Mr.コンティのRising JAPAN

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今年も無念の….. 徳島ヴォルティス 2-0 京都サンガ FC 8th December 2013

2013-12-11 | 京都サンガ J-League
目の前では白のユニフォームの選手達が狂喜乱舞している。向こう正面の徳島サポーター達の歓声が耳に障ってくる。
既にグラウンドコートを羽織っているサンガの選手達は遠目から見ても落胆振りは手に取るように解る。そして我々サンガサポーター達も声が出ない。悔しすぎて涙も出ない。 これが現実だ。受け入れなければ、自分に言い聞かせる。

“要するにJ2で優勝するか2位以内に入らなきゃJ1に上がれる資格は無いって事ですかね…..”
後方にいたサンガサポーターにこう語りかけて足早にその場を立ち去った。 “気をつけて京都に帰ってください。”こう付け足して。 こんな結果になるとはなぁ~。 まぁ完全に無いとは思わなかったけど…




4度目のJ2陥落から3シーズンが過ぎた。昨年の昇格プレーオフは悪夢以外の何物でもなかった。新たに制定された昇格プレーオフの制度を呪いに呪った。 今シーズン京都に“替わって昇格した”大分がダントツの最下位でJ2に舞い戻る様を見ると昨シーズンJ2で6位だったという実力通りの結果と思った。 2位の湘南もJ2に逆戻りするけど….

今年は違う、シーズン3位に終わったけどガンバ大阪、ヴィッセル神戸といったJ1常連チームとの直接対決も試合内容は悪くなかった。今年は絶対に昇格できると信じて昇格プレーオフに“臨んだ。” 
そして押されながらも長崎と引き分け決勝進出を決めた。 その試合内容には大いに不安を感じたけど….

来年から東京五輪に向けて改装工事にはいる国立競技場。私もここで公式戦に出場する機会に恵まれた。種目はサッカーではないけど。改装前の国立で最後にJリーグの公式戦で勝利を飾るのは愛するサンガだと期待していた。
サンガは怪我で戦列を離れていた主将の安藤淳が復帰し右SBに入り、長崎戦で久々復帰しそのポジションに入った酒井がバヤリッツァとCBを組んだ。安藤の復帰は嬉しかったけど長崎戦を完封したDFラインはそのままでも良くは無かったか?と思った。しかし染谷が怪我で戦列を離れたことは試合が終わってから知った。
中盤はかわらず。前線は長崎戦では怪我から復帰し途中出場だった駒井が三平に替わって2列目右に入った。

一方の長崎は第40節の岡山戦の勝利 ( 2-0 ) で連敗を3で止め、以降は全く同じスタメンで前の千葉戦まで4試合戦い、その間2勝2分。 京都との決勝戦は千葉戦で負傷したドウグラスに替わって誰を津田と組む2トップに持って来るのかと言うことであったが高崎にお鉢が回ってきた。高崎のスタメンはが第15節の岡山戦以来。
CBの千代反田、橋内は今季サンガ戦は初出場。両者の出場試合を調べると千代反田が13試合橋内が14試合だった。怪我でもしていたのか?それともシーズン最初は3バックを採用していたので出番が無かったのか?
サンガの方では山瀬、バヤリッツァそしてかつて徳島でプレーした倉貫がこの徳島戦初出場だった。



徳島のキックオフで始まった試合は開始直後こそ徳島がサンガゴール前に蹴りこんできたけど、長崎戦ではあれほど後手に回っていたサンガが以降は主導権を握り続ける。中盤でボールが良く回り徳島の選手がボールを取っても早いプレスで前に出させない。 
駒井、山瀬が効果的なドリブルを見せる。徳島はファールでストップをせざるを得ない。そのFKから更にチャンスを広げると言う良い流れが続く。



7分には工藤がミドルを放ち、8分には横谷が藤原に倒され得たFKにバヤリッツァと横谷が飛び込むがここはGK松井がキャッチ。 10分には工藤からボールを受けた駒井が右サイドを突破し中に入れるが走りこんだ横谷にわずかに合わない。13分、またも工藤から受けた駒井がドリブルで上がりCKを得る。そのCKに秋本がヘッドで合わせるがゴール枠は外れた。 14分には工藤からのチップキックパスが横谷に渡るがここはマークに入った千代反田がクリアー。
23分横谷がドリブル突破を見せ濱田、アレックスを交わすが最後にボールを受けた山瀬がシュートを撃つ前にファールを取られた26分、またまた徳島PA付近で得たFKを福村がゴール前に入れる。中には秋本、バヤリッツァ、安藤らが待つ。一旦高崎が跳ね返すがこぼれダマを拾ってつなぎ福村が中に入れる。バヤリッツァが柴崎と競るがボールは2人に当たらずこぼれたところに横谷と千代反田が競り合うがボールは収まらずゴール前にこぼれる。そこにバヤリッツァと千代反田が縺れ込むがFK松井が掬い上げた。 
29分、秋本が濱田に倒されまたもFKを得る。高崎がヘッドでクリアーするもこぼれ球を拾った秋本が倉貫に繋ぎ中に入れるがわずかに飛び込んだバヤリッツァに合わずに松井がキャッチ。 先制点になりそうな攻撃が続いた。



