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Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

欧州戦線 終結へ 前編

2005-09-09 | FIFA World Cup
遅れ馳せながら、今月初旬に世界各地で行われたワールド杯地区予選。早いものでもう終盤。来月初旬には参加32カ国の殆どが決まる事になる。
その注目の欧州戦線。ウクライナが初出場の美酒に酔っているが、まだ他の欧州枠12カ国が決まっていない。残り2試合になっての予想をするのもいい加減な気がするが、皆様の予想と照らし合せて下さい。

1組 1位オランダ 28 2位チェコ 24 3位ルーマニア 22
先週ブカレストでチェコを 2-0 で降したが、ルーマニアは試合消化が1つ多い。最終戦はアウェーでのフィンランド戦を残しているが、これに勝っても勝点は25で打ち止め。オランダはホームでマケドニア、チェコはアウェィでフィンランド戦を残しており取りこぼしはまず考えられない。両国とも勝ち点25を上回る事は確実でルーマニアの2大会連続予選落ちはほぼ決定的。残る1位争い。10月8日にプラハで行われる大一番、チェコ対オランダ戦が見もの。しかし、これに勝ってもオランダが最終戦でマケドニアに勝てば1位抜けするので、チェコはプレーオフに回るかも。 この組は前回大会の出場国が入っていない。
シード権ってどうなっているの??

2組 1位ウクライナ 24 2位トルコ 20  3位ギリシア 18 4位デンマーク 16
ウクライナは欧州地区の予選突破1号となった。問題の2位争い。トルコは試合消化が1つ多く、最終戦のアウェィでのアルメニア戦を残すのみ。この試合に勝つ可能性は高いので総勝点 23 は期待できる。するとデンマークがまず脱落する。(残り2試合を勝っても勝点は22 )残るギリシアは10月8日にアウェィでデンマークと対戦するがこれに勝たないとおそらくトルコに追い付かない。 よってこの組の2位はトルコであろう。
この組はトルコ、デンマークといった前回大会の出場国に加えて欧州選手権覇者のギリシアが加わった激戦区。そんな中ウクライナが出場を真っ先に決めた。

3組 1位ポルトガル 24 2位スロバキア 19 3位ロシア 19 4位エストニア 15
ポルトガルは次のホームでのリヒテンシュタイン戦に勝つ事は間違いないのでその時点でこの国の1位が決まる。2位争いは最終戦でスロヴァキアがロシアをホームに迎えて雌雄を決する。団結力のスロヴァキアか?個人能力の高さでロシアか? 私個人的には共産権時代の圧制があったのでスロヴァキアを支持したい。 この2カ国アイスホッケーならメダル争いをしてもおかしくないんだけれど?? 

4組 1位スイス 16 2位フランス 16 3位イスラエル15 4位アイルランド 13
かつてはアジア地区に所属しワールド杯、五輪にも出場したイスラエルの健闘もあって混戦の4組。イスラエルは試合消化が1つ多いが最終戦はフェロー諸島。総勝点 18 は確実だが、2試合を残すフランスは最終戦でアイルランドはその前節の10月8日にそれぞれキプロスと戦うので勝点3ずつ上乗せが期待できる。しかし面白いのはスイスが10月8日にホームでフランス戦、最終節の10月12日にはアウェィでアイルランド戦を残している。この前の直接対決ではアイルランドに 1-1 フランスの 0-0 と引分けており混沌としている。イスラエルのもチャンスは大いに残されているが、1位はフランス、2位はスイスとの直接対決をホームで残しているアイルランドか?? でもスイスが落ちれば3年後の欧州選手権ホスト国が揃って予選落ちと(もう一方の共催国オーストリアは既に敗退)なってしまう ……

ウズベク対バーレーン 異例の再試合

2005-09-07 | FIFA World Cup
前代未聞の決定だ。というよりも後悔の嵐である。結果を解っていたとはいえ何故翌日NHK衛星で深夜に中継録画で放送されたこの試合を録画しなかったんだろう。
9月4日、AFCのホームページを見た時でさえ、その日の深夜の放送の事を気に留めていなかった自分が悪いのだが。 
タシュケントで行われたこの試合。まず11分に カシモフ のゴールでホームのウズベキスタンが先制した。そして問題のシーン39分に シャツキフ のシュートがバーレーン DF モハメッド=ユマの手に当りPKがウズベキスタンに与えられた。そしてキッカーのジェパロフがこれを決めたのだが、ウズベクの選手達がジェパロフがPKを蹴り出す前に ペナルティーエリア 内に入っていた。通常ならここで蹴り直しが命ぜられるが、吉田主審はバーレーンに間接フリーキックを与えて試合を続行させた。これは試合後吉田主審も“誤審”と認めたが、PKが失敗した時に下される判定で、確かにジェパロフはそのPKをバーレーンゴールに捻じ込んだのでPKは成功しており、先述したとおりもう一度ウズベキスタン側にPKが与えられるべきであった。
試合はそのまま続けられ、1-0 でホームのウズベクが先勝を納めたが、収まらなかったのは Houghton 監督。この判定に試合後ウズベキスタンサッカー協会 ( U.F.F. )を通じて FIFA に提訴。 FIFA も この判定を “ Technical Error “ と認め、Lennart Johannson World Cup Organising Committee 会長を始め再試合の決定を下した。U.F.F. 側の 3-0 でウズベキスタンの勝利という要求は棄却されたが、バーレーン側が何かをしでかしたわけでもないのでこれは当然。 勝利を収めたウズベク側が提訴したのも、1-0 と 2-0 では大きな違いがあるからだ。思い出すのは前回のプレーオフの ウルグアイ 対 オーストラリア 。メルボルンでの初戦を ホーム のオーストラリアが 1-0 とものにするも、モンテビデオでの完全な アウェィゲーム を 0-3 で落とし涙を呑んだ事だ。1点差であると、次にホームで戦うバーレーンは追う者の有利となる事がある。
事実、この試合の最初の決定機は バーレーン の Salam Isa が放った フリーヘッド であった。後半に入ると先述のPKの一件もあり バーレーン が息を吹き返す。 Talal Yusuf, Mohamed Salmeen と言った日本を苦しめた中盤が機能し59分には好機を掴むが再び Salmee Isa のシュートは右に外れていった。 後半にはいると重鎮 カシモフも疲れからベンチに退き、
極端に守備的な先述を敷いたので押し込まれるシーンが続いたが、得点に至らなかったのはやはりアジアカップで5得点を挙げた Ala’a Hubail が怪我で不在だったからだ。最後の決定機も Marzooq が大きくはずし完封を喫した。
再試合は10月8日と12日に組まれるが、その日までに Ala’a Hubail が復帰すれば、U.F.F. はこの決定を後悔するのでは? この裁定に最もほくそえんでいるのは案外バーレーンのベルギー人 Luka Peruzovic 監督かも? だが、シャツキフを始め、この再試合の決定に“海外組”も再召集に応じようと気勢を大いに上げている。10月が本当に楽しみだ。 
最後のこのパフタコール競技場での疑惑の判定と言えば 1997年のワールド杯予選のウズベク対日本戦の前半21分、秋田のロングシュートをGKブガロがはじき、そのこぼれ球を山口がショット。再びブガロがブロックしたこぼれ球を城がプッシュしついにブガロを破り完全に先制点と思われたがそれをオフサイドの判定で取り消されたのを思い出す。珍しく日本サッカー協会は FIFA に提訴したが勿論判定は替わらなかった。こういうのは Technical な Error ではないのだろう。


