Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

天候は寒かった。試合は熱かった。 浦和 1-1 川崎 31st March 2012

2012-04-04 | 京都サンガ J-League
天気予報を当たらない事を願った。朝から突風が吹き荒れていたけど家を出た時はまだ雨は降っていなかった。
競技場に着くまではもつだろう。そして試合が終わった頃には雨が止むだろう….
スタジアムに到着すると本格的に降り出した雨はチケットを購入しさぁこれから場内に…と思った瞬間にあっという間の豪雨となり折からの強風と重なり嵐になった。 早く場内に“避難”しないと…必死に競技場に向かって走る。チケットをしっかり握りしめて。
場内の廊下には観客席から“避難”して来た人達が多く犇めいており鮨詰め状態。 濡れ鼠の私はまず着替える為にトイレを探した。そして雨具代わりに持参して来たジャージーに着替えた。これを持ってきて良かった…しかしあと10分早く家を出た方がもっとよかった….

20年目のJ-League 。あの国立競技場で開催されたマリノス対ヴェルディの試合を観戦以来何試合J-League の試合を観たかなぁ….今シーズンの第4節となる浦和対川崎の試合は日程が発表された時から楽しみにしていた。
今シーズンの浦和は昨シーズンとは異なり久し振りの“まずまず”のスタート。開幕戦の広島戦こそ落としたが次の前年度リーグ王者の柏を破り続く札幌も降して2連勝。 息子に言わせれば槙野の加入と阿倍の復帰で守備ラインが安定しその分柏木がトップ下の役割に従事出来ているのが昨シーズンとの違いらしい。  一方、昨シーズンは9連敗を喫した川崎。 前節はセレッソに敗れたが開幕から新潟、鹿島相手に連勝。 今シーズンは違う、という印象をそれぞれのサポーター達に与えたのではないかな?
しかし2007年は共にACLに出場し上位に進出を果たしたチーム。 昨シーズンの低迷が本当に信じられないのだった。



浦和は原口がベンチスタートで矢島がスタメン。ワントップにはデスポトヴィッチではなくポポ。ちょっと怪我をしたらしい。
私が注目する長身193cmのCBスピラノビッチはベンチには入ってなかったなぁ…3バックを敷いているのでちょっと出番は…とは息子の分析。 もう教わるばかりだなぁ…



川崎は右SBにはアジア大会、五輪予選に出場した實藤ではなく田中祐介。このスタメン起用が的中した様に試合後思った。
2列目右にはかつて浦和ででも活躍した山瀬が。サポーター達から拍手が起こるかブーイング飛ぶかな…
稲本そして井川はベンチスタートだった。  フロンターレと言えば愛するサンガが散々やられたジュニーニョ、レナチーニョの印象が強い。それは相対するレッズのペトロヴィッチ監督も同じではなかったか.. ペトリビッチ氏はサンフレッチェ広島監督は9度対戦して3分6敗。 しかし昨シーズン浦和は降格に危機のずっとさらされながら対川崎戦は2連勝。そしてここ5試合負け無しらしい。この試合どちらの“持っているジンクス”が生きるのだろうかと思った。 
そして何よりも私がここに来た目的“中村憲剛”がどんなゲームメークをするか。それが楽しみでここまでやって来たのだった。



川崎のキックオフで始まった試合は開始早々梅崎が左サイドを上がって浦和がチャンスを掴み掛けるが川崎の方が連動した動きを見せ得点の可能性を見せていた。 レナトの中盤からのボールキープも効いていた。 阿部がいなかったらとっくに失点していたのでは無かったか? 2分35秒にはレナトが倒されて得たFKに小松が走り込むがここは阿部がコーナーに逃れる。
浦和は6分15秒に柏木がシュートを放つまでパスが足元にしか行かない気がした。それでも先制したのはホームのレッズ。
10分に中央でボールを受けた柏木がワンタッチで左サイドを上がった梅崎に送り中に入れたところをポポが上手く頭で合わせて川崎ゴールネットを揺らした。





