Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

母の日の親子テレビ観戦 5.10 浦和 2-3 川崎

2009-05-16 | 京都サンガ J-League

“じゃあ行って来るね。留守番よろしくね。”

日曜の昼下がり、家内は実家に出掛けた。母の日の贈り物を届けに。 勿論我が家の母の日もこの日の午前中に盛大に行われた。 満足度はどの程度であっただろう……. 家内の実家への最高の母の日のプレゼントは孫である息子が顔を見せる事でもあったが、彼はこの日は自宅に留まる事を選んだ。 

“替え替え、チャンネルはよ替え。6チャンやぞ、6チャン。”
“解ってるよ。”
“よしよし。副音声やぞ、副音声。”
“解ってるって….”

私に促される前にチャンネルと音声をきっちりとセットする中学2年の息子。  
試合は数分経過していた。 

“お、お、すげぇ~” 

画面いっぱいに広がる赤い波。 そして一部の水色の軍団。 ぬけるような青空。 この日の最高気温は29度。ピッチの上はもっと暑いかっただろうに。

“満員やなぁ…. 4万人は軽く越しとるやろなぁ…….” 公式発表は51,594 人だった。 
画面には両チームのスタメンが紹介される。 私達の注目は、まずレッズの攻撃陣。前節柏戦では原口、山田直輝が途中でベンチに下がった。 2人とも出来は今一だったらしい。 だから今シーズン第3節の磐田戦以来の高原のスタメンがあるかどうか…だったが。 FWは原口とエジミウソン。直輝もスタメン。そしてエスクデロの名前が。

“あぁ…. ポンテがいない….”  息子が嘆く….

どうやら足を捻挫したらしく、この日はベンチにも入っていなかった。 
高原はベンチスタート。 まぁエスクデロは前の柏戦では高原と共に途中出場だったけど決勝ゴールを決めたからな……先に投入されたのは高原だったけれど….そのエスクデロ以外は柏戦と同じスタメンだった。 

"ところで梅崎はどうしたの..... "  " どないしたんやろなぁ...."

 一方のフロンターレは5月5日に天津に遠征しアウェーで天津泰達とACLのグループリーグ戦をこなしている。

“この試合は中村憲剛がどのポジションが注目や。 天津戦では谷口とダブルボランチを組んだ。 中盤右には田坂が起用されたんやけど…..”

      

4月21日の Central Coast Mariners 戦、5月2日の京都サンガ戦と連続で等々力まで足を運んだので少し川崎の事を覚えたので息子に色々と説明をする。

“ACLって何?“
“おととし、さいスタにシドニーFCとの試合を観にいったやろ?あれと同じ大会。”
“じゃぁ、今年のレッズは….あ、そうか、去年だめだったもんな……”

フロンターレは鄭大世とジュニーニョの2トップに2列目は左にヴィルトール。そして中村憲剛が右の2列目に入り、横山と谷口のダブルボランチ。 メンバーを3人替えて来た。 ACLを含めて天津遠征を含むここ6試合を19日間でカバーしている。
こう言う時の選手起用こそ監督の腕前だろう。

画面に“日本代表選手6人を含んだ….” と出て来る。

“6人も誰いたっけ….??”
“ GK 都築、川島、そして闘莉王、阿部、寺田に憲剛…だけだったかな?“ 
” 川島のそうなの?”

2003年 FIFA U-20 で川島がGKだったことそしてその時は大宮にいたことを説明する。

すると画面に両チームの “日本代表メンバー” の詳細が出てくるが田中達也を加えた7名と訂正されて紹介されていた。

“そうか、達也がいたんだ….”
“高原は入っていないんやなぁ…..”
“論外だよ論外。“

随分と厳しいレッズサポーターだなぁ…. でも高原の復活無くして日本代表の得点力アップは….最近とんと誰もこう言わなくなってしまった……

試合は立ち上がり、ホームのレッズ優勢で進む。

“ 鄭大世よりもジュニーニョに要注意やぞ。 ジュニーニョが相手のサイドにドリブルで散々切り込まれてサンガはこれまでジュニーニョには10点も取られとる… “
“サンガとレッズは違うし…..”