中東か中央アジアか?

2005-09-03 | FIFA World Cup
ワールド杯予選もいよいよ終盤を迎えてきた。試合の度に予選突破国のニュースも届けられる。9月3日と7日は世界各地で予選が行われ、来週は更に何カ国かが本大会出場の美酒に酔い、そして予選落ちの失意を噛み締める国も出て来る。
アジア地区からはバーレーンとウズベキスタンが最後の5枚目の切符を目指して激突する。
3日はウズベキスタンのホーム、タシュケントのパフタコールで7日はバーレーンの首都マナマで行われる。 初戦をホームで迎えるウズベクは、先月ホーム、タシュケントでの最終戦でクウェートを逆転で降し、勝ち点でもクウェートをひっくり返し決定戦への出場権利を得た。そのままの勢いを持って初戦をものにし、第二戦は手堅く逃げ切りたい所だ。
ウズベクにはディナモキエフ所属のエース、Maksim Shatskikh がいる。バーレーンDFは如何にして彼を止められるか?昨年アジアカップ準々決勝ではこの両国が対決し、2-2のまま延長戦でも決着が付かず、PK戦をバーレーンが制した。この大会には Shatskikh は所属先の Dinamo Kiev のプレーを優先させ合流しなかった。そしてもう一人、このアジアカップでの試合でPKを失敗した Marat Bikmoev Leonid Koshelov らがリベンジに燃える。またこの試合からは Bakhtiyor Ashurmatov, Andrey Fyodorov そして Oleg Pashinin ら、DFの中心選手が戻ってくる。 そしてMFの重鎮 Mirdjalal Kasimov は出場するのか?
一方 ベルギー人 Luka Peruzovic 監督が指揮するバーレーンも昨年アジアカップで5得点を挙げたエース Ala’a Hubail はまだ負傷が完治しないが、 Sayad Mohamood Jalal, Hussain Baba, Rashed Jamal そして Abdul Jaman が戻ってる。Talal Yusuf, Mohamed Salmeen と言った先月の北朝鮮戦の後半から投入され、2得点に関与した二人は今回はスタメンからの出場と思われる。
私はこの試合はウズベキスタン有利と見た。昨年のアジアカップではPK戦の末にバーレーンに軍配が上がったが、それは Shatskikh がいなくて、Ala’a Hubail がいたが、今回はその逆であり、ウズベクのホームだ。また選手個々の能力を見るとウズベクの方が上回る。
バーレーンの強みと言えば、ウズベクの Nikolai Shirshov が累積警告で出場できないがバーレーンはそういう選手がいないという事だ。ただ殆ど選手がただ10名が既に警告を貰っており、もしこの試合に敗れ更に何人かの選手が2枚目の警告を貰ってしまえば、次戦はホームと言え北中米地区4位の国との決定戦への切符は遠ざかる。尚、このタシュケントでの試合、日本の吉田敏光氏が主審を務める。
既に出場を決めたアジアの4カ国とこの2カ国、実力差は歴然。マラソンで言えば先頭集団から離された第二グループといったところだ。しかし、この2カ国にも未だワールド杯出場のチャンスが残っている。如何にアジア枠が拡大されたかがよく理解できる。この拡大された出場枠。何とか減らされないように本大会には一カ国でも多くアジアから出場し、本大会での更なる出場枠拡大に繋げて貰いたい。

ウズベク か クウェートか?

