていたのは大いなる落胆と経験した事無い高温多湿の気候だった。幸運にも私は現地観戦する機会に恵まれたが、ピッチ上の Socceroos 達を見て彼らは本当に前年、我が Samurai Blue を打ちのめしたメンバーなのだろうか…と眼を疑った。暑さの為に運動量は全く見られず脚元で受けるパスばかり。初戦のオマーン戦は先制を許し終盤に Cahill のゴールで追いつくのがやっと。続くイラク戦は1対1で競り負けるシーンが続き 1-3 で完敗。オーストラリアから駆け付けたサポーター達の信じられないという表情は忘れられない。
試合後当時の Arnold 監督が “いやいやここに来た選手が何にかいる。” と言ったとか言わないとかで、その発言にコメントを求められた Viduka が “ Disagree !! “ と語ったシーンを見てチーム崩壊もあると思われた。
そして剣が峰で迎えた地元タイとの第三戦は 4-0 と快勝し1次リーグ敗退の危機から逃れられたが、その勝因はこのタイ戦がナイトゲームで終盤には降雨が始まるなど“動きやすい気候”に助けられたことにも大いに寄与した。そして準々決勝戦では Aloisi のゴールで先制しながら高原のゴールで追いつかれ日本にPK戦で敗れワールドカップのリベンジを喫してしまった。
それでも大会翌年から始まったワールドカップ南アフリカ大会予選ではメルボルンで行われた最終戦で日本を逆転で 2-1 で破る等圧倒的な強さを見せてアジア地区予選を通過しその存在感を見せつけ、本大会前は地元メディアも前回大会とは比べ物にならないくらいの報道を繰り広げ前回以上の戦績が期待された。
しかし初戦、若いドイツ選手の早い動きに老齢化したMF,DF陣はさっぱり対応できず8分に Podolski 26分に Klose に連続ゴールを決められこの時点で2大会連続1次リーグ突破の期待は事実上霧散してしまった。
新監督 Holger Osieck の就任
8月11日 Socceroos のワールドカップ挑戦が終わって約1カ月後 Holger Osieck 新監督就任が発表された。日本人からすればOsieck 氏が浦和レッズを ACL 優勝に導いた監督として有名だけど、オーストラリアではそうでもなかったらしい。
地元紙ではドイツで数年プレーした後に Fenerbache と Urawa Red Diamonds で指揮を執った経験があり、1999年から4年間カナダ代表監督に就任した間、 2000年CONCACAF Gold Cup で優勝を果たした事と1990年 Beckenbauer 率いる西ドイツがワールドカップで優勝した際にアシスタントコーチとして優勝チームに従事していたことが説明されていた。
そしてワールドカップ南アフリカ大会終了後、 Socceroos の監督候補として元南アフリカ代表監督だったCarlos Parreira 氏 やカメルーン代表監督だったPaul Le Guen 氏の様に候補に入っていなかった事を述べる記事もあった。就任翌日の地元紙のアンケートでは彼の存在を就任発表前から知っていた人は11%程度であったらしい。その11%にはおそらく2007年浦和レッズと ACL を戦った Sydney FC のサポーターが多く入っていただろう…
Slovenia 2 Australia 0 Ljubljana 12.AUG. 2010
新監督就任の翌日、 Socceroos は Slovenia の首都 Ljubljana に乗込みスロベニア代表との親善試合に臨んだ。両チームとも6月23日、ワールドカップ1次リーグ最終戦以来のAマッチとなったが、スロベニアはベンチスタートのエース Ljubjiamkic 以外は全てワールドカップでのレギュラーメンバー。一方オーストラリアは Cahill, Kewell そして Kennedy ら攻撃的選手や RSB Brett Emerton らが遠征に帯同せずワールドカップではドイツ戦とガーナ戦途中出場だった元 Perth Glory の Nikita Rukavytsya ( Hertha Brelin SC ) とA-League Gold Coast United の Bruce Djite,らの2トップスタメン。しかしワールドカップ2ゴールの Brett Holman 。GK Schwarzer, CB Lukas Neil LSB David Carney ( Twente ) MF Luke Wilkshire ( Dinamo Moscow ) らワールドカップメンバーがスタメンに。スタメン11人中 Djite と DF Jade North ( Wellington Phoenix ) を除く9選手がワールドカップメンバーで期待された?世代交代はこの試合ではまだ見られなかった。
