Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

グラシアス メヒコ 日本 三度韓国戦へ

2006-03-19 | World Baseball Classic
“ Gracias ! Grasias !! Mr.Hilsen !! Thanks you very much !! “ 1998年6月30日。サンテティエンヌで行われたワールドカップ フランス大会の決勝トーナメント1回戦の好カード アルゼンチン対イングランドの後半開始早々、ベッカムとシメオネが小競り合いになりベッカムに対して1発レッドを出したデンマーク人ヒルセン主審にこの試合を中継放送する地元アルゼンチンテレビ局のアナウンサーが叫んだフレーズだが、昨日サンディエゴで行われた WBC の2次リーグ アメリカ対メキシコの試合結果そして日本の準決勝進出が決ったと解った瞬間に思い出したフレーズでもあった。 韓国に敗れ、準決勝進出の望みがほぼ潰えかけた時にメキシコの奮起を祈った。かつてアメリカ白人に“サッカーなんて中南米のみるもの。私は(アメリカン)フットボールしか興味ないね”と言われた事がある。アメリカには数多くのヒスパニック系移民がおり、合法な移民も多いがその一方で今でもメキシコから、あるいはメキシコを経由して不法に入国する人が絶えない。その影響かアメリカに在住するヒスパニック系移民と白人達との間では微妙な問題が長年介在する。私の聞いた白人のコメントはこの微妙な問題を集約しているのではないか? メキシコとは言え、2打点のカントゥ(デビルレイズ)を始めアメリカ戦のスタメン6人が、8人の投入された投手のうち先発のペレス(パイレーツ)を含む7人は現役メジャー選手だ。アメリカという自由の国の中で、そのアイデンティティを示すためにも、また自国からやって来た移民の為にも惨敗だけは、とメキシコの選手達は思っていたのではないか? やはり国際大会になるとそのアイデンティティは大切だ。今回快進撃を続ける韓国と日本の差はそこにあると思う。トリノ五輪で荒川静香が優勝を決ると日の丸を背負って行ったリンク内でのビクトリーランをNHKは左翼連中に気兼ねしてそのシーンをカットしたと言う。 その韓国と明日3度目の対戦となる。連敗を喫し3度目が無いと思われていたのに、その機会がもたらされた事に選手達は深く感謝して貰いたい。16日、日本を破り、マウンド上に大極旗を立てたドジャース所属の徐在応が明日は先発予定だ。その徐在応は韓国新聞紙にこう語る。

 「日本選手の立場まで考える必要はないと思います。もし、日本選手のことを思って行動していたとしたら、わざとそうやったように見えたかもしれませんね。うちらが勝ったからうちらのお祝いをしたまでで、日本選手たちのことまで考えていられません」
     中略
「アナハイムでの日本戦が終わった後、マウンドに太極旗を立てたセレモニーに対し、日本選手が非常に気分を害しているが、明日登板する決意について聞かせてほしい」という取材陣の質問に、「日本を意識する必要は全くない」と言い切った。
「明日の試合(日本との準決勝)では韓国チームも最善を尽くすつもりで、日本も最善を尽くすだろう。勝ったチームはまた勝利を喜び、自分たちの祝い事をするわけで、負けたチームは首をうなだれて家に帰っていくだけだ。首をうなだれないためにも最善を尽くして投げ切る」と話した。

 また、「韓国と日本はアジアで最も野球のうまい国だ。過ぎ去った歴史になるが、昔から先祖たちがライバル、あるいは被害者意識を持っているし、いまだに私たち世代もその影響を受けている。それで日本を見ると必ず勝たなければならない、という思いに駆り立てられる」と、韓日戦の特別な関係について説明した。

 徐在応はインタビュー後、「すばらしいコメントでした」という記者の言葉に、ユニホームの胸に刻まれた太極旗を指差しながら「大韓民国ナンバーワン」と言ってみせた。

さてこの発言を受けて奮起を出来ないスポーツ選手がいるだろうか?