2005-08-17 | FIFA World Cup
今夜行われるアジア地区ワールドカップ予選。唯一消化試合でないのが、ウズベキスタンの首都タシュケントで行われる ウズベキスタン VS クウェート のゲーム だ。3月のクウェートシティーでの試合ではホームのクウェートが 2-1 と手堅く勝利し、2勝点リードしているクウェートは引き分けさえすれば バーレーン との Play Off となるが、アウェーのパフタコール競技場での試合の厳しさは覚悟している事であろう。個々の能力ではウズベキスタンが秀でていると思う。 Lokomotive Moscow 所属のGK Alexey Polyakov, MF Vladiir Maminov,DF Oleg Pashinin は所属先の都合で出場出来ない(Pashinin は協会が交渉中だが)しかしエース シャツキフ は所属先の Dynamo Kiev が早々と Champions 杯で敗れたので?合流する。かつての重鎮 カシモフ はメンバー入りせず。これは3週間前から指揮を取る様になった Bobby Houghton 監督の選択か?この Houghton 監督は スウェーデン のマルメFC を1978-79 欧州チャンピオンズカップの決勝まで導いた実績がある。そして何より心強いのは パフタコール競技場に詰め掛ける 50,000 人の観衆だ。 対する Kuwait も6月の韓国戦の惨敗を受けて監督がルーマニア人 Nihai Stoichita に交替した。かつては名門 Steaua Bucharest の監督を歴任した。 クウェートサッカー 協会会長 Sheikh Ahmed Al 氏もこの試合への”投資”は惜しみなく、オーストリア、スイス でキャンプを張り、UAE, カタール エジプト を招いて4カ国トーナメントを開催。しかし、UAEには 1-1 の後PK戦で破れ、カタール には 0-1 で敗れた。 そしてその後ドイツ、ギリシアのクラブチームと3試合を行うが戦績はいまいち。ブンデスリーガ2部の アーヘンと 2-2で引き分けた後、何と ギリシア の3部チーム Vyzas Megaron とスコアレスドロー。そして1部リーグの強豪 PAOKサロニカ には 0-1 で敗れた。この5試合で勝ち星無し、しかも無得点試合が3試合と不安を募らせるだけの結果となった。ウズベキスタン、クウェート、共に監督はこの試合から指揮を取る。
ワールドカップのチケットの売れ具合を見ると国別のパックになっているTeam Specific Ticket ではクウェート分は日本同様売り切れ、しかしウズベキスタンはまだまだ余っている。クウェートが敗れればウズベキスタンのT.S.T.が一気に売れてくるか??

Wカップ・バーレーン戦直前!(後編)

2005-06-02 | FIFA World Cup
我が代表のフォーメーションは?
まずキリンカップでの2連敗はいただけない。こんな結果はキリンカップが代表Aマッチの大会と衣替えをした最初の1992年大会以来だ。(アルゼンチン 0-1 ウェールズ 0-1 )
UAE を仮想バーレーンと考える人もいるが、今の UAE ではそれは当てはまらない。ラビー代表監督は就任したばかりで 2003年地元開催のワールドユース大会(日本はベスト8)でMVPに輝いたイスマイル=マタルは来日していない。明らかにチーム力、モチベーションはバーレーンより劣る。しかもカウンター得意のバーレーンに対して個人技に長け、それが頼りのUAEが相手では仮想とは言えない。そのUAEに負けているのだが。
バーレーンもサウジアラビアと先週親善試合を行い 1-1 と引き分けたが、ここでも攻撃はカウンターが主体であったらしい。格上のサウジ相手ではそれも仕方が無いが。
キリンカップでは中澤がプレーせず、坪井が入ったがここは1対1に強く、3月のバーレーン戦ではフセイン=アリを完璧に抑えし、高さにも強さがある中澤を使いたい。彼の高さは攻撃時にも生かされる。事実先のバーレーン戦での自殺点のシーンは中村のセットプレー時に中澤がゴール前に攻撃参加をしていた。そして最も話題になっているボランチだが、ここはまず福西は外せない。そしてもう一人はフェイエノールトでスタメンでほぼ毎試合出場している小野と考えていたが、ショッキングなことに骨折で離脱を余儀なくされてしまった。
前の試合でボランチ中田が話題となった。本当は中田は中村と並んでワントップの下の2列目で使い、ワントップとした布陣で使いたいが、やむなくボランチ中田が適切であろう。
フィオレンティーナで出場機会が安定しない中田は昔の様に何かをもたらしてくれるのか?
したがってトップは不調ではあるが鈴木。やや下がり目に柳沢。鈴木がくさびを入れられる働きが出来れば、中村の攻撃能力が発揮される。何度も言うが、バーレーンは北朝鮮のゴール前での早いワンタッチのパス回しに完全に翻弄されていた。日本はそれ以上の精度と速さのパス回しが出来るはずだ。前回の様に一度ボランチ中田にまでボールを下げてそこからビルドアップすると言うよりも前線のメンバーが早いボール回しとテクニックを使えれば、得点機も増えるはずだ。
また、終盤にかけて小康状態であれば、稲本のボランチ投入で中田をトップ下に移動させることも作戦である。

確かに高原の離脱は痛い。所属HSVでもここ数試合彼のボールを受ける動きがムペンザ等の他のFWよりも評価が高かっただけに残念だ。北朝鮮戦までには復帰してもらいたいが。
だがもし先制をされて1点取りに行かねばならない状況も想定せねばならない。その為にスペインのマジョルカで最近結果を出している大久保をベンチに入れられないか?昨年の五輪予選のバーレーン戦では大久保は体調の関係で出場出来なかった。彼の心中期するものが有る筈だ。

今、対戦相手より優位な立場にいる。これを踏まえた戦術、勝ち点1以上を確実にものにするというゲーム展開を進めてほしいものだ。

いよいよ明日の夜が目前に迫る! (個人的には出張中で欧州より応援しています。)
ガンバレ日本!! 


