Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

サンガ完敗 レッズは強いなぁ

2006-04-20 | 京都サンガ J-League
4月15日。楽しみにしていたJ1第8節。我が愛する京都パープルサンガの試合観戦に出掛けた。試合会場は自宅近くのさいたまスタジアム2002。サンガのJ1でのゲームを観戦するのは4年ぶりだ。3年前、J1から陥落した年は色々都合があって観戦には行けなかった。その後2年間過ごしたJ2では毎年何度か観戦に行ったが、やはりJ1のゲームは格別だ。しかもその舞台がさいたまスタジアム2002というのもたまらない。2002年、感動のワールドカップ日韓大会が行われた年、ここで実際にワールドカップのゲームを観戦し、年末には天皇杯の準決勝戦、サンフレッチェ広島対京都パープルサンガの試合を観に来た。そして数日後の元旦では鹿島アントラーズを破って優勝した。本当に忘れられない1年であった。あれから4年が経った。対戦相手は首位を独走するの浦和レッズ。過去の対戦では以外にレッズとの相性は悪くない。2003年は1敗1分だったが、その前の2002年のシーズンは1勝1敗、そして1999年はサンガが2連勝しておりレッズはこの年降格してしまった。 2000年、レッズは1年でJ1復帰を果たすが、今度はサンガがJ2に降格をしてしまいその2年間対戦はなかった。1996年、開幕から18連敗を記録した京都サンガがJリーグ公式戦で初めて勝点を上げたナビスコ杯の相手が浦和レッズ。そしてその次のナビスコ杯の試合で勝利を収めた相手もレッズであった。 4月15日の試合も過去の相性にすがりたかった。

何とか無失点の前半
競技場入りして座席を確保し、何か食べるものをと売店に向う。多くの人々が食べ物、飲み物を求めて整然と列を成して並んでいる姿は日本ならではの光景だ。外国の競技場なら行儀良く並んでいたらいつまでたっても目的に辿りつけない。やがて40,000人の大歓声に乗ってレッズのスタメンが発表される。怪我で小野伸二が不在だが坪井、三都主の代表クラスは健在。かつてサンガの中心選手でもあった黒部光昭がスクリーンに映し出されるとサンガサポーターから一斉にブーイングが。朴智星、松井大輔そして黒部が揃った2002年度は天皇杯を勝ち取ったのだが。黒部も一時は代表候補に名を連ね、川淵キャプテンが“良い宝物を見つけた”と賞賛をした選手だったが、6月にドイツのピッチに立つ可能性は皆無に近いだろう。 試合は地力に優るレッズが押す展開。開始2分には早くも坪井のオーバーラップからチャンスを掴む。 サンガは4バックというよりも4人ディフェンス。リカルド、鈴木悟が不在で替わって登尾、鷲田の二人が真中を守る。前節のグランパス戦は何とか1失点に抑えられたのだが。右サイドの大久保は三都主、左サイドの児玉は更にポンテ、平川そして堀之内の攻撃に相対し続ける90分であった。 更に中盤の斉藤、米田も守備に腐心する試合。両サイドを非常に有効にワイドにボールを回されるという展開は逆に昨季サンガがJ2で相手チームに披露し続けたシーン。しっかりと中を絞って相手の決定機は必ず数的優位を保つと言う動きは前半はかなり機能し、ハーフタイムにレッズのロッカールームでブッフバルト監督のご機嫌を損ねる事に。 それでも立ち上がりは何度かカウンターからトップ下のジェフから移籍してきた林丈統を通じてアレモンにすばやく繋ぎ、彼の個人技から好機を見出す。10分にはカウンターから得たCKからアレモンが放ったショットは都築の好セーブに阻まれ、続いて得たCKから林がシュートを放つがクロスバーを越してしまった。15分にもFKから登尾が切れ込んで撃つが惜しくもポストの外を通過する。しかし、これ以降はレッズの分厚い攻撃の前に斉藤が攻撃に転ずるどころではなく防戦一方。20分には堀之内に左から裂かれて最後は登尾ら3人のマークを力で振り切ったワシントンがシュート。その直後にも山田が持ち込んで右のポンテ、堀之内に。そして左の三都主にサイドチェンジされワシントン、再び三都主に戻ってのシュートはDFに当たってコーナーに。これだけペナルティーエリアで回されてはDF MF 陣のスタミナ消耗もきつくなる。28分、山田からのパスに反応したワシントンのシュートは平井がファインセーブで阻むとそのこぼれ球に反応した三都主のシュートはポストを叩いた。35分を過ぎると闘莉王が攻撃参加をはじめる、ワシントンとのワンツーで抜け出てシュートを放つがDFに当たる。その直後には山田から三都主にわたりゴール前の闘莉王にクロス。そこから打たれたヘッドはGK平井の正面に。しかし、この裏を狙うかの様にサンガもゴール前に迫るシーンが。38分には闘莉王からワシントンに渡るが次のボールを鷲田が奪いアレモンにフィード。アレモンは右の加藤にはたくきレッズゴールを目指す。一旦は左方向に走り堀之内を引き付けて一気に右に切れ込みそこに加藤からのゴロのパスがピタリと合う。アレモンはまだペナルティエリアに入ったばかりだがそのままシュート。惜しくもファーポスト側に外れていった。さらに40分には美尾の突破を堀之内がファールで止めそこで得たFKからアレモンが再びシュートに持ち込むがバーを越える。更に児玉がカウンターからチャンスを掴むが惜しくもボールに触れる前に都築が掴む。この数分間、目の前で繰り広げられたサンガの攻撃に、レッズサポーターは冷や汗をかいただろう。このままの流れでサンガは無失点で前半を終えて欲しいと思った45分、レッズボールのスローインを山田が頭でそらし、それを受けた闘莉王がそのままアクロバティックなボレーを打つがポストをかすめる。こっちが冷や汗をかく番だった。そして前半を終える。猛攻を耐えたサンガDF,MF陣にサポーターから歓声が送られる。後半も何とかこのまま行って欲しいと祈る。