試合は開始からホームのスロヴェニアが押す展開。15分にはこの試合のスロヴァニアのスタメン選手の中で唯一ワールドカップでは 控え選手だったTim Matavz ( Groningen ) が決定的なシュートを放つが Shcwarzer がファインセーブで防ぎ35分にも Andraz Kirm (Polonia Warszawa ) のシュートもセーブし存在感を見せる。
オーストラリアは前半 Djite, が決定的なシュートを放つが GK Samir Handanovic ( Udinese ) の好セーブで得点にならなかった。後半に入りスロヴェニアは Matavz に替えて Dedic ( Bochum ) , 68分に Illicic ( Maribor ) そして74分にエースLjubjiamkic ( Gent ) が投入され主導権を握り78分に Miso Brecko ( 1FC Köln ) からボールを受けたDedicが 90分に Ljubjiamkic ら交替出場選手達が連続ゴールを上げた。
オーストラリアは後半 56分 Djite に替えて Vidosic ( Nurunberg ) 70分に Rukavytsya に替えて Nathan Burns ( AEK Athens ) らワールドカップ予選では起用されたがワールドカップメンバーから漏れた選手達を投入し得点を狙うがスロヴェニア DF 陣から得点を奪えなかった。
後半からはGK Federici ( Reading ) が Schwarzer に替って投入されたが2失点を喫した。 Holger Osieck “新監督”はスタンドからこの試合を観戦していたらしい…..
M. Schwarzer ( 46’ A.Federici ) , L.Neil, D.Carney, J.North, B. Holman, L. Wilkshire, C.Valeri, M. Jediniak ( 88’ J.Holland ) , R.Garcia, B.Djite ( 56’ D.Vidosic ), N.Rukavytsya ( N. Burns )
Switzerland 0 Australia 0 St.Gallen 4.SEP.2010
Holger Osieck 新監督の“デビュー戦”となったスイス代表との試合はスコアレスドローに終わった。この試合のスタメンも CBに浦和レッズの Spiranovic 、そしてFWに McDonald ( Middlesbrough ) が起用された以外のスタメンはワールドカップメンバー。 Spiranovic は怪我でワールドカップに選ばれず McDonald も Verbeek 元監督のワントップ起用に適していない為に最後にメンバーから外れた選手で実質“新戦力”は起用されなかった。一方のスイスはスタメン11人中8人がワールドカップメンバーであったがレギュラーだったのは Lichsteiner ( Lazio ) , Inler( Udinese ) , Frei ( Basel ) Derdiyok( Bayer Leverkusen ) の4人。これは3日後 Basel で行われたが欧州選手権予選の England 戦に向けて主力の半分をベンチスタートとさせた為。そして MF Tranquillo Barnetta ( Bayer Leverkusen ) はインフルエンザの為に試合に出られなかった。
それでも試合は地元スイスが主導権を握り続けGK Schwarzer がまたもファインセーブを連発しかなりの時間帯でピンチが続いたがDF陣が頑張り何とかドローに持ち込んだ。ワールドカップが終わり代表に復帰した Scott McDonald も何度かチャンスは有ったのだがゴールは奪えなかった。
“選手達は良くやったと思う。いくつかのチャンスも作り得点機もあったがファインプレーの為の最後のワンタッチが不足していた。選手達の姿勢は大変良かった。後半にはいりスイスは4人の交替選手を投入し他の事により我々は混乱を招き何度かミスパスを繰り返した。” 試合後 Osieck 監督はこう語った。
それでも数週間所属先の Blackburn で出番の無かった Brett Emerton が良いパフォーマンスを見せ、得点こそ挙げられなかったが McDonald も何度かチャンスを掴んだ。
しかしこの試合でもチームを救ったのは守護神 Schwarzer 、前半は至近距離からの Albert Bunjaku ( Nurunberg ) のシュートをストップし、後半開始早々の Margairaz ( F.C.Zurich ) のヘッドは指先で弾き出した。
60分にはPKを献上し、この試合で通算77試合40得点を決めていた Alexander Frei はSchwarzer が飛んだ方向と逆に蹴ったがゴールを外してしまった。 4日前の8月31日に Shcwarzer は Arsenal への移籍を断ったばかりであったが、
“先週起こった事を彼は払拭した。なぜなら彼は素晴らしいプロフェッショナルであるからだ。”と Osieck 監督は称賛を惜しまなかった。