Wカップ・バーレーン戦直前!(前編)

2005-06-01 | FIFA World Cup
<アウェーでのバーレーン戦>
ここまでの状況は圧倒的に日本有利だ。勝ち点で上回っており、引き分けでも星勘定は更に優位に立てる。しかもチームの総合力で日本が上と見られるのが当たり前だ。しかしアトランタ五輪で日本五輪代表がブラジルを破った事がサッカーでは起きる。今の日本とバーレーンを比較すると当時のブラジルと日本ほどのチーム力に差は無い。日本が敗れることも十二分に有り得る。だがもし敗れてもそこは切り替えて次の“アウェー”での北朝鮮戦に勝利すれば再び優位に立てると見ている。 バーレーンは日本戦の後はアウェーでイランと戦わねばならない。4年前の日韓ワールド杯予選でイランは最終戦のバーレーン戦でアウェーとは言えまさかの敗北。これによって棚ぼた式にサウジアラビアが予選突破を決め、イランはプレーオフに。そのプレーオフではまずUAEは難なく退けたものの、最後の強豪アイルランドには食い下がったが連続出場の夢は断たれた。試合後は悔し涙にくれるアリ=ダエイが印象的だったとか。イラン国民は忘れていない。マナマでの敗戦後スタンドのバーレーンサポーターが何とサウジアラビアの国旗を打ち振っていたことを。バーレーンではイラン系(ペルシャ系)住民も多く居住し彼らへのあてつけもあっただろう。従って6月8日のテヘランでのバーレーン戦に並々なら闘志を胸に臨むイラン選手は少なくないはずだ。これは日本にとって好都合だ。

<対日本戦に臨むバーレーンイレブン>
今度の日本戦にもレギュラークラス4人が出場できない。あのアル=フバイルが全治半年の重傷を負っていたのも事実であったし、日本に自殺点を献上したサルミーンも怪我で出て来れそうに無い。そしてDFのMフセイン、ババは累積警告で出場出来ない。特にMフセインの攻撃参加は数少ない攻撃方策の一つであったのでバーレーンにとっては痛手だ。
だが、先の日本戦で出場停止であった左中盤のジュラルそして北朝鮮戦ではフセイン=アシリの2得点をアシストしたユースフが復帰してくる。おそらくフセイン=アシリのワントップに2列目にハッサン=ムバイルと出場停止明けのフセイン=アシリが入り、その2列目の底にドサリが入りダイヤモンド型の前線を形成するだろうが、この勝たねばならない日本戦ではドサリ以外の3人が攻撃時には3トップ気味に前に出てくると思われる。そこに対峙する三都主と加治の踏ん張りが必要となるが、三都主は前の試合ではその役目を完璧にこなした。加治の故障が気になるがそこに三浦厚淳が入ったときに攻守に渡ってカバーが出来るか?イラン戦では三浦は殆ど目立たなかったが、バーレーンの攻撃力ではイラン戦の様に押し込まれることは無いので三浦が攻撃に顔をだす機会も出て来ると思う。
だがシドカ監督はこの日本戦で指揮を取り始めて3戦目であるが前回のワールド杯予選でも監督としてチームを指導していたので何か秘策があるのではないだろうか。 (つづく)


Wカップ・バーレーン戦直前! プロローグ

2005-06-01 | FIFA World Cup
6.3バーレーン戦に向けて
いよいよ来週から始まるワールド杯予選のアウェーの2連戦。これまで3戦して2勝1敗の2位は想定内だ。日程が決まった時からこの2連戦が最も正念場になる事は必至であったので、慌てる必要は全く無い。この2連戦を1勝1分けで乗り越えれば十分にドイツは見てくる。次のバーレーン戦もそうだが物議を醸した8日の北朝鮮戦で勝利を挙げることも大切。なぜならイラン、バーレーン共にアウェーの北朝鮮戦は勝利しているので、ここは日本も勝利で終わらせ、8月の横浜でのイラン戦は余裕を持って迎えたいところだ。
お待たせしました。バーレーン戦に向けて独断ではありますが徹底分析します!
(今夜、再び出張先のドイツより原稿を転送します)


無観客試合の地を徹底分析5

2005-05-22 | FIFA World Cup
5.そして日本代表は!

さて、そのタイで戦う我が日本代表だが、気になるデータが。タイ代表相手にアウェィゲームでは1966年のアジア大会で5-1と破って以来未だ勝利を挙げていないのだ。(1987年五輪予選 0-0, 1997年キングスカップ 1-1, 1997年親善試合 1-3 ) バンコックではアジア大会やキングスカップ等が開催され、代表も参加はしているが、代表チームの勝利と言えば 1997年のキングスカップのルーマニア(ただしA代表とは言い難いメンバー)戦での2-0での勝利の前は1978年のアジア大会でのバーレーン戦( 4-0 )までさかのぼらねばならない。確かに1998年のアジア大会から U-23を派遣する事になっているが、そのアジア大会では2次リーグで敗退している。何だか否定的なデータしか浮かばないのだが、よく考えれば、タイ戦での戦績は地元大観衆に後押しされた彼らのホームゲーム であるので苦戦は致し方のない事だ。
そして1995年にチェンマイで行われたアトランタ五輪一次予選では当時ドリームチームと言われたタイ五輪チームを 5-0 と粉砕。そして4年後のシドニー五輪最終予選でもアウェィでは五輪出場を決めた後の消化試合でありながら難なく勝利を挙げている。
また、先述の98年アジアではクウェートA代表を相手に五輪チームは2-1と逆転勝利を収めており、ここ10年は相性の良い地と言えよう。6月のバンコックは雨季に入っており4月程は蒸し暑くなく、ナイトゲームであれば気候の問題は無いものと思われる。この際、データ通り五輪チームを派遣するか??