序盤は、まだ日が落ちていない国立のピッチの上で展開され続ける向こう側の徳島ゴール前の様相を楽しんだ。この時点ではまだまだ改装前の国立競技場での思い出を少し楽しむ余裕があった。





32分この試合初めて徳島がこちらのサンガゴール側に迫って来た。 左サイド前方に走り込んだ津田に一発ロングパスが入る。マークに入った安藤のマークをかわして中に切れ込み後ろから走り込んだ大崎に戻す。大崎が放ったショットはGK呉承訓の正面を突いた。 このプレーで早く先制ゴールを挙げないと少し心配になったけどこの直後からも試合は向こう側の徳島サポーターの前の徳島ゴール前で進行した。
33分には分厚い連続攻撃を見せ最後は工藤から受けた横谷がシュートに持ち込むが松井がキャッチ。 36分には工藤が柴崎に倒され得たFKから駒井に繋ぎ大崎、濱田をかわしドリブル突破を試みるが最後は橋内にクリアーされた。

攻め続けるがゴールを割れない展開に最低でも 0-0 のまま前半を終えられればと思うようになった39分、またも縦パス1本でサンガゴール前に徳島攻撃陣が迫りCKを得る。 ここで入れられたらまずいなぁ~。マークきちんとつけよ…と思うとアレックスが上げたCKに下反田がフリーで放ったヘッドがサンガゴールネットに突き刺さってしまった。 呉承訓の手に当たったのになぁ~マークをきちんとって思ったのになぁ~と天を仰いだ。 





リプレーを見ると下反田が津田が開けたスペースにうまく秋本のマークを振り切ってフリーになっていた。 倉貫がゴールカバーに入ったけど呉承訓のセーブの手がボールの角度を変えてヘッドでクリアーできなかった。
徳島サポーター達の歓声がこちらにも聞こえてくる。 失点後相手サポーターの歓声ほど耳障りなものは無いけど、この時点ではまだ取り返せる、同点ではサンガが昇格する。まだ大丈夫と思っていた。それに千葉との準決勝戦では先制後徳島はすぐに同点ゴールを許していた。

しかし悪夢がすぐに襲ってくるとは夢にも思わなかった。 3分後の42分。 右サイド後方、宮崎からのロングフィードが中央から前線に走り込む津田に渡るとそのままフリーで抜け出た津田が中央から慌てて戻った安藤のマークも追いつかずサンガゴールに蹴り込んで追加点を決められてしまった。









この追加点には我々も本当に言葉を失ってしまった。 それだけショックを与えるゴールだった。 宮崎からフィードが出された時に高崎の頭に当たって少しコースが変わりそのまま津田の足元にいい具合に収まった。そしてそのせいでオフサウドラインが一瞬掛け損なってしまい GK 呉承訓も前に出るタイミングを逸してしまった。 津田にはリーグ戦でも2試合とも1ゴールずつ決められている。 押しまくりながら縦パス1本が津田に入って失点を許す…. この試合と同じ様なやられかたで。
この2点目が最後まで重くのしかかった。

せめて1点差でハーフタイムに入ってくれないかなぁ。1985年10月26日の“メキシコの青い空の日韓戦”の様に。
しかしロスタイムに入って山瀬の折り返しに合わせた秋本のヘッドは力なく松井の掌に収まり前半が終わった。
徳島サポーター達からゴールを挙げた千代反田と津田のコールが鳴り響いていた。

両チームとも選手交替ないまま後半が始まった。 



何とか開始15分以内にまず1点を還してくれ、ベンチの原一樹、宮吉はいつ投入されるのかと思った。しかし京都のキックオフで始まった後半は開始早々、高崎がフリーで抜け出す。GK呉承訓と交錯して転倒するがホイッスルは鳴らずにほっと胸をなでおろす。 その後も柴崎がミドルを放つなど前半と異なり徳島が攻勢に出てくる。徳島は選手間がいい具合に距離を持ちミドルパスを効果的に使う。これはサンガのプレス、ショートパス対策か?
そしてアレックスが高い位置に張り出して来た。これは相対する工藤と駒井への対策か? またボランチの柴崎と濱田が高い位置に上がってくるので京都は前半の様に中盤でパスが思うようにつながらなくなっていた。そのせいか京都のパスが足元へ足元へとしか繋げなくなっていた。


