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近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

“要支援2”に認定され手摺り設置の大事業!

2012年04月16日 | 健康
認定されたのは、もちろん、89歳の母です。

そもそもです、事の始まりは玄関の階段でした。

我が家は、階段を“トン・トン・トン”と上がって玄関なのです。家を建てる時、この玄関前に階段があるのが私の拘りだったのです。

この“拘りの階段”が、二十余年の歳月が流れて、母にとって“障害の階段”となってしまったのでした。母の“そろそろ“手摺りを”との話しは、1年ほど前から、ぽつり、ぽつり、とあったのです。

そして、去年の12月に決断し、近所のホームセンターに“見積もり”以来しました。当日、カウンターでの“仮見積もり”では「3万数千円」で、正式には「現地確認」となりました。

一週間ほどして、我が家に営業担当が見えて「現地確認」を行い、その結果が「5万数千円」となりました。段々高くなるのです。ここは、“噂”に聞いた補助金を調べることにして、工事の発注決定はその後で、と云う事にしたのです。

話しに聞いた、高齢者の“こういう工事”には、市から補助金がでるらしい“噂”を確認する為に、市の“高齢福祉課”に電話を入れました。

その結果、補助金は「介護保険」から出る事が判りました。その為には「要介護認定」を受ける必要があり、その手続きは、

①申請書の提出 → ②訪問調査 → ③主治医の診察 → ④認定審査 → ⑤認定書の交付 → ⑥手摺り工事の申請書提出 → ⑦工事認定 → ⑧工事着工 → ⑨工事完了補助金申請 → ⑩補助金振り込み 

以上の流れになります。かなり面倒なのです。

申請書はネットでダウンロードして、住所、氏名、介護保険番号など“簡単”に記入して役所に提出したのが12月の二十日頃で、一週間ほどして「訪問調査」がありました。

調査は女性職員が一名で訪れ、運動機能や記憶力等の簡単な質問と、腕を上げたり、立ったり座ったりの機能確認を30分ほど実施して帰って行きました。

この時、調査担当者が使用していた“調査票”は“ネット”に同一のものがあり、私がそれで事前に実施した結果は“要支援2”の判定でした。そして、1月末に判定結果が郵送されて来て、その結果も「要支援2」でした。

これで、やっと、“手摺りの工事”です。でェ、早速、ホームセンターに電話したら、担当者が風邪で休みで、話しがさっぱり通じないのです。これは、ダメだと判断しました。

実は、事前に調べていたのですが、工事の申請は、かなり、かなり、面倒なのです。

申請書には、見積書に、設置理由とか、工事前の写真とか、「介護福祉士」による事前調査と、その結果の意見書とか、なんたら、かんたら、と、いろいろな書類が必要で、煩雑な手続きなのです。まあ、設置を偽って補助金を不正に受け取ること防止する為には、それなりの書類、それなりの手続きだとは思います。

もかして? と思い、高齢福祉課に電話を入れると、専門業者の一覧をFAXで送ってくれたのです。一覧と云っても、市内の業者は一社だけで、近隣の業者を入れても5社ほどでした。

それで、その専門業者と云うのは、“全ての申請手続き”を面倒見てくれるとの話しでした。介護福祉士も抱えているのです。やっぱり、そういうことなのです。これは、もう、決まりです。

すぐに電話を入れて、数日後に、2級建築士の資格を持つ男性と、介護福祉士の資格を持つ女性と2名で来訪、一時間ほどで、手続きの説明、現場確認を終了。

そして、肝心の設置費用のことを聞いたのです。そのとき、別の業者の見積価格が「5万数千円」と話したところ、その価格よりも“多少は高く”なりますとだけ告げ、見積書は後日と云うことになりました。

そして、数日後、女性が見積書を持ってきました。開けてビックリ!驚きの価格!何と、何と、“多少”と云うのは、2倍だったのです。手摺り設置費用は「10万1千円」でした。

あまりの高さに、その場は、後日検討して連絡すると伝えて帰ってもらいました。明らかに申請手続きの諸費用も含まれている見積もり価格なのです。それにしても、工事費も材料費も倍です。

それで、ここで補助金なのですが、介護認定を受けると介護認定のランクに関わらず、住宅改修費用は「20万円」まで受けられるのです。但し、その費用の一割は自己負担となります。10万円だと1万円が自己負担です。

以前の業者だと5万円で、自己負担は5千円です。10万と5万では5万円の差ですが、自己負担は5千円の差です。5千円負担が増えるだけで、手続きの一切合切が業者任せでOKなのです。

介護保険の赤字はこんな処にも隠されていたのです。全国的に、かなり、高額の住宅改修工事が行われている疑いがあります。申請手続きは年寄りには無理です。そこを狙われているのです。

ここは、介護保険の赤字を幾らかでも少なくしようと、以前に頼んだホームセンターに電話を入れたら、何と、何と、またしても、あの担当者が風邪で休んでいたのです。そこで、以前の見積もりの話しをしたのですが、調べても、そういう記録は無く、担当者の名前を告げても、そういう者は居ませんとの、訳の分からない返答で、“もう!イイ!”と云って電話を切りました。

ホームセンターとは縁がなかったと諦め、5千円程度の差ならば、もう、これで、仕方ないと、すぐに10万円の方に決めたのです。

そして、工事が行われ、確認したら、下から2番目の支柱のところで矢印方向に曲がり、

※この写真は手直し後です

3番目の支柱は矢印方向に傾いていたのです。

※この写真は手直し後です

工事は、明らかに下請け業者です。一名で来て10時頃から3時頃までかかっていました。曲がりも、傾きも、人によっては?、気にしなければ?、気にならない?、かも知れない?程度です。

作業者が帰った後、すぐに“元請け”の大手電気メーカーの、最近名前を変えた、あの“○○○ニック・エイジフリー介護チェーン”に電話を入れ、工事結果を伝え、

「下請け業者の工事は、下請け任せで、元請けとして社内検査はしないのか? 傾き、曲がりは、社内検査では規格内か判断してほしい」と云ったところ、

「すぐに確認に伺います」との返事。

数時間後に、以前来た2級建築士が工事人を伴い現れ、曲がり傾きはすぐに直しますと云って、二人で手直しをはじめました。モルタルは数時間を経過し、固まりかけていないか心配でしたが、支柱をそのままに手直しを完了。3日後から使用可能ですと告げて帰って行きました。

そして、3日後、2番目の支柱を見ると、モルタルと柱との間に隙間があり、グラグラして固定されていないのです。

やっぱり、でした。またしても、これです。直ぐに電話。

翌日、あの2級建築士が以前と異なる工事人を伴って現れました。以前の工事人とは違って、それなりに、しっかりした30代の職人です。以前の工事人は60代の、かなり愛想がイイと云うか、調子イイと云うか、頼りない人でした。

もう、ホントに、ホントに、いろいろあって、いろいろ大騒ぎして、やっと、完成を見たのです。

去年12月の末から、完成まで、かなりの月日を要したのです。そして、工事が完了し補助金の申請をし、先週、市から「介護保険償還払支給決定通知書」が届きました。

通知書には、「受付日 3月6日」、「決定年月日 平成24年4月3日」、「支給金額 9万9百円」、「振り込み日 5月7日」と書かれていました。

“構想から半年の階段手摺り設置事業”でした。この大事業は、肉体的にも、精神的にも、負担の大きい、高齢者には、かなり、かなり、ムズカシイことだと思います。

でも、しかし、ボケ防止にはなったかも?

それでは、また。



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