毎度ご覧いただき感謝しております。Wカップ予選がまた近づいてきましたが、またまた仕事で欧州へ出張になりました。ホテルで原稿を書ければUPしたいと思っていますが、ドタバタと移動しながらの仕事になりそうですので、掲載できるかどうか…親善試合もTVで見たかったのですが、頑張ってもらいたいです。
それではまた。 Mr.コンティ




無観客試合の地を徹底分析4

2005-05-19 | FIFA World Cup
4.タイのサッカー事情2

タイ国内リーグは10チームが1部リーグに所属し、ホーム&アウェーの総当りだ。リーグ戦は既に大詰めを迎えており、BEC TEROSASANAはもう優勝圏外で Krung Thai Bank もほぼ絶望的。優勝はTobacco Monopoly, Osotspa, Prov Electrical Authorityの3チームに絞られている。来年のチャンピオンズリーグはここから2チームが出てくると思われる。

代表チームの方に目を向けると、2003年12月にベトナムで開催された SEA Games (東南アジア11カ国が参加して行う総合スポーツ大会)では決勝でベトナムを延長Vゴールで下して3連覇を果たした。そして2004年は自信を持って臨んだワールド杯予選であったが、ホームの北朝鮮に敗れるとそのままずるずると星を落として敗退。サッカー好きのタクシン首相は昨年6月9日、バンコックでの北朝鮮戦を終えた代表に“スピリットが感じられない”と酷評。そして4連覇を目指したタイガーカップでも一次リーグで敗退すると言う信じられない結果に。この予選に代表復帰していた英雄キャティサックはそのタクシン首相の発言を受けて再びあっさり代表から引退してしまった。
一度は北京で開催されたアジアカップに復帰するとは明言したがそこには最終メンバーにエントリーされながら現れなかった。キャティサックは2000年のレバノン大会でも同様に大会には来ていない。
2007年のアジアカップは、ベトナム、インドネシアそしてタイの共同開催だ。少なくともいずれかの国の一つでもベスト4に入ればセンセーショナルなのだが。


無観客試合の地を徹底分析3

2005-05-18 | FIFA World Cup
3.タイのサッカー事情1

タイでもサッカーは人気のスポーツだ。しかし、地元の英字新聞を見ても、地元スポーツ紙を眺めても地元の国内リーグの事には詳しく触れていない。ここでもサッカー人気と言えばプレミアシップの事を指すようだ。事実タイ国タクシン首相もリバプールの株を買い占めているが建前は“国民の為にリバプールを毎シーズンオフにバンコックに親善試合を誘致する為”とは言っているが、当の国民達は“我々の税金を利己的に使う愚行”と批判の声の方が高くどうやら株の話は霧散しそうだ。

シーロム通りのコピー商品の出店に行っても欧州のクラブチームのユニフォームは売られているが、タイチーム関係のユニフォームは代表チームのものがちらほら有るだけで、地元クラブチームのものは皆無だ。東南アジアではベトナム、インドネシアそしてタイの3カ国にAFCアジアチャンピオンズリーグへの参加資格が与えられているのでもう少し注目されてもよさそうなのだが。
確かに今年も昨年に引き続き出場した、BEC TEROSASANA , Krung Thai Bank は早々と一次リーグでの敗退が決まってしまった。BEC TEROSASANA は地元テレビ局が母体となっており横浜マリノスと同グループであった。Krung Thai Bank は文字通り銀行が母体となっている。かつての強豪チーム Thai Farmers Bank は経営破綻の為解散の憂目に。2002-2003年の AFCチャンピオンズリーグでは BEC TEROSASANA は決勝にまで進出し、その決勝戦の模様(ホーム&アウェー)は NHK BSでも中継録画で放映され、地元ファンの熱狂的な声援を受けていたのが印象的であった。それだけにもう少し地元での関心を期待していたのだが。しかし、地元の人から、何故人気がそれほどなのかも教えてもらえた。
先述したタイで最も人気のある現役選手、キャティサックは現在ベトナムのホアン・アイン・ジャライでプレーしており、今年のAFCチャンピオンズリーグではジュビロ磐田との対戦の為に来日している。また先の02-03年のAFCチャンピオンズリーグでは準優勝に終わったTEROSASANAだが、大会MVPに輝いたトゥアーサックは今シンガポールに、そしてアジアカップで日本相手に先制ゴールをあげたサティーもシンガポールリーグでプレーをしており、代表クラスの殆どは海外に出ている。その原因は給料の差で相場は大体 THB10,000~ THB50,000 (約3万円から15万円)代表クラスでも THB100,000(約30万円程度)らしい。ベトナムリーグではキャティサックにはこの2倍以上は出しているらしいが地元選手はベトナム代表選手でさえその半分以下との事である。(つづく)


無観客試合の地を徹底分析2

2005-05-17 | FIFA World Cup
2.Wカップ対戦の地
このバンコックで6月8日、ワールド杯アジア地区予選の北朝鮮対日本の試合が行われる事が決まった。会場は当初、ラチャマンカラー競技場が予定されていたが5月12日のタイサッカー協会の発表でスパチャラサイ競技場に変更された。先の一次予選ではここで北朝鮮代表チームが地元のタイ代表を 4-1 で粉砕しており、彼らにとってはゲンの良い競技場だ。そこで丁度1年後にまた再びワールド杯予選を戦う分けだ。元々日本サッカー協会はAFCの事務所があるマレーシアでの開催を希望していたが、ここは北朝鮮の持ちゲームなのでバンコック開催でも文句は言えまい。このスパチャラサイ競技場は1997年2月、フランスワールド杯予選をひかえた日本代表が参加したキングスカップの舞台であった。
そのキングスカップの一月後、ワールド杯一次予選の為にオマーンに向かう日本代表が再び当地を訪れ同じスパチャラサイ競技場でタイ代表と準備試合を行ったが、ここで 1-3 と敗れてしまう。この時、日本相手に2得点を挙げたのが若き日の今のタイのスーパースター、キャティサック=セナムァンだった。当時の日本代表メンバーはもう代表には選ばれないであろう。そして、その後北朝鮮代表がキングスカップに2年連続して参加するなど、どちらかといえば地の利は当然“ホーム”の北朝鮮側にある。(つづく)

無観客試合の地を徹底分析!