大歓声が沸き上がる。最初のチャンスを得点に結びつけるところ昨シーズンとは違うのかもしれない。 
相手ゴール前近くになるとワンタッチパスが増えるのか…と思った。
しかしその後、主導権を握ったのは川崎だった。特に左SB小宮山の攻撃参加は顕著で浦和ゴール前までボールを持ってくることも何度か。その度に坪井と平川が2人がかりでマークに入る。失点直後のキックオフからもドリブルで上がりファーサイドに送るとそこに小松が槙野と競りながら飛び込む。 
そして憲剛が時折繰り出すミドル、ロングパスがサイドチェンジに繋がる。24分には素晴らしい波状攻撃を見せるが攻撃時には白いユニフォームの川崎の選手達が人数をかけて一気に上がってくるので浦和は守勢に回らざるを得ない。 そしてここまでセカンドボールを拾われると…
浦和も30分、32分にチャンスは掴んだがゴールは生まれない。30分にはポポのスルーパスが柏木に通りフリーになったがトラップが僅かに大きくシュートが撃てなかった。32分には啓太のスローインを左サイドでいち早く受けた柏木が中に送ると逆サイドに流れそこに走り込んだ平川が中に折り返し矢島が放つが柴崎に当たってコーナーに。ここは平川が撃っても良かったか….
いずれも相手のスペースに走り込む動きから生まれたチャンス。 前線でこう言う動きが、特に相手の両サイドの裏に入る事が出来る展開になれば…と思った。
このチャンス以外は川崎が主導権を握る時間が続く。そして天候も計算に入れてか田坂、柴崎がミドルを放つ。だがGK加藤順大のキャッチは安定していた。
35分からはちょっとファールの多い展開となったがカードは出なかった。 小松が阿部を倒し、梅崎を連続して倒した時はカードが出るだろうと思ったけど…そして浦和リードのまま前半は終わった。



後半に入り川崎ベンチは元浦和所属の山瀬がベンチに下がり矢島卓郎が投入されトップに入り小松が山瀬のいた左サイドに回った。この選手交替がぴたりと当たった。45分30秒には小松が左サイドから中に入れ矢島卓郎のヘッドを引き出すがここは加藤順大がパンチで防ぐ。 後半立ち上がりは憲剛が右サイドによりそこから攻撃の芽を創る。またレナトのドリブルも勢いを増す。 ジュニーニョ、レナチーニョと川崎はドリブル突破の出来る外国人選手を探すのが上手いのか?
51分15秒には森下のロングフィードが小松に渡るがここは槙野がマーク。54分、レナトからボールを受けた小松が中の矢島卓郎に送るが梅崎がクリアー。 55分38秒には憲剛から右サイドを上がった田坂にパスが通りセンタリング気味のシュートを放つが加藤順大が弾き出す。 劣勢に続きの浦和を見て同点にされるのも時間の問題と感じる。



すると梅崎が左サイドをドリブルで突破しファーサイドにクロスを送るとそこに矢島慎二が飛び込んだが合わなかった。そしてこれが後半浦和の唯一のチャンスであった。
56分、浦和ベンチはMF矢島慎二を下げてマルシオ=リシャルデスを投入する。中盤でボールをキープする為か。



しかし遂に川崎が同点ゴールを挙げる。 58分、左サイドから小宮山が中に入れる、一旦は坪井がクリアーするも柴崎が拾って右側に攻撃参加した森下に送る。森下は前線に入れ小松がヘッドで折り返したところ中央からフリーで矢島卓郎がヘッドで浦和ゴールに捻じ込んだ。 浦和DF陣も揃っていたんだけど完全に振り切られ小松、矢島には着けていなかった。