公式戦での日本戦連勝に喜びを隠さない元韓国代表選手もいた。1982年、地元で開催された野球の世界選手権で日本をサヨナラで破り、世界選手権優勝に導く原動力となった人物、現代の金在搏(キム・ジェバク)監督。金在搏氏は今回中日でプレーした宣銅烈(ソン・ドンヨル)氏と共に今回は金寅植(キム・インシク)監督の補佐役として活躍している。 今回は勝負強い韓国打線がクローズアップされているが、鉄壁の守備も韓国の特徴だ。その“クモの巣のような”守備網を築き上げ、1次リーグの台湾戦と2次リーグではパク・ジンマン(サムスン)、キム・ジョングクらが安打性の打球を次々と抑えたのも、金在搏コーチの作り上げた「作品」ともいえる。
そして韓国がアメリカ、日本を連覇した事に目頭を抑える人たちも、韓国プロ野球元年の1982年、朴哲淳(パク・チョルスン/当時OB)は、米大リーグのミルウォーキー・ブルワーズのマイナーリーグでつちかったパームボールなど多彩な変化球を駆使し、韓国で22連勝という空前絶後の記録を打ち立て、そのその翌年の1983年に日本プロ野球界を引退し、サンミに入団した張明夫(チャン・ミョンブ/日本名:福士敬章)がずば抜けた制球力で韓国打者をほんろうし、30勝(そのうち26試合は完投)をマークした。両選手の活躍は、当時の韓国プロ野球の現住所をまざまざと物語っていた。 張明夫は韓国社会に溶け込むときの苦労もかつて語っていた。

しかし 韓国代表金寅植監督はさすがに冷静だ。 日本戦連勝、アメリカ戦の勝利にも

 「今回の大会出場国はそれぞれ毎シーズン100試合以上を行っている。今回の大会はリーグ戦だが、事実上はトーナメントの性格の試合だ。2~3試合勝ったからといって水準が上がるというものではない。日本は今回の代表チーム水準のチームを3~4チーム作ることができるが、韓国はこのようなチームを1つ程度しか作れない。韓国が1~2度勝ったからといって日本より優位に立ったとは思わない。先進野球に近づくためには、若い指導者が海外で野球を学び、子どもたちを指導しなければならない。
と新聞記者のインタビューに応え、今回の大会を機にメジャーリーグに進出する韓国選手が増えれば韓国野球としての損失はないか? との問にも
 
「韓国の選手が日本や米国にスカウトされ現地で活躍するのは良いことだ。できるだけ多くの選手がそうされる必要がある。そして韓国に戻った後、若い選手たちを指導してくれれば韓国野球はどんどん発展するだろう」

と応える。楽天の野村監督が現役選手のメジャー嗜好に苦言を隠さないのとは対照的だ。この大会で今まで韓国優位なのがうなづける。 だが韓国のマスコミはまだまだ新聞発行部数を伸ばしたいようだ。ドーピングで陽性反応の出た朴明桓(パク・ミョンファン/斗山)の報道を

日本のマスコミはドーピング検査で陽性反応を示したWBC韓国代表朴明桓(パク・ミョンファン/斗山)投手を取材するため、韓国代表の宿所のホテル付近に陣取り取材合戦を繰り広げている、と聯合ニュースは19日付けで報じた。 聯合ニュースは、韓国代表選手の間では「日本が韓国相手に3連敗した場合、ドーピングしたとケチをつけてくるかもしれない」との声が上がっている、と報じた。

もうすぐプレイボールが宣告されるWBCの準決勝韓国戦。 韓国に負けるなというよりも、同じ相手に国際試合で3タテを喰らうことが許される、許されないのレベルではない。 3度目の挑戦権を得られた事がどれだけありがたいことか?スポーツを経験した選手なら、競技性を追及した選手ならだれもが理解するところだ。アメリカに在留するのは韓国系の人々だけではない。日本人も多くいるのだ。彼らは日本に住んでいる私達よりずっと国を思う気持ちが強い。 彼らをこれ以上悲しませる様な結果だけは残して欲しくない。いや残すことなど考えられない。