2005-05-16 | FIFA World Cup
1.バンコックの暑い夜
4月の東南アジアの厳し蒸し暑さは周知だった。だが何故か商用はこの時期に集中してしまう。バンコック国際空港を降りると今回はスコールのお出迎えだった。ここ、バンコックは日本人のみならず、欧米人にも人気の観光地だ。理由は恐らく、先進国にある日用品は揃っていてそれでいて物価が安いからだ。他の発展途上諸国の様に物価の安い国は総じて自国では入手可能な必要なものは金を出しても入手できない物が多い。その上タイは欧州の列強から植民地支配された事が無く変に西欧化されておらず、古い寺院やその雰囲気が多く残っており特に西欧諸国から来た観光客には応えられないらしい。この街随一の歓楽街、タニヤ、パッポンでも中年日本人のみならず、白人達がブランド品のコピー商品屋台や現地の女の子で溢れる飲み屋でビールを楽しんでいる姿が顕著だ。
最近は若い日本人女性の観光客もよく見かけるが、危ない目に遭う事もあるので気をつけてもらいたい。少し郊外に出ると湿地が広がっている地域が有り、5月~6月の雨季が終わるとそこから腐乱死体が出てくる事も珍しくない。だが、一般的にタイ人は敬虔な仏教徒が多く、勤勉な人が多い。だからここは日本企業の現地法人が多く設立されている。それは人件費の安さだけでなく、彼らの勤勉さと器用さが買われての事だ。当地での取引先もナワナコン地区に工場を設立しているが、その地域には日本のメーカーの工場も立ち並び、昼食時には道端の屋台から思わず日本語が漏れ聞こえて来る事も。ここでのライフスタイルが気に入り、そのまま永住を決め込む日本人もいるらしい。その最大の理由はここでは伏せておこう。(つづく)


Wカップサッカー・激闘バーレーン戦

2005-04-10 | FIFA World Cup
桜の花が満開を迎える季節ですが、仕事が多忙で執筆できずにおりました、ご了承ください。
では、しばらくぶりにサッカーの世界へご案内します。

3.30バーレーン戦を終えて
イラン、バーレーンの中東勢を相手にした2連戦から10日以上が過ぎてしまった。
今、去来する事はこの連戦で勝ち点3を得て、グループ2位につけている事だ。いくら試合内容が悪くても良くても、残るのは結果だけだ。バーレーン戦での自殺点ではやがて風化され、最後は日本がワールド杯に行けたかどうかという結果だけが残る。ということで、勝ち点3を挙げたと言う事実を肯定的に受け入れたい。

激闘バーレーン戦
25日、金日成競技場で行われた北朝鮮とのゲームプランと同様に守りを固めて、カウンター狙いで、いや、引き分けで十分な彼らはさらに守りを固めて6月の日本戦に臨むであろうと考えられた。だが、立ち上がりはバーレーンも日本陣内に入ってくる事はあった。これは日本が北朝鮮の様にかさになって攻めて来なかったからで、それはボランチに入った中田を起点にビルドアップを行うと言う約束事?が徹底されていたからではないか?実際に攻撃に転じてもボール後ろに戻すシーンが顕著に見られた。これを見たバーレーンは前線に放り込んでそこに選手がラッシュすると言う戦法を取っていた。こうして日本が低い位置でボールを奪っても、自陣ゴール前に到達するまで時間を要するので日本のカウンター攻撃が効果的でなくなるからだ。
前半の好機は28分から連続してCKを得てゴールに迫ったシーンであったが、ここではバーレーンとの身長差が露呈され、中村のFKでさえ壁に当たる事も。
後半になると、今度は三都主が開始早々から積極的に攻撃的に出てきた。これによってMフバイルの攻撃を抑える事も出来、日本が更に主導権を握るようになる。北朝鮮は伝統的に豊富な運動量から来るサイド攻撃を波状攻撃に繋げる攻撃が特徴であるが、その攻撃にバーレーンは自陣ゴール前でボールを繫がれてDFが振舞わされるシーンが多く見られたが、日本は後半に入るまでそういうシーンが見られなかった。日本は北朝鮮ほどゴール前に人数を掛けず、ゴール前に迫るシーンも少なかった。もし北朝鮮に経験の積んだストライカーがいれば、この二次予選3戦3敗と言う結果にはならなかったであろう。 後半はボランチの中田も高い位置でボールを得るシーンが増えた。それにより、中村へ供給されるパスは縦一辺倒から横パスも出てくるようになり、自身が直接攻撃にからむ展開も増えてきた。また、ボールを取られても直ぐに中田がフォローするのでカウンターを喫する事も無かった。
失点を喫するまでバーレーンのゲームプラン通りという見方も出来るが、1対1での個人差、イランの様に試合中にシステム変更がうまく機能できない等自殺点が無くとも、その後日本が得点するチャンスがあったのではと考える。日本が交代選手で攻撃カードを増やせば更にチャンスはあっただろう。自殺点のシーンも中村のFKから中澤らDFが上がりゴール前に人数を掛けていた事も見逃せない。ただ、期待のFW陣も高原が後半20分に得意の横の動きからシュートを放ったが、これがこの2連戦で初めて高原が見せた持ち味で、FW陣の奮起が課題である。久保の怪我の回復、大久保の合流を待つしかないか?
だがこの勝利で、日本が次のアウェィでのバーレーン戦を優位に戦える。バーレーンは勝つしか無い。北朝鮮戦では2得点のフセイン・アリも中澤の敵ではなかった。そして中村の裏技から警告を受けたババそしてDFのMフセインは次回、累積警告で出場停止だ。ただ、アジア杯で日本相手に2得点を挙げたアルー=フバイルが本当に6ヶ月も怪我で戦列を離れるのか?私の掴んだ情報では6週間となっており、6月の日本戦には出場可能なのであるが?
日本も代表での“ボランチ中田”と言う新兵器を見つけた。後はFW陣の奮起だ。昔の事を言うのは恐縮だが、子供の時見た釜本のシュートはテレビ画面を通しても弾道が見えなかった。
今、日本は山頂が見えている状態だ。6月にはその頂に登りつめている事を願う。