    

それは当たっているかもしれない。 しかし試合開始直後からジュニーニョ、ヴィトールらには山田暢、そして坪井らのマークが厳しく容易にドリブル突破を許さない。 それがレッズとサンガの違いかな…..
23分、代表の一人寺田周平が倒れてピッチ外に運び出された。 どうやら足を痛めたらしい。 立ち上がれそうもなくベンチ前では 182cm の井川が既にユニフォーム姿に。 

“ ベテラン寺田好きなのになぁ。….寺田がいないとセットプレー時に攻守はどうするのだろう….”

       

フロンターレサポも心中はそうだったか? それにしても山田直輝、なかなか良いでは無いか? 26分には右からのアーリークロスに森勇介と競りながらヘッドを放ちスタンドを沸かせる。 しかしその直後、今後は森が谷口、鄭大世と繋がれたボールを右サイドからミドルを放つ。 

“森はかつて京都サンガでプレーしたんだぞ。”
“へぇいつ頃?”
“5年前までサンガにいた。 川崎がJ2 から J1 に昇格する時に京都から移籍したんや。”
“へぇ~。もったいないなぁ…..”

       

そうだ。あんないい選手を放出するとは…….
31分レッズに先制ゴールが生まれる。 CK からエジミウソンが頭で合わせて川島守るゴールを破った。一旦は右ポストの内側に当たったがそのまま左ポスト方向に飛び、ゴールラインを割った。  大歓声がテレビ音声からこぼれて来る。息子が軽くガッツポーズをとる。

“ナイスヘッドやったなぁ…”

しかしその後はフロンターレが攻勢を続ける。 ジュニーニョが山田暢をうまくかわして放ったショットはわずかにゴールを外れ、今度はジュニーニョがナイスクロスを入れるが中に人はおらず。 41分には菊池が強烈なミドル。GK都築がはじいた所を鄭大世が狙うがここは都築がキャッチ。 42分には憲剛が絶妙のラストパスを送るがここはクリアー。 テレビからもフロンターレサポの “オ~ フロンタ~レ~ ” が聴こえて来る。 だがここは無失点に抑えて前半を終えることろはさすがレッズであった。 京都もDF力はかなり進歩したんだけど..

TBSの副音声は本当に面白い。加藤浩次の“司会”に 解説が小倉隆史。今日のゲストがTKOの木本武宏 そして Rookies の桧山役、川村陽介。 2人ともかなりサッカーをやっていたらしい。 でも木本がサッカーや相方のネタを面白おかしく話す度に私達も笑いが止まらない。 主音声の解説は金田。 こちらも好きだけど、副音声の方が聴いていて楽しいし、大概の解説者よりは自分の方が詳しいと自負している…..
後半、開始から攻めるのはフロンターレ。 中村が積極的にボールを持つようになった様に見えた。 一方レッズ期待のFW原口はこの日のプレーに焦りがでたか51分にイエローを受けた。 原口もゴルフの石川も同じ埼玉県出身の18歳。 うちの子もあと4年すれば….と期待するのは親ばかだろう。

          

55分フロンターレは村上を下げてレナチーニョを入れる。 こいつにも京都はやられたなぁ 。その直後エスクデロが右サイドを上がるDFを引きつけ村上と競りながら左から走り込んだエジミンにボールを送るがここは森がクリアー。 エスクデロここは強引に打っても良かったか…..

“エスクデロ、覚えとるか?握手したやろ…”
“うん。覚えている。“

6年前、プリンスリーグを観に行った時にエスクデロがユースチームにいた。そして試合後息子と握手をしてくれた..

57分フロンターレが同点に追い付く。森が左サイドから前線に、鄭大世が闘莉王を背負いながらボールをキープ。ジュニーニョが坪井と競りながら走り込んだ所を絶妙のパスを出す。細貝がマークに入る前にジュニーニョが放ったショットがゴールを割った。 フロンターレサポーター達の前に走るジュニーニョ。 

やっぱりこの選手はすごいなぁ…. “あぁ、やられた….” 息子がつぶやく。 

レナチーニョが投入された事でDFラインが森、菊池、横山、井川に並べ替えられ、憲剛と谷口がボランチに入ったらしい。 それが功を奏したか、そしてその前の鄭大世のプレーがシュミレーションととられた事でテセが奮起したか..