地力の差がそのまま出た後半
後半は監督に活を入れられたレッズ攻撃陣が早い動きとパス回しで支配。開始早々からサンガ選手はボールに触れない。48分には三都主がワシントン、堀之内に立て続けに決定機を演出するが何とか失点には至らない。しかしサンガもその直後に林が素早いドリブルでレッズゴールに迫ったところを坪井にファールで止められる。そこで得たゴール前約25mのFKを林が直接狙うがGKの正面に。この好機を境にサンガは両サイドに早くボールを繋ぐ様になり、アレモンがペナルティーエリアに侵入するケースが。守備陣が頑張っていたので何とか先制をと思うも55分均衡を破ったのはレッズだった。闘莉王からのスルーに三都主が走り込みそのまま中に入れ長谷部にドンピシャのタイミングで走り込まれ、サンガDF二人着いていたのだがゴールネットを揺らされた。試合のペースを掴みかけていた時間だっただけに痛い失点であった。柱谷監督は失点した3分後の58分に中払を加藤に替えて投入し攻撃力のアップを図る。しかし、その直後にポンテに持ち込まれる、そのシュートは平井が好セーブ。レッズは前後だけでなく、左右の展開も更に速くなり支配率を上げていく。63分には大歓声に迎えられ岡野が投入される。8年前、国立競技場で同じカードを観戦した。その試合後(試合は延長Vゴールでレッズの勝利)小野伸二と共にワールドカップ直前のローザンヌ合宿に旅立つ事が紹介されレッズ、サンガの両サポーターから大歓声を浴びて場内1周をした事を思い出した。今だスピードは衰えずか?それともスピードのスタミナが衰えたからスタメンを張れないのか?しかし岡野が左サイドに侵入するたびにレッズサポーターは大喜び。63分にはワシントンとのパス交換からDF3人に囲まれながらシュードで持ち込む。68分には松田がアレモンに替えて投入される。おそらく松田の高さを狙うと言う方策であろうが、私の心配通り、ゴール前まで持ち込めるアレモンが下がりレッズDFは楽に高い位置でポジションをキープ出来る様になりサンガのカウンターもレッズDFの網にかかりペナルティーエリアが遠くなる。闘莉王、三都主の上がった裏を狙うも坪井、堀之内が早めに芽を摘んでしまう。72分には三都主が美尾に倒されて得たFKを早いリスタートから山田、再び右サイドに深く侵入したアレックスに渡りファーサイドにいたワシントンへ。鷲田が先に触れたがそのこぼれ球がワシントンの足元に転がり余裕を持って2点目を決められてしまった。この三都主の動きとクロスは1点目と殆ど替わらないパターンであったがなす術が無かった。先制点を喫した後、次のゴールをどちらが奪うかで勝負が、と思っていただけに数十人のサンガサポーターも静まり返るばかりだった。その直後にはゴールはならなかったが山田に余裕をもってミドルを打たれる。何とか1点をすぐに返してくれればと淡い期待を持つ。そしてアップを続けていた田原豊がベンチに呼ばれる。だが、彼を入れるならなぜもっと早く、2点目を失う前に入れなかったのだろうと疑問に思う。しかし田原が入る前に3失点目が。坪井、山田とつながれ、右サイドを三都主の侵入を許し折り返されたところを受けたワシントンに決められた。その直後にようやく3年前のJ1時代を経験した田原豊がピッチに入るが、残り時間も得点差も彼にはどうする事も出来ずにタイムアップ。今季初めての完封負けを喫した。ロスタイムに中払と接触し相馬と交代した3アシストの三都主は、試合後は元気に?地元テレビ局のインタビューを受けていた。 三都主は前半、足元にボールを貰うばかりであったが、後半は流れる動きからボールを受けそれがアシストに繋がった。新加入のワシントンは強靭な肉体でポストプレーは脅威だが、昨年途中までいたあのエメルソンの様に高速に飛び出してくる選手がおればもっと失点を重ねていただろう。彼の替わりは永井雄一郎、田中達也といるのであろうが、田中達也は怪我の回復後もスピードが失われていないかが少し心配だ。 そしてサンガだが、やはりJ1の厳しさを感じているだろう。前半の終盤から後半開始早々の好機を生かさないとそうそう得点機はやってこない。J2でダントツ優勝したといっても前年J1から降格したチームが無く、明らかにレベルは下がっていた。そして相手はJ1でも優勝争いが常連のチーム。しかも攻守に中心選手を欠いていては柱谷監督のゲームプラン“守備をしっかりオーガナイズして、カウンターを仕掛ける形を作ろう”を通じてのみ勝利の可能性が見出せると言うのはサンガサポーターも周知であっただろう。次節はホームで鹿島戦。GK平井が専門紙で語った様にこのレッズ戦の前半を最低限とし、次節以降の戦いに繋げて貰いたい。まずはJ1残留が私の中では目標だ。(文中の左右の表現はサンガ側から見た位置です。)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