歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

『下町ロケット』夢は宇宙にまっすぐ!そしてフツウの人には1億総活躍社会は骨折り損の草臥れ儲け!

2015年11月17日 | テレビの話し

『下町ロケット』です。

技術者の夢は、燃焼試験の失敗をのり越えます。

夢に向かって、努力を重ね、幾つもの苦難を乗り越え、夢を叶える。

やっぱり、努力は必ず報われる?

まあ、世の中、“そうは問屋が卸さない”のです。

いくら努力しても、夢が叶う人は、ごく、ごく、僅かなのです。

社長の娘はバドミントンの夢を諦め、次なる夢、父の後を追いかけ“慶應の理工学部”に挑戦するようです。

まあ、ホント、夢は大切だと思いますよ、夢に向かって努力をする。大変に正しい事だと思います。

でも、しかし、わたくしの人生をふり返ると、幼き頃より、夢と呼べるほどの大層なことなど、これっぽっちも考えませんでした。

わたくし、幼少期は共同便所で共同炊事場の長屋住まいで、その後、小学生の頃は、トイレとキッチンはあるが風呂は無しの都営団地住まいでした。

ですから、庭付き一戸建てに住むことが“夢”でした。そして、夜の10時からは、ソファーに座ってブランデーグラスを傾け、ニュースステーションを見るのです。

今では、まあ、それなりに叶ったのですが、だからと云って、感激も感動も、それほど無かったのです。

それは、それなりに努力を重ねたわけでも無く、何となく、それなりに、世の中の流れに身を任せで、世の中が、高度成長で、バブルで、気が付いたら“小層な夢”は叶っていたです。

世の中では、"大層な夢"を抱き、夢に向かって日々努力を重ね、その夢を実現する、立派な方も居ますが、99パーセントは、あまり立派では無いと思うのです。

大層な事は考えず、日々の努力もそれなりで、流れに身を任せる。これって、やっぱり、イケナイ事なの?

世の中、全員が、夢を抱き、夢に向かって、日々努力を積み重ね、困難を乗りこえ、夢を実現してしまう。まあ、そんなことは有り得ないのです。

ひとり一人の人間には、いろいろな個性があります、体力に自信のある人無い人、学力に自信のある人、無い人、金銭に執着する人、しない人、目標が無いと生きられない人、そうで無い人、寝る時間を削って研鑽する人、そうで無い人。

落語の“まくら”で、与太郎が家で毎日毎日ゴロゴロしているので、大家さんにしっかり働けと小言を言われるのです。それに対して、与太郎が大家に質問します、

『毎日働いているとどうなるの?・・・働いていると給金が貰える』
『給金が貰えるとどうなるの?・・・貰った給金を貯めてお金持ちになれる』
『お金持ちになるとどうなるの?・・・お金持ちになると毎日寝て暮らせる』
『それじゃ、今と同じだね・・・』

まあ、こんなやりとりだったと思います。これは、うん、それなりの真理。

人間、怠けてはいけません。自分のできる範囲で、身の丈にあった、それなりの努力する、それは、とても、とても、まことに正しいのです。

ふつうの能力体力で、ふつうに努力して、ふつうの生活ができる。これがふつうの世の中だと、思うのです。


ところで、戦後の西側先進国で、ふつうの人がふつうに暮らせたのは、アジア、アフリカ、中近東、南米の人々の犠牲の上に成立していた、と、思うのです。

ですから、フランスパリでのテロは、イスラム教文化とキリスト教文化の対立の側面と、過去、西側の繁栄に対して、犠牲になった人々の反撃の一面があると思うのです。


それで、この“ふつう”とは何か?、これが、とても、とても、ムズカシイのです。

でも、しかし、今の世の中はフツウではありません。未だ、フツウでは無いと云った方が正しのかも?

いま、格差社会で、非正規雇用で、ブラック企業で、貧困率が16.1%でOECD加盟34カ国中下から6番目で、かなり、かなり、貧しいのです。

この貧しさを、夢を抱き真っ直ぐに、新たな科学技術開発で、新たな宇宙航空機産業で、経済成長で、雇用増大で、給料アップで、ふつうの人が、ふつうの暮らしを実現する! 

とは、とは“そうは問屋が卸さない”そんなシステムに世の中に、なってしまって、いるようなのです。

“1%と99パーセントの問題”です。富が、過度に、一部に集中していると云われています。そこまでいかなくとも、原始時代は別として、これまでの世の中、15%の金持ちと、85%の貧乏人で廻っているそうです。

“1億総活躍社会”は、何か、とても、低賃金で、不安定雇用で、長時間労働で、とても、とても、骨折り損の草臥れ儲けのような、そんな気がするのです。

もう、そろそろ、経済成長とか、生産性の向上とか、シェア拡大とか、銭金中心の思考から、解き放たれ、もっと気楽に暮らした方が、良いのでは、と、思うのです。

まあ、少数の、一日2~3時間の睡眠で、ひっちゃきで勉強し、メチャクチャ努力し、命を削り、精神を削り、地位と名誉と財力を望むお方を否定する気はありません。

でも、世の中、いろいろな人が居て廻っているのです。

指導者ばかりでは、高度な頭脳労働ばかりでは、キレイな仕事ばかりでは、世の中は廻らないのです。

ふつう以上の方、ふつうの方、ふつう以下の方、いろいろ居て成り立っているのです。


段々、何を云いたいのか、判らなくなりそうで、このへんでお終い。


でも、しかし、下町ロケットは、それなりに面白いです。


次回から、医療機械の開発ネタのようです。


それでは、また。




コメント (3)
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