ここからゲームは動き出す。57分、原口が下がり高原が投入される。 そして63分には足を痛めたエスクデロが下がって高橋が左サイドに入った。 原口、エスクデロ共に悔しそうにベンチに下がる。高橋は今季初出場らしい。彼も山田直輝とは世代が近いとのこと。 

この直後レッズが勝ち越しゴールを挙げる。 スローインから左サイドで高原がボールキープ。 横山、井川を引き付け中に送る。阿部がワンタッチで横の闘莉王に渡すと正面から放った闘莉王のショットはレッズサポが後ろに陣取るゴールネットに突き刺さった。 高原のボールキープ、阿部のワンタッチパスそして闘莉王のシュート力。素晴らしい流れからのゴールだった。

“やっぱりレッズはサンガとはちゃうなぁ…….”
“当然やろ…..”

しかし試合はこれでは終わらない。 70分右サイドをドリブル突破したレナチーニョが中に折り返したところをジュニーニョが走り込む。そこに闘莉王がマークに入りジュニーニョが倒れる。ホイッスルが鳴る。いい位置でのFKだと思ったが西村主審はペナルティースポットを指す。 レッズの選手達が一斉に西村主審に迫る。この日のテレビ中継はスーパースローのリプレーが出る。 闘莉王のタックルが遅れレイトタックルとなりしかも足がかかったのはエリア内。 ここは主審が良く見ていた….

スタンドからは “ 都築良太ラララララ~ ” のコールが起こる。 

“さぁ日本代表GK、ここは止められるか…..”

しかしここはジュニーニョでなくレナチーニョがボールを置き、ゴールネットを揺らした。  この失点に頭に血がのぼりつめたか、闘莉王が相手ゴール前にガンガン上がって来る。 フロンターレのエリア内で倒され笛が鳴らなかった事に更に血圧が上がったようだ。

“闘莉王上がりすぎじゃないかな…..” 息子の予感が的中するには時間はかからなかった。 

    
   
76分憲剛からのロングボールはレナーチョに坪井を背負いながらボールをキープ。中央にノーマークの鄭大世が走り込みそこに出されたボールをテセが蹴り込みフロンターレがこの試合初めてリードをした。 

“ あぁ、闘莉王戻れてないし…..”
“ 上がりすぎや。 攻撃に気を取られ過ぎだわ。“

フロンターレサポーター達の大歓声がやまない。彼らの目の前で3ゴールも生まれたのだ。しかもアウェーで。 殊勲の鄭大世が北朝鮮代表とテレビで紹介される。

“えっ?北朝鮮なの?”
“そうや。ワールドカップ予選にも出ているんやぞ。”
“北朝鮮はワールドカップどうなの? ”
“今回はチャンスや。日本、オーストラリア、韓国そして北朝鮮が出るんとちゃうかな…..”

イングランド大会の北朝鮮代表。そして在日朝鮮人、韓国人事情を説明する。 中学生ともなると話せる話題も幅広くなるなぁ……

       

“あと一人交替出来るけど誰が出ると思う。”
“三都主が残っている。”

86分に山田直輝に替ってその三都主が出て来た。おぉさすがだ。将来はジャーナリストを目指せ、おれがなりたかったジャーナリストに…..

しかしレッズに3点目は生まれなかった。 闘莉王の攻撃参加も空しく。 何度もフロンターレゴール前に上がって来たが本来は高原がこう言う仕事を担い、また高原に点を取らせるべきと思うのだけど….高原のコンディションよりもチーム内での存在の方が気になる。 

最後に息子にこの試合を総括させた。

“ ポンテがいなきゃだめ。 高原??… もう使われないんじゃねぇの……”

高原に日本代表復帰へのアドヴァイスを送ろう。今すぐ京都サンガに移籍してこい。 6月には柳沢も復帰する予定だ。 2人で2トップを組んでゴールを量産してくれ……

夕食時に家内が“ 今日はスーパーに赤いレッズの服を着た人達がたくさんいたけど試合はどうなったの….”

翌週はさいたまスタジアム2002 でガンバ戦だ。 テレビ中継もあるらしい。 

また親子観戦できるかな?

でもやっぱりこう言う試合こそスタジアムで見ないとなぁ…….



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