 
しかし最初の交代カードを切ったのは徳島だった。58分FW高崎を下げて同じFWのドウグラスが投入された。リードしている方が大事な交代枠をFW選手同士の交代で使ってくれたのでここはラッキーと思った。 そして京都は安藤を2列目に上げて3バックにし中盤を倉貫、秋本、安藤、山瀬と並べ 3-4-3 の布陣にした。しかしその直後徳島はカウンター攻撃からドウグラスから大崎に繋がれ中に入れられたところを一旦は秋本がクリアーするが拾われて柴崎が津田とのパス交換から抜け出しシュートを放たれるがバヤリッツァがクリアーし追加点は阻止した。
なかなか主導権を握れないサンガは61分ようやく工藤のドリブル突破からカウンター攻撃にうつり山瀬のシュートを引き出す。これはGK松井がブロックしCKに逃れ、そのCKから秋本が折り返しバヤリッツァがヘッドで落とした所を倉貫が拾うがシュートは打てずにCKに逃れられた。このあたりからサンガがようやく主導権を奪い返しつつあった。
64分ようやくサンガベンチが動く。 山瀬と倉貫を下げて三平と原一樹の二人を替えた。 これで三平と原が2トップに入り横谷がトップ下に入った。 こうなると今度は徳島ベンチが2枚目の交代カードを切る。 MF宮崎を下げて那須川を入れて右SBに入れる。そしてアレックスがMFの位置に入って来た。これは安藤対策だろう。 更に75分には2点目を決めた津田が下がりかつてサンガで活躍した斉藤大介を投入し中盤を厚くする。こんな形で斉藤と再会するとは…..



その直後ドウグラスがこの試合初めて積極的にボールを持ち右サイドをあがった。酒井をかわして逆サイドに送るとそこに走り込んだのは濱田か、やられると思ったけが安藤が必死のカバーでシュートを撃たせなかった。
78分今度は酒井から徳島PA内にボールが送られるとそれにGK松井が釣り出された格好に。左に走り込んだ三平が松井のいないゴールに放つが藤原がヘッドでクリアー。 那須川もゴールを守っていた。 あぁ~と天を仰ぐ。 ゴール裏でアップを続けている宮吉に早く声が掛からないかと気になる。この試合、負ければ終わりだ。早く交替をと思うがベンチはなかなか動かない。 80分左サイドの三平が秋山から受けて原に送りゴール前に飛び込む秋山に入れるがその前にGK松井がキャッチ。





83分に酒井から駒井にスルーパスが送られるがタイミング合わずシュートに至らない。
85分、宮吉がベンチに呼ばれ安藤に替わってようやくピッチに送り出される。 もっと早い時間でもよくは無かったか?あぁこんな時久保裕也がいてくれれば….と無い物ねだりをしてしまう。
徳島DFはしっかりと高い位置をキープする。これも2点リードしている余裕か? 時間が刻一刻と無くなりその点差が重くのしかかる。 87分ようやく駒井がミドルを放つがGK松井はCKに逃れる。 もっと早い時間からミドルを打ち続ければ徳島DFは前に出て来たのに….と思っても仕方がなかったか…



CKになってもハイボールには長身の千代反田と橋内がしっかりと対応する。 89分47秒酒井からバヤリッツァにスルーが入るがここも焦りからかシュートが撃てない。 そしてロスタイムが3分と表示される。 あぁ2点差でなければなぁ~と心の底から思い、これで終わるのか~と視線を落としてしまった。 91分工藤から受けた原のシュートは勢い無くGK松井がキャッチ92分福村のロブに秋本と宮吉が飛び込むがここもGK松井が難なく掴む。 宮吉のシュートは下反田にクリアーされ、横谷のシュートはGK松井にまたも捕られる。

そしてすべてを終える村上主審のホイッスルが鳴り響いた。

今シーズン勝てなかった徳島にまた敗れた。これで昇格プレーオフ3戦ノーゴールとなってしまった。
あぁ~またJ2か…… 徳島のサポーター達が羨ましく思った....




12月10日 秋本、原、倉貫、中村裕哉、サヌの契約満了5選手とは契約更新しない旨の発表があった。
監督人事も含めて来シーズンのサンガはどんなチームになるのだろう。 またさいたまスタジアムでサンガの試合を観戦できる日が近いうちに来ることを願うよ。



こんなシーンをもう一度見たいな~…….




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