同点に追い付かれた浦和はなかなか相手PA付近と言うよりも相手コートに入れない。 60分40秒には柏木からのパスをインターセプトしたジェシがそのままサイドを突破しようとしたところを槙野がファールで止めてイエローカードが出る。 浦和のDFラインは3バックなのでその両サイドの端を突かれているのか、後半は特にタッチライン付近を何度も破られていた。
そのリスタートからジェシがヘッドを放つがクロスバーを越える。  劣勢続きの浦和は62分啓太を下げて山田暢一を入れる。 今度は中盤と言うよりもタッチライン際の守備を安定させる狙いか。 
山田暢一が投入されてもなかなかプレーが始まらない。誰か倒れたのかと思ったらジェシのシュートの時にゴールカバーに入った阿部が勢い余ってゴールネットを外してしまった。 この間ストレッチをする選手らがいたが浦和にとってはありがたいインターバルだっただろう。 71分、浦和ベンチ前で原口がペドロビッチ監督に呼ばれている。だれと替るのだろうとピッチを見ていると、槙野ミスパスが小松に拾われドリブルで上がると阿部が後ろからチャージに入る。ボールがこぼれて今度はレナトが拾ってドリブルシュートに持ち込む。ここは加藤順大がナイスセーブで防ぐが、家本主審が阿部に走り寄る。あぁイエローが出されるかな…と思うと家本主審は胸ポケットからイエローカードを出した。3分前にも阿部はイエローを受けており、これで退場になってしまった。
阿部もイエロー覚悟のバックチャージだったのだろう。憲剛が駆け寄りすぐに腕からキャプテンマークを外して柏木に渡した。



浦和ベンチはこの退場を受けて原口ではなく濱田を投入しポポを下げた。





濱田と槙野のどちらを最終ラインに入れるのだろう…とその6分後今度は槙野が2枚目のイエローカードを受ける。 正面からドリブルで突破され様としたレナトを手で引き倒してしまった。ただレナトもファールを貰う様なドリブル突破だった。 このイエローは槙野をはじめレッズの選手達も納得いかないと言った表情。
当然判定は変わらずこれで浦和は残り十数分間を9人で凌がねばならなくなった。 



2人少なくなったレッズをサポーター達は川崎の選手がボールを持つと大ブーイングを飛ばしレッズイレブン(いやナインか?)を鼓舞する。 85分、川崎ベンチは小松を下げて小林を投入する。 前線で上背のある小松、矢島に手を焼いていた浦和DF陣だったのに、しかも長身の阿部、槙野が退場してしまったのになぜ小松を下げたのだろうとこの時思った。中盤またはDF選手を下げての小林投入でも良くはなかったか? その直後に川崎は波状攻撃を見せるが梅崎、坪井が必死のクリアー。 平川、梅崎はもうDFラインに入っているみたいだった。 





もし中盤でボールキープして時間を稼げるリシャルデスがいなければ敗戦を喫しただろう。
ロスタイムに入るとサポーター達から“ We are REDS !! “ のコールが繰り返される。 この大歓声が相馬監督の指示の声をかき消してしまったらしい。 ロスタイムは5分と表示される。 浦和にとっては長すぎると感じられただろう。 
91分平川が一気にドリブルで右サイドを上がり最後は柏木が粘ってCKを取る。シュートコーナーを送り時間を稼ぐ。このプレーで2分間時間を稼げたことは大きかった。



94分55秒、柴崎からボールを受けたジェシが右の田中に送り更に前の田坂に繋ぐ。そして田坂がクロスを上げようとした時の家本主審の試合終了を告げるホイッスルが鳴った。 今度はプレーが終わる前に笛を鳴らされた川崎の選手達が主審に抗議をする。
勝点1を分け合った両チームだけど2人すくないチームを相手に川崎は絶対に勝点3を挙げるべき試合であっただろう。 そして浦和にとっては勝点を死守した試合結果だった。

そして審判団が退場する間レッズサポーター達からは大ブーイングが浴びせられた。 



退場者を出す前から浦和は劣勢続きだった。 あのまま11人で戦っていても勝点1以上稼げたか解らない。次節鹿島を相手にどういう布陣で臨むのだろう。
川崎は本当に惜しい試合を勝てなかった。次は好調のFC東京だ。今度はスタメンから矢島、小松を並べるのだろうか….

帰りはすっかり雨が上がっていた。 日本にJ-League がある喜びを感じながら帰途に着いた。 

しかし4月がすぐそこに来ているのになんちゅう寒さや….と言う事の方が強く思った….. 




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