さて次回は、サッカーの話題を離れて他のスポーツのお話をしたいと思います。ご期待ください。


Wカップサッカー・バーレーン戦直前の展望

2005-03-30 | FIFA World Cup
いよいよ今日、さいたまスタジアムでバーレーンとの戦いが行われる。平壌でのゲームを凌ぎ、ついに勝ち点では日本を上回ったバーレーン相手にホームでの戦いに負けると、残るホームは8月のイラン戦まで無いので、ここは勝ち点3が必要だ。

バーレーンの戦い
25日、イラン対日本の試合に先駆けて金日成競技場で行われた北朝鮮とのゲームは完全に彼らの狙い通りであった。開始早々から北朝鮮の猛攻をしのぎ、6分にはカウンターからワンチャンスをものにして先制点を上げると、後はゴールマウスを固めて失点を許さなかった。
前半のシュート数は北朝鮮の12に対してバーレーンは4であったが、これは狙い通りであっただろう。選手層の薄い北朝鮮はホン・ヨンジョ、リ・ハンジェが不在であったのが痛かった。
この試合というよりはボールが早く走る人工芝のピッチはカウンター、スピードを身上とするバーレーンには有利であった。そして先制した後の10分にパク・ソンファが倒されたのはPKでもおかしくは無く、後の試合展開を優位にした判定であった。だが、堅い守備は定評通りで、恐らくこのグループでは最強の守備を誇ると考えられる。ハイクロス、1対1でもその強さを見せた。だが、ゴールマウスでは北朝鮮お得意のダイレクトでショートパスを繫がれると簡単に好機を進呈するところに日本の攻撃の鍵があるかもしれない。 
後半も最初のチャンスをものにすると残り約30分の北朝鮮の猛攻を1点に押さえ貴重な勝ち点3を得た。
そのバーレーンのフォーメーション。FWはアジア杯の日本戦で2得点を挙げたアリ=フバイルが負傷欠場なので、北朝鮮戦で2得点のフセイン=アリの1トップか。もう一人、アリの2得点をお膳立てしたユースフは日本戦は累積警告で出場停止だ。おそらくアジア杯同様、ワントップにダイヤモンド型を形成する攻撃陣を形成するであろう。2列目の左にはアジア杯ではボランチのポジションであったサルミーン、右には同様にボランチのポジションにいたMフバイル。そして底にはドサリ。このドサリはDFの前で敵の侵入をチェックする。そして北朝鮮戦で途中出場したフムードがボランチに入ると思われる。DFは4バックであるが、しばしばサイドにスペースを作ってしまい、伝統的にサイド攻撃の得意な北朝鮮に両翼を何度も抉られていた。三都主、加治のサイド攻撃から好機を伺えるか? アジア杯の日本戦には出場しなかったGKハッサンは好守で何度も北朝鮮の決定機を防いだ。クロスへの飛び出しも判断良く、93年のドーハで相対したサウジアラビアのアルデァイエを彷彿させるアジアでは屈指のGKだろう。
そして、ユリチッチ前監督の突然の辞任を受けて、北朝鮮戦から指揮を執り始めたドイツ人のシドカ監督は前回のワールド杯予選では同代表チームの指揮を執っておりイランを破るなどの手腕もあり、選手間での信望も厚かった。日本にとっては厄介な監督の返り咲きと言えるであろう。

日本のフォーメーションは
先のイラン戦。4バックが批判の元となったが、私はむしろトップ下に誰もいなかった事から、前線へボールが回らなかったことそして1対1の局面やこぼれ球のケアーで競り負けていた事が原因と考える。明日の試合は中澤、宮本、田中の3バックに戻し、中田をボランチに起用するとのこと。(もう一人は福西)そしてトップ下には中村俊輔。得意なポジションなのでイラン戦よりは見せ場を作れるであろう。2トップは高原と鈴木。だが、イラン、バーレーンと比較すると少しパワフルさに欠けるか?そろそろ高原には爆発してもらいたい。また鈴木はジーコジャパンでは最多得点を(6得点)挙げているのだが、負傷が完治しているか? こうしてみるとFWにタレントが少ないと言う感は否めないが、ここはアジアでは最高クラスの中盤で攻撃を形成して貰いたい。
北朝鮮戦を見ると、細かいパス回しに翻弄されるシーンが続いたので、2トップ、中盤でショートパスを回し好機を見出せると考えているが。 

この試合に.....
ずばり、今の状態はバーレーンが有利だ。まず、時差調整と言う点では、平壌で数日を過ごしているバーレーンはコンディションが日本より良いだろう。日本は5時間半の時差をどう解消するか?また、勝って移動するバーレーンは精神的にも、負けて長時間かけて移動してきた日本よりかは優位であろう。
だが、バーレーンばかりに優位は点があるわけではない。アウェーに北朝鮮に勝てたのは、まずレフェリーの加護があった事は事実で、被シュート数20本が示すとおり圧倒的に北朝鮮が押していた。そして、2得点をアシストしたユースフ、左の中盤ジャラルが累積警告で出場できない。そしてさいたまスタジアムのピッチは金日成競技場と異なりボールが走らない分、スピードを身上とするバーレーンの攻撃には有利とは言えない。
しかし、もっとも気にする記憶も。昨年3月、私がこの競技場で観戦した五輪予選のバーレーン戦で何と日本五輪代表は 0-1 でバーレーン五輪代表に敗れている。 
過去、日本はバーレーン相手に2戦2勝( 78年アジア大会 4-0 04年アジア杯 4-3 )明日は3勝目を我々にもたらして欲しいものだ。
頑張れニッポン!


Wカップサッカー・イラン戦分析

2005-03-26 | FIFA World Cup
イラン戦を振り返る

御周知の通り25日テヘランでのイラン戦では勝ち点を上げる事が出来なかった。引き分けられた試合だっただけに勿体ない気がする。では何故勝ち点を上げられなかったのだろうか?
私なりに振り返って分析してみよう。

試合直後20分は日本のペースであった。カリミがボールを持つと複数で囲み自由にさせなかった。そしてマハダビキアのシュミレーションを誘ったが、これも思う様に攻撃出来ない焦りからであろう。そしてワントップのダエイはあまり見せ場を作れぬまま怪我のせいもあって前半終了前に交代を余儀なくされた。 だがイランも日本をよく分かっていた。中村には反則覚悟の当たりで動きを抑え、2度ほどピッチ外に運び出された。そして2トップの玉田、高原は相手の密着マークで仕事をさせてもらえなかった。中村、中田の二人は守勢にまわる機会が目立った。イランの攻勢が続く中で、フィニッシュまで持って行け無かったのはボールがあまり回らなかった為で、それは日本DFが上述した通り、ドリブル突破に頼る2列目の玉離れが悪かったからだ。 だがここでイランはフォーメーションを変えてきた。カリミを3列目に下げ、ザンディ、キャビィが2列目に出て来て、ワンタッチ、ツータッチでボールを回し出した。そうすると、イランの攻撃陣が余裕を持ってボールを受けられるようになり、マハダビキアのドリブル突破に冴えが出てきた。カリミも下がった位置ではマークもタイトで無いので、そこから勢いを付けて中盤から日本陣内を切り裂くシーンも見られるようになった。
25分にFKからこぼれ球をハシュミアンが押し込んで均衡を破るが、その前に加治が引き倒されながら笛が鳴らなかったのはイランのホームゲームだからか?主審のシンガポール人、シャムスル=サイビン氏はアジアカップのバーレーン戦で遠藤を退場させた審判だ。 
何度か、イラン選手のファール気味のプレーは流され、イラン選手に対する日本DFのチャージは厳しすぎた気がしたが、ワールド杯予選ともなれば審判も相手にせねばならない。日本の前半の好機らしい好機は開始早々の中田のスルーパスに反応した玉田のシュートと34分の小野のミドル、40分以降に2度程CKからチャンスを作ったくらいでFWは仕事が出来なかった。特に試合前に考えられていた相手右サイドの後ろをつくと言うシーンは見られなかった。三浦の上がりも40分になって初めて見られたが、中村は守備に腐心する時間が多く、これだけ押し込まれた展開ではFWが孤立してしまい、そこにボールが出ないのは当然で、やはり試合の途中にでもトップ下に選手を配して、MFからのボールを繋げると言う方策を取れなかったか?
一方イランは40分にダエイに替わってドイツ・ボーフォムでプレーするナミドキアを入れると、ハシュミアンとカリミの2トップにし、そしてドイツからの帰化人選手ザンディを2列目に上げ、攻撃をダエイ+2列目3人からツートップ+3MFに切り替えた。それにより、マハダビキアが縦横無尽に動き、そこから起点になるシーンが続く。
後半に入ると柳沢が投入されたが、足元でなく流れながらボールを受けるのを得意とする彼の動きからボールが回るようになり、福西の同点ゴールを演出する。
ここから、稲本を入れるなどして疲れの見え始めた中盤を1枚増やして、3バックに戻し失点を防ぎながらも攻撃力も維持すると言う方策は取れなかったか? 大黒、小笠原が投入されたのも 1-2 とリードされてからで、点を取りに行くにも、守備を厚くするにしても手を焼かされたザンディを下げてくれた後に同点に追いついただけに、早めに手が打てなかったか?
久しぶりに見た柳沢は同点ゴールを演出した以降はあまり目立てず、所属チームでのレギュラーと控えの差か同じメッシーナに所属するレザイエに抑えられることも。
ザンディに替わって投入されたアラビは2次予選初登場であるが、守備意識の高い事で定評があり、2点目を許さなかった。 しかし、この試合のMVPはなんと言ってもマハダビキア。
攻撃だけでなく、自らのスルーが起点となった2点目が入ってからは自軍ゴールにも姿を現し、日本の攻撃の芽を摘んだ。 日本は欧州組みで及第点を付けられるのは、中村くらいで、中田は最後まで見せ場を作れなかった。次のバーレーン戦までにはコンビネーションが合って来る事を願う。
これで、日本はクループ内で3位に転落したが、ワールド杯予選を無敗で本大会に進出する国などそもそも皆無に等しく、イランは最大の難敵でしかもアウェィでの試合では負けも覚悟も必要な相手だ。選手のコンディション問題もあるが、中4日で次のバーレーン戦を迎えられると言うことは雑念をいれる時間も無いと言うことだ。
ホームでしっかりと勝ち点を上げてもらいたい。