M. Schwarzer , L. Neil, M. Spiranovic, D. Carney, T. Cahill ( 66’ D. Vidosic ) ,
J. Culina, B. Emerton , B. Holman ( 83’ T. Oar ) , L, Wilkshire, C. Valeri ( 81’ M. Jedinak ) , S. McDonald
Poland 1 Australia 2 Krakow 8.SEP.2010
スイス戦から4日後 Poland の Krakow で行われたポーランド代表との親善試合でオーストラリアは 2-1 で勝利を収めワールドカップ後初勝利を上げた。
試合は71分に Brett Emerton が退場になり1人少なくなったがポーランドの同点ゴールを許さず Osieck 監督が就任後初勝利を上げた。この日の最大の収穫はスタメン起用された GK Federici がRobert Lewandowksi ( Borussia Dortmund ) のPKをストップするなど他にもピンチを好パフォーマンスで防ぐなど GK は Shcwarzer だけでは無いとばかりに存在感を示した事だった。
Osiekc監督はスイス戦のスタメンから4人の選手を替えた。 GK にはFederici がMark Schwarzer に替ってスタメンに起用されMile Jedinak ( Genclerbirligi ) , Garcia ( Hull City ) そしてJon McKain ( Al Nasr : Saudi Arabia ) らがJason Culina, Emerton そして Matthew Spiranovic らに替ってスタメン起用された。そして前線はスイス戦に続いて McDonald と Cahill が2トップを組んだ。
試合は14分ワールドカップで2得点を上げたBrett Holman ( AZ ) のミドルシュートが GK Przemyslaw Tyton ( Roda JC ) が守るゴールを破り先制ゴールを上げたが18分、 Socceroos DF陣のルーズなマークを掻い潜った Lewanodowski が同点ゴールを決めた。
しかしその8分後 Holman がまたもポーランドDF陣を切り裂き最後は R.Garcia に決定的なスルーパスを送るとポーランド代表の主将Michal Zewlakow ( Ankaragucu : Turkey ) がGarcia を倒し、Ivan Bebek 主審が素早くペナルティースポットを指す。そのPKをLuke Wilkshire が冷静にGKTyton が飛んだのと反対方向に流し込みオーストラリアが再びリードを奪った。
Holman は29分に負傷の為 Emerton に替ってベンチに下がり、その4分後ポーランドは再び同点にするチャンスを掴んだ。オーストラリアゴール前に迫った Blaszykowski を McKain が倒してしまいPKを献上。しかしLewandowski ( Borusia Dortmund ) のPKはGK Federici が左に飛んでブロック。最大のピンチを救った。
71分に Emerton が2枚目の警告を受け退場となると Osieck 監督は75分に Cahill を下げて D. Vidosic をそして81分には McDonald に替えて N. Burns を投入する等守備を固め何とか逃げ切った。これで9月の欧州遠征はFIFA ランク 17位のスイスと引分け 56位のポーランドに勝利を収め1勝1分で終える事が出来た。
Lukas Neil 主将はこの欧州遠征での成果を手放しではないものの満足な様子。
“アウェーの地において1勝1分で終えられた事は大変嬉しい。まだ多くの事を学んだり行ったりする必要があるがここには才能と潜在能力が秘められている。我々は自分達の失敗から1月に向けて学んで行かねばならない。”
“まだやらねばならない事が多くある。”試合後 Osieck 監督は守備に就いてこの様に示唆した。そして前線は Verbeek 時代とは異なり2トップを起用して行く様に思われた。そしてまだこの時点ではワールドカップ後出場機会のない
Harry Kewell, Josh Kennedy そしてMichael Beauchamp らの復帰も待ち望まれた。
A. Federici , L. Neil, D. Carney, J. McKain, T. Cahill ( 75’ D. Vidosic ) , B. Holman ( 29’B. Emerton ) , L. Wilkshire, C. Valeri ( 55’ J. Culina ) , M. Jedinak, S. McDonald ( 81’ N. Burns ) , R. Garcia
パラグアイ戦以降